今回は、松本家の箸置きとカトラリーレストを紹介します。「好きでたくさん集めている」という方は多いのではないでしょうか。
いつのころからか、次女がセットしてくれるように
左上から時計回りに、陶芸教室でクッキー型を使って作ったもの/次女が低学年のとき児童館で作ったもの。お花やトナカイの形だそう/陶芸家・石井啓一さんの白熊。釉薬のグラデーションがきれい。和洋問わず合わせやすい/動物やサンタ、シンプルな形も出番が多いみなさんは、ふだんの食卓で箸置きやカトラリーレストを使っていますか? わが家ではいつのころからか、次女が毎晩お箸をセットしてくれるようになりました。箸置きはその日の献立やそのときの気分で選んでいるようです。
いただいたり、旅行先で購入したり、陶芸教室で手作りしたり。さまざまに我が家にやってきた箸置きですが、豚肉を使った料理のときには豚さん、お月見の日は兎さん、12月になるとサンタさんの出番が多くなり、家族ひとりひとり違うものを組み合わせて小さな世界を作ったりと、次女がセレクトした意図を探るのも楽しいです。
献立や器選びとはまた違った楽しみがある
栗鼠と狐のカトラリーレストは、どんな器にもあうのでお気に入り。ブロカントで一目惚れして、ちょっと予算オーバーだったのを「えいっ」と購入した思い出の品わが家の食卓には、なくてはならないものとなった箸置き、そしてカトラリーレスト。食べだすと次から次へとせっかちな私には、箸を置くことで噛むことを意識させてくれる最適なツールとも言えます(笑)。
ちょっとフォーマルな席に遊び心を加えたり、四季を問わず作る定番料理に季節感を添えたりと、箸置きには献立や器を選ぶのとはまた違った楽しみがありますね。それは次女から教わったことかもしれません。「この箸置きを使いたいから、今日はこのお皿……」と、箸置きから始まるテーブルセッティングも素敵です。
お子さんやパートナーに料理の手伝いを頼むのはハードルが高くても、お箸のセッティングならお願いしやすいですし、食への興味も高まりそう。また、来客時には箱やトレーに箸置きを入れて、好きなものを選んでもらうのもプレゼンテーションのひとつとして喜ばれそうですね。
箸置きは小さくても、食の楽しみのきっかけをくれる大きな存在。ぜひ今夜も楽しみながら食卓に並べてみてください。
松本日奈(まつもと・ひな)
料理家。北イタリア留学中に現地の料理人やマンマから料理を学ぶ。オリーブオイルや白バルサミコなどの調味料を使い、シンプルで素材を生かした家庭料理を提案。レシピ開発やケータリング、ひな弁と活動の幅を広げる。自宅などで開催する料理教室は毎回キャンセル待ちになるほどの人気ぶり。目黒区鷹番にある食材店「ラ・プティット・エピスリー」を営む夫、ふたりの娘、愛犬と暮らす。インスタグラム
写真・文/松本日奈
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