一食ずつ大切に食事をとると、普段何気なく口に運んでいた食べ物の素材自体のおいしさを心から味わうことができ、とても穏やかな気持ちになれます。そんな丁寧な食事の時間を演出する、美しいカトラリーを見つけました。
ゆっくりと食事をしたくなる、あたたかみのあるフォルム
真鍮を使ったこのカトラリーは、ジュエリー作家の佐藤祐子さんによるものです。自分が使いたいと思うカトラリーを作りたい、という思いから出来たシンプルな形。ひとつつひとつ、金属を丁寧に切り出し、金槌で叩いてこの美しいフォルムを作り出しています。
普段は、小さな実や花びらなどからインスピレーションを得てジュエリーや小物を作っているという佐藤さん。金属という無機質な素材が、佐藤さんの手が加わることにより、優しくて、あたたかみのある食器になりました。
ゆっくりと食事をしたくなる、あたたかみのあるフォルム
鈍く輝く表面と細く美しい柄に、ついカトラリーを持つ自分の手の動きまでしとやかになります。こんなカトラリーを使えば、さっさと食事を済ますなんてもったいなくて、自然と食事を丁寧にとってしまいそうです。
また、経年変化が楽しめるのもこのカトラリーの魅力。使い込んでいくうちに光沢が落ち、渋みが出てきます。繊細な柄が特徴のこのカトラリーですが、しっかりとしたつくりになっているので、自分だけの色合いになるのを楽しみに、ずっと長く使っていきたいと思います。
(葛城晴香)
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