ここ数回ご紹介している松本家の定番料理、今日は簡単に作れるのに満足度の高い「漬け丼」です。
疲れていても、おいしいものを食べたい、出したい
娘たちも夫も魚が大好き。繰り返し出しても飽きずに喜んでくれるのが「漬け丼」。とにかく忙しくて疲れたな、でもすぐに食べたい、食べさせたい……。そんなときは決まって「これにしよう!」となるのです。
漬け丼
今回はたいを使いましたが、まぐろやあじ、かつおなど何でもあいます。夕方のスーパーでお値打ち品を見つけたら、迷わず試してみてください。どのご家庭でも作られていると思いますが、わが家の漬け丼レシピも簡単に紹介させてください。
<材料>
刺身、調味料(しょうゆ…1:みりん…1:オリーブオイル…2)、わさび、ごはん、大葉
<作り方>
調味料とわさびを混ぜ、食べやすい薄さに揃えた刺身を漬けて、5〜10分ほどボウルに並べておきます。温かいごはん(この日は玄米入り)を器に盛り、漬けておいた刺身と大葉をのせます。
私は常備している「玉ねぎの白バルサミコ漬け」も一緒に盛りつけます。お好みで炒りごまを振ってもいいですね。
ポイントは漬けだれに加えるオリーブオイル。刺身にとろりとコクが足されて、ワンランクアップした味になります。
酒粕入り味噌汁
味噌で調味したら、最後にスプーン1杯の酒粕を。栄養価もアップしますし、体もあたたまりますよ。漬け丼に添えるのは味噌汁。酒粕と、水切りヨーグルトを作るときにできたホエーも入れています。
ホエーには水溶性のたんぱく質やミネラル、ビタミンなどの栄養が含まれていますが、加熱しても栄養価が失われないため、スープなどにするのもおすすめ。ホエーに出汁を足し、好きな具を煮て味噌を溶いたら、最後にスプーン1杯の酒粕を入れます。
魚料理は手がかかるというイメージがありますが、お刺身を使ったひと品なら簡単。疲れて何もしたくないときに「ちょっとひと手間かけたものを出せた」という充足感は、毎日のごはん作りには大事な感覚ですよね。
松本日奈(まつもと・ひな)
料理家。北イタリア留学中に現地の料理人やマンマから料理を学ぶ。オリーブオイルや白バルサミコなどの調味料を使い、シンプルで素材を生かした家庭料理を提案。レシピ開発やケータリング、ひな弁と活動の幅を広げる。自宅などで開催する料理教室は毎回キャンセル待ちになるほどの人気ぶり。目黒区鷹番にある食材店「ラ・プティット・エピスリー」を営む夫、ふたりの娘、愛犬と暮らす。インスタグラム
写真・文/松本日奈
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