10月になると、街中にピンクのリボンやグッズが目立ち始めます。もう日本でもかなり浸透してきていますが、乳がん早期発見のための「ピンクリボン キャンペーン」が始まる時期です。
そもそもこのキャンペーンは、1992年に化粧品の世界的企業である、エスティ ローダー カンパニーズのシニア コーポレート バイスプレジデントだった、故エヴリン・H・ローダーさんが立ち上げたもの。いまでは世界70か国以上で展開され、ピンクのリボンは世界共通のシンボルとなりました。また彼女が設けた「乳がん研究基金」は、今日までに約3億8千万ドル以上の寄付がよせられ、乳がん治療に役立てられてきました。
ピンクの光を帯びたランドマークが表す意味そんなエスティローダーが今年も行なう、世界各国の主要建造物をライトアップするグローバル ランドマーク イルミネーション。毎年、この時期になると東京タワーがピンクになるのを楽しみにしている女性もいるのではないでしょうか。
このキャンペーンは、2000年の開始以来、ピンクのイルミネーションを見た女性たちが、乳がん検診を受けなければという思いに駆られることを目的としてきました。また、2013年の今年は、10月1日に東京タワー、東京スカイツリー、大阪城(天守閣)、そして京都・清水寺(10月31日まで)へのライトアップが行なわれます。
また世界では、フィレンツェ・ネプチューンの噴水、アテネ・ザッピオン、ニューヨーク・エンパイア ステート ビルなど計200か所で、ピンク色に染まったイルミネーションを見ることができます。
ちなみにこのイルミネーションのキャンペーン、2010年には「社会貢献活動の趣旨で24時間以内に点灯された最多ランドマーク数(世界38か所)」としてギネス世界記録に登録されたという経緯もあるのだそうです。
このイルミネーションを見たら、忙しさで忘れてしまう前に乳がん検診を受けたいものです。平日はどうしても難しいという女性のために、J.M.S(ジャパン・マンモグラフィー・サンデー)があることもお忘れなく。日曜日に乳がん検診が受けられるサービスで、日本全国345か所で、今年は10月20日(日)に行なわれます。
女性特有の病気であり、早期発見によってその後の明暗が別れるともいわれている乳がん。せっかくのキャンペーンが無駄にならないよう、今年も忘れずに検査へ。
(下野真緒)