地球の約70%をも占めている海は、私たち人間に恵みを与えてくれる大切なもの。
でも世界中で、本来守られるべき海の生態系が、人間の心ない行動で次々とダメージを受け続けています。埋め立てによって亀の産卵場所が激減してしまったり、魚が海に打ち上げられたり、珊瑚の色が褪せてしまったりと......確実に海の生物が悲鳴をあげつつあるようです。
そんな海の環境を守るためには、ひとりひとりのちょっとした気配りが大切です。ここで、個人レベルでできる簡単なエコアクションをご紹介します。
海辺に小さなビニールの破片などを忘れてしまうだけでも、風がその袋を運び、海の生物が誤って飲み込んでしまうことも。海辺でのポイ捨てが減るだけで、守られる海の生態系はあるはずです。また、ペットボトルの代わりに、水筒などに飲み物を用意するだけでも、ゴミを減らせます。
海水浴シーズンの話になるものの、オーガニックの日焼け止めを使うのもアクションのひとつ。通常の日焼け止めには、紫外線を防ぐフィルターに石油由来成分を使っているものも。これらが定期的に海に流れ込めば、小さな生き物は弱ってしまう一方です。また、珊瑚や海中のプランクトンにとって、このUVカット成分が障害になるという報告もなされているそう。
モーターをまわすマリンスポーツは、生き物たちの生育の妨げになったり、排気ガスがビーチを汚染してしまう場合もあるとか。サーフィンなど、モーターを使わないスポーツを楽しむのもひとつのアクション。
普段使うシャンプーや石鹸、洗剤なども、エコラベルがついたものやオーガニックのものをなるべくなら心がける。水の汚染をちょっとずつでも防ぐことに。
海の生きものを守るということは、結果的にわたし達人間にかえってくるようなもの。また、「今年は水がきれいになったみたい」と、来年の海水浴がもっと快適になるように、ちょっとした気配りを行動にうつしてみたいものです。
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(下野真緒)