どんなものでも、手にするものに素敵なストーリーがあったら心がぽっとあたたかくなります。
福島の女の子たちの想いが込められたピアス
「まる」「さんかく」「しかく」とシンプルな形のキラキラしたピアス。実はこのピアス、「耳をすませて私たちの想いを聞いてほしい」という想いが込めて、福島の普通の女の子たちが企画した商品なんです。
「ふくいろピアス」は、福島の伝統工芸品の会津木綿を樹脂で挟み込んで作られたもの。その風合いの良さを活かしたピアスは、全部で8色あります。それぞれに、震災後、彼女たちが改めて大切だと感じた福島の暮らしを取り巻くものの名前がつけられ、想いが込められています。それぞれの色にどんな想いが込められているのか、少しご紹介します。
◎たべもののいろは、実りを願ういろ「原発事故後、食べ物に関する不安が、いさかいの種になることも多くありました。採れたてのおいしい野菜や果物は、ふくしまの自慢だったはずなのに。いっそ何も気にしないほうが、楽に暮らせるのかもしれない。でも、心の奥に残るもやもやした気持ちにも気づいてしまう。そんな中、自然に囲まれた豊かな暮らしを取り戻そうとがんばり続けている人たちもいます。この努力が、少しずつ実っていくことを信じて」
◎うみのいろは、優しいいろ「津波のあと、海はとても恐ろしいものでした。汚染された海が、元のようにきれいに戻る日がくるのだろうかと悲しい気持ちになることもあります。だけど、静かに波打つ海は、すべてを包み込む優しさを持っているようにも見えます」
◎ひとのいろは、ぬくもりのいろ「ふくしまというだけで差別したり、自分とは関係のないことのようにふるまう人の声に、傷つくことがあります。でも、手をさしのべてくれるのも人。何世代もつながれてきたいのちの温度を感じながら、前を向いていきたいと思っています」
この他には「たいようのいろ」「そらのいろ」「花のいろ」「どうぶつのいろ」などがあり、どれも素敵な言葉が添えられています。
8色に込められた想いは、どこにいても大切なモノたち。原発事故はとても悲しい出来事でしたが、たくさんのことを教えてくれている気がします。耳に飾りつけることで、これらのモノたちの声にいつも耳を傾けることができる......そんな人でありたいものです。
[ふくいろピアス] 価格:1,575円 (税込/全8色・3種類) 商品製作企画:女子の暮らし研究所×IIE×復興デパートメント×GAL LABO
(杉本真奈美)