仕事をしながら生きる女性にとって、20代の頃は恋愛も仕事もなれないことばかりで悩み多き年代。だから、「30代になれば道は開けると信じて進むのみ」と自分に言い聞かせたりするものです。そしていざ30代になってみると、仕事の責任が重くなったり、結婚や出産に対する悩みも。今度は「40代になったらもっと人生が楽しくなるのかな? 」と思ってみます。
幸福度が高い年齢は23歳と69歳
果たして、いつになったらひと息つくことができ、手放しで幸福感が味わえるんだろう......。そんな疑問への答えを、こんな記事で見つけました。
イギリスのロンドン経済学校(ISE)のエコノミック・パフォーマンス・センター(CEP)の調査によれば、人が人生で幸福感を味わえるのは30代ではなく、20代前半と60代後半が最も幸せを感じさせてくれる歳だということが判明しました。この調査は、人が抱く期待感とそれに対する満足度とを比較した初めての試み。具体的に、当センターの研究員であるHannes Schwandtが、17歳から85歳の2万3千161人のドイツ人の幸福レベルを解析したところ、年齢を重ねるにつれ、幸福レベルが「U字型曲線」を描くように、23歳と69歳をピークに高まることが分かったといいます。また、この「U字型曲線」は、55歳から上向きになっていくそうです。
「Topsanté.com」より引用
つまり、働きざかりの30代、40代というのは、人生のなかで幸福度が低い時期といえます。一方、23歳といえば、多くの人が大学を卒業して仕事を始める頃。初めて経験することばかりという新鮮な空気のなかで、期待と満足感が高く得られるのかもしれません。
そして、2度目の人生の花盛りは、意外にも69歳という年齢。今では「終活」という言葉を前向きに実践する高齢者も多く、精神的に自由を満喫でき、今まで生きてきた人生に悔いを感じることも少ないのかもしれません。研究者はこの理由として、「退職して子育ても終わり、社会や子どもに対する責任から解放されるから」としています。
30代は色んなことにチャレンジ20代の頃は「30代になればもっと......」、30代になったら「40代になればきっと......」。未来の幸福感を手に入れるために、不確かな疑念を抱きながら毎日生きるのはちょっとしんどいもの。ここは、「55歳からはどんどん幸せな気分があがっていく」という仮説を信じ、30代、40代の頃は気を長くもち、失敗を恐れずにいろいろなことにチャレンジしていこうと思います。
photo by Thinkstock/Getty Images
(下野真緒)
コメント
コメントを書く