色とりどりに咲く花を見たり、土に触れて植物の成長をイメージしているだけでも、感性が豊かになってゆったりとした気分を味わえるもの。こういった土と植物と触れ合えるのが「ガーデニング」。実は心身にとって良い効果があり「園芸療法」といって、心と体の健康のために役立てる試みが、欧米の医療や福祉現場で取り入れられているんです。
人間の本能を満たし、ストレスを軽減ガーデニングは、人が持つ「育てる本能」を満足させ、実った植物や実をとることで「狩る本能」をも満たしてくれると言われています。だから、日常の生活で忘れられてしまった、人間が本来持っていてる素の感覚を取り戻すことに有効なのです。
また、日中の作業になるので、日光を浴びることで体に必要なカルシウムの吸収を助けるビタミンDが生成されやすくなります。土や植物に水をまいた時に発生するマイナスイオンをたくさん吸いこめるため、ストレスを軽減させてくれることにも。
ただ、都会に住む人にとって、ガーデニングを自宅で行なうのは難しいもの。そんな現実から、アパートに住む人がほとんどのパリでは、菜園づくりのイベントを定期的に開催し、人と人とをつなぎ、心を癒す試みに貢献している団体があります。
実際にパリ11区の住民すべてに無料で開かれている菜園体験イベントがあり、定期的に参加する必要もなく、気が向いた時にひとりでも気軽に来てほしい、というのが主催者側の願いがあるそうです。
これはパリの例ですが、日照時間が減る秋、プチうつ予防にガーデニング体験や菜園、最近流行しつつあるフルーツ狩りのツアーなどに参加してみると良さそうです。
[cultivons notre jardin,healthクリック]
photo by Thinkstock／Getty Images
（下野真緒）
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