世の中にさまざまな情報があふれている今、本を読んで視野を広げ、知識を深めようという読書熱が高まっています。

MYLOHASでは、話題の新刊のなかから心と体を整えて生活を愉しむヒントを探る「整えBOOK 」を連載中。今回は2021年、特に人気だった本<ベスト8>を紹介します。

新たな本との出会いのきっかけに、本選びの参考に、ぜひご活用ください。

今日からできるヒントがいっぱい。生活を整える人気の台所・料理本

料理で最初に食材を切るのは間違い。「伝説の家政婦」志麻さんが教える台所ルール

『志麻さんのベストおかず プレミアムなほぼ100円おかず編』(扶桑社)より。写真/難波雄史

「予約が取れない伝説の家政婦」として人気を集めているタサン志麻さん。料理の知恵をたっぷり語った、『志麻さんの台所ルール:毎日のごはん作りがラクになる、一生ものの料理のコツ』(河出書房新社)を出版しました。この本に書かれているのは、台所に立ったら食材を切る前にまずは鍋をコンロに置く、など、レシピ本とはひと味違った、心の準備や段取り、食材、調理道具などの料理の手前のお話。家政婦としてさまざまな家庭の台所で料理をしてきた志麻さんのノウハウ、この本を読んで真似したいですね。

『志麻さんの台所ルール:毎日のごはん作りがラクになる、一生ものの料理のコツ』はこちらの記事で紹介

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1人分100円以下の材料で。「伝説の家政婦」志麻さんが、毎日の料理をおいしくするためにしていること

『志麻さんのベストおかず プレミアムなほぼ100円おかず編』(扶桑社)より。写真/難波雄史

タサン志麻さんの本をもう1冊ご紹介。

コロナ禍以降、家での食事が以前よりも多くなりました。でも「食費がかさむ……」とお悩みの方もちらほら……。そんなみなさんに刺さったのが、『志麻さんのベストおかず プレミアムなほぼ100円おかず編』(扶桑社)です。

志麻さんの家政婦としての経験から生まれたさまざまな知恵から、1人分100円前後の材料で作れるおかずを紹介。志麻さんは「メインとなる食材が少なかったとしても、ボリュームのある食材と組み合わせたり、ソーセージなどの加工品や缶づめだって立派なメイン食材になったりもします」と話しています。

揚げ焼きでつくる「ミラノ風カツレツ」、ホットケーキミックスを使った「キャラメルバナナケーキ」など、その言葉のとおり、節約レシピだけど、美味しくて華やかなおかずがズラリ。嬉しい発見のある一冊です。

『志麻さんのベストおかず プレミアムなほぼ100円おかず編』はこちらの記事で紹介

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鶏むね肉を「もっと、ふっくらおいしく」。藤井恵さんが教える下ごしらえのコツ

『プラスでおいしく! 鶏むね88レシピ』より。写真提供/扶桑社

高たんぱくで低脂質、手頃な価格の「鶏むね肉」は、料理に出番が多い食材のひとつ。ただ、いざ料理をするとちょっとパサつくし、レシピもマンネリになりがちです。そんな鶏むね肉をもっと美味しく食べるために、料理研究家で管理栄養士の藤井恵さんが、工夫をたっぷりの本を発売。

『プラスでおいしく! 鶏むね88レシピ』(扶桑社)では、美味しく食べる工夫とバリエーション豊富な鶏むねレシピを贅沢に紹介しています。

手元に置いておきたい頼りになる一冊。鶏むね肉をおいしくいただくための下処理法など、目からウロコな工夫が満載。例えばソテーにするときは、肉の厚いところに切り目を2~3本入れることで火の通りをよくし、加熱時間を短縮します。で、鶏むね料理を作ってみたくなるはずです。

『プラスでおいしく! 鶏むね88レシピ』を紹介している記事はこちら

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食べる人に必要なマナーとは。土井善晴さんが教える「くらしのための料理学」

『くらしのための料理学』より。イラスト/鈴木千佳子

「ちゃんと料理をしなきゃ」と、毎日の食事を作ることにプレッシャーや負担を感じ、料理をすることがつらくなっていませんか? 料理研究家・土井善晴さんの『くらしのための料理学』(NHK出版)には、心を軽くする言葉が散りばめられています。

料理は一汁三菜ではなく、具だくさんの味噌汁とご飯と漬物の「汁飯香」で充分といった提案は、作る人をプレッシャーから解放してくれるはず。また、作る人への協力や理解など、食事を円満にするためには「食べる人が作る人に心を重ねる」ことが欠かせない、などふだん忘れがちなことをも思い起こさせてくれる本です。

『くらしのための料理学』を紹介している記事はこちら

くらしのための料理学 (NHK出版学びのきほん) 737 Amazonで見る 737 楽天で見る

「素材のつくりおき」で幸せ貯金。大原千鶴さんが教える持続可能な料理

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食材を捨てずに食べるにはどうすればいいか。

京都・花脊の料理旅館「美山荘」の次女で小学生のころから旅館のまかないを担当していた料理研究家の大原千鶴さんは、食材の使い切りを考えて「素材のつくりおき」という方法を編み出しました。『大原千鶴のささっとレシピ 素材のつくりおきで、絶品おかず』(高橋書店)には、野菜の切りおきや肉の下味冷凍、などの冷蔵・冷凍ストックのアイデアがたっぷり紹介されています。

ポイントは、料理のつくりおきではなく「素材のつくりおき」だということ。食べきるまでいろいろなアレンジが可能です

例えば、ピーマンは使いやすい幅の細切りにしておけば、冷蔵保存で夏は2~3日(冬は5日ほど)、冷凍なら1か月ほどおいしく保つことができるそう。これをじゃこと炒めればちょっとした副菜に、鶏むね肉と塩炒めにすればヘルシーな主菜に。また、意外な取り合わせだけれどとても美味しかったのは「ピーマンと牛肉のすき焼き」です。

記事には「ピーマンと牛肉のすき焼き」のレシピも掲載しています。

『大原千鶴のささっとレシピ 素材のつくりおきで、絶品おかず』を紹介している記事はこちら!

大原千鶴のささっとレシピ 素材のつくりおきで、絶品おかず 1,650 Amazonで見る 1,650 楽天で見る

体を整えれば心も整う。新しい視点の健康本が人気に

脳トレよりも「1日1杯のスープ」を。脳に栄養を与え、頭の回転を良くするには

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食べ過ぎが気になる季節、「プチ断食」なら気軽に試すことができるかも!?

糖尿病や生活習慣病の専門医である青木厚先生(あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長)が、著書『がんを克服した糖尿病医が考案。弱った体を修復する内臓リセット健康法』(アスコム)で紹介しているのは、プチ断食の実践法。週1回、土日のどちらかの朝食(または夕食)をカットして、「16時間の空腹」をつくるという方法です。

断食でどんないいことがあるのか、本を読んでトライしてみるのもいいですね。

『がんを克服した糖尿病医が考案! 弱った体を修復する内臓リセット健康法』を紹介している記事はこちら。

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脳トレよりも「1日1杯のスープ」を。脳に栄養を与え、頭の回転を良くするには

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記憶力や集中力の低下をなんとかしたいと思ったら、脳トレじゃなくて「スープ」なの!? その答えは、『記憶力アップ×集中力アップ×認知症予防 1日1杯脳のおそうじスープ』(アスコム)にあります。

本書では、脳神経内科医の内野勝行(うちの・かつゆき)先生が、頭の回転が鈍くなるのを最小限に防ぐ方法とともに、栄養たっぷりの“おそうじスープ”を紹介しています。ネーミングから気になるこのスープ、作り方を確認しないと!

『記憶力アップ×集中力アップ×認知症予防 1日1杯脳のおそうじスープ』をしている記事はこちら

記憶力アップ×集中力アップ×認知症予防 1日1杯脳のおそうじスープ 1,430 Amazonで見る 1,430 楽天で見る

美肌を目指す人に刺さった「朝食×オートミール」

開いた毛穴もきゅっ!? 美肌につながるオートミールの食べ方を皮膚科医が伝授

「オーバーナイトトマトスープ」調理例。『おくすり朝ごはん ー皮膚科医が肌荒れしたら食べるー』より。写真提供/ワニブックス

美肌のほかにダイエット効果が期待できるとして、最近話題のオートミール。皮膚科専門医の小林智子先生は、『おくすり朝ごはん ー皮膚科医が肌荒れしたら食べるー』(ワニブックス)にて、毛穴ケアやインナーケアのポイントとしてオートミールを使った朝食のレシピを紹介しています。

例えば、オートミールを使った「オーバーナイトトマトスープ」は、トマトジュースでオートミールをひと晩ふやかし、ミックスベジタブル、ミックスビーンズ、コンソメを入れて、レンジで2分温めるだけ。オートミールは、ひと晩水分につけておくことでデンプンが分解され、血糖値の上昇が起こりにくいデンプンである「レジスタントスターチ」が増えるとのこと。太りにくい、消化しやすく胃腸への負担が少ないといったメリットもあるので、体重を落としたいときにも適しているといえそうです。

この本を読むと、高価なスキンケア商品を使う前にまずは朝食やオートミールで食事のケアから始めてみたくなります。

『おくすり朝ごはん ー皮膚科医が肌荒れしたら食べるー』を紹介している記事はこちら

おくすり朝ごはん - 皮膚科医が肌荒れしたら食べる - (美人開花シリーズ) 1,188 Amazonで見る 1,430 楽天で見る

2021年に人気だった8冊をご紹介しました。連載「整えBOOK」では、これからも話題の新刊を厳選してご紹介していきます。ぜひ、お楽しみに。

RSS情報:https://www.mylohas.net/2021/12/ninki_book_2021.html