わたしたちの心地よい暮らしに役立つもの、積極的に選びたい社会や環境に優しい商品、みんなにとって気持ちがいいアイテムやサービスを、編集部がピックアップする連載「Editor’s Pick」。

今回は、自炊の強力サポーター、電気圧力鍋。コロナ禍により、需要が増しているため、多くのメーカーから発売されているこの便利なキッチン家電のなかから、料理のスキル別おすすめ機種や、スタイリッシュなモデルをご紹介します。

時短で簡単、失敗なしの便利な電気圧力鍋

材料を入れ、メニューを選択したら、スイッチをピッ。

キッチンで火の様子を見張っていなくても、温度や圧力など細々としたことが自動管理され、おいしい煮込み料理へと仕上げてくれるキッチンツール・電気圧力鍋。コロナ禍により自炊をする人が増え、電気圧力鍋市場はますます活況に。

選ぶ際は、「機能の数」に着目を

食べ手の人数に合わせた適切な容量を選ぶ、圧力鍋としてだけ使うのか、焼いたり蒸したりする機能も望むのかといったニーズに合わせて選ぶ、手入れのしやすさで選ぶなど、機種選びのポイントはいくつもありますが、その1つとして着目いただきたいのは、圧力調理以外に付加されている機能の数

たとえば自動調理メニューがたくさん設定されている機種は、料理があまり得意でない人にとっては大変ありがたい機能といえます。ですが、料理中上級者のなかには、自分で加熱時間や材料・分量を調整したい人もいるはずで、その場合、機能が多くて操作が複雑な機種よりも、必要最低限の機能を備えたシンプルなもののほうが使い勝手が良く感じられるはず。

また、ルックスも大事。電気圧力鍋は調理時間を大幅に削減できることから時短ツールとして人気ですが、コンパクトで、おしゃれなビジュアルであれば、器に移し替えることなくそのまま食卓に出すことができ、盛り付けや洗い物といった調理以降の手間も省けてしまうのです(嬉)。

これらを踏まえ、料理初心者におすすめしたい多機能搭載タイプ、料理中上級者にも使い易いよう機能数を絞ったタイプ、ルックス重視派も魅了するおしゃれ機種の、3点をご紹介します。

内蔵レシピ数、210種! 圧力調理以外にも活躍する「クックフォーミー 3L」

「ティファール」が展開する「クックフォーミー 3L」で特筆すべきは、自動メニュー数の多さ。前菜からメイン、デザートに至るまで、210種ものレシピを内蔵しています。季節ごとの1週間レシピなどもあり、日々の献立構成に時間をとられる必要なし。作りたい料理が決まったら、内蔵レシピから料理を選択し、ナビ通りに材料を入れ、ボタンを押せば、放っておくだけで完成。

一般的な電気圧力鍋が600〜700Wであるのに対し、同機は900Wであることから、予熱時間が短く、圧力調理がすぐに開始できるのも特徴的。さらに高温密閉調理により、調理時間が普通の鍋と比べ最大1/3まで短縮できてしまいます。圧力調理以外にも、蒸す・炒める・炊飯・再加熱などにも対応。これ1台あれば、蒸し器やフライパン、炊飯器など、ほかの調理器具が不要になってしまう……!?

時短調理を叶えるレシピを豊富に内蔵した電気圧力鍋「クックフォーミー 3L」。「CY8701JP」はカウンターにおける3リットルサイズ(2〜4人分)。62,700円(税込・メーカー希望小売価格)。蒸す・炒めるなど1台で7役の調理法に対応し、通常調理の場合、強火・中火・弱火と火加減を3段階で調整できる。 2020年10月、同機専用のアプリがリリースされた。作りたい料理名や使いたい食材から内蔵レシピが検索でき、食材・分量・調理手順をチェック可能。調理がグッとスムーズに。 スペアリブは準備時間15分、圧力調理時間15分で、柔らかくホロホロに仕上がる。長時間の過熱に弱いビタミンCなどは、圧力調理を行った場合、最大+80%(※)キープでき、栄養面にもうれしい効果が。※クックフォーミー(70kPa)で加圧調理した場合を、普通の鍋と調理した場合と比較。

ティファール

料理好きは、自分らしくアレンジすることも可能。操作もシンプルな「パナソニック」

1977年から電気圧力鍋を展開する「パナソニック」が、2019年に発売した「SR-MP300」。同モデルが大ヒットしているのですが、その理由は、80種のレシピを掲載したレシピ本を付属することで料理初心者に配慮しつつ、本体備え付けの自動調理メニューを7種と厳選したことで、中・上級者にも使いやすい設計となり、幅広いファンを獲得できたから。

「ある程度、圧力調理になじみのあるかたは、自動メニューがないことで、材料や分量に応じて自由にアレンジして料理できるのが魅力になっているのでは、と推察しています」(パナソニック広報・守山みずきさん)

また、リニューアル時に調理容量を減らし、2リットルへと変更。カレーなら4〜5人分できるという、一般家庭で必要最低限である容量はキープしつつも、本体サイズは前モデルよりもコンパクトになり、多くの家庭にフィットするサイズにもなっています。

本体搭載の自動調理メニューをカレーや肉じゃが、角煮、黒豆、甘酒といった7種に絞ることで、アレンジ幅を広げた「SR-MP300」33,000円(税込・編集部調べ)。無水調理や蒸しものにも対応。低温調理の場合、温度設定は2段階可。 圧力と調理時間を設定するだけでよい、操作性のシンプルさも魅力。 普通鍋の場合、調理に3時間ほどかかる角煮も、電気圧力鍋を使えば約60分でOK。

パナソニック

食卓にそのまま並べられる佇まい。持ち運びやすさまでデザインされた「Re・De Pot(リデ ポット)」

デザイン家電によって暮らしをリ・デザインするライフスタイルブランド「Re・De(リデ)」から展開される「Re・De Pot」は、そのデザイン性が魅力。多忙で時間がないなか、家事負担を減らし、豊かな時間を過ごすための道具となるよう、キッチンでできた料理をそのまま食卓に持ち込んでも素敵に見えるデザインを目指したのだそう。主張しすぎないマットな色味の色調整は、微妙な色具合を出すのに苦労が多かったと言います。

「なかでも腐心したのは取っ手部分。持ちやすく、運びやすくするために、アフォーダンス理論(ものが持つ形や色、材質などが、そのもの自体の扱い方を説明しているという考え方)を応用。『持ちやすそうな佇まい』を視覚化させ、デザインに落とし込みました」(A-Stage取締役・阿部洋さん)

低温調理、無水調理もでき、1時間刻みで設定できる予約機能付きと、デザイン性のみならず機能性の高さも担保されています。

25分で作るごはんの新しいカタチを提案する「Re・De Pot[PCH-20L]」14,800円(税込・メーカー希望小売価格)。圧力・スロー・温めの3つの調理モードや無水調理のほか、温度設定範囲が幅広く、さまざまな料理に対応。自動調理メニューを8点搭載し、ウェブでは100点のレシピを公開中。 食卓に馴染むシックな色味と、スリムなデザイン。 テーブルへそのまま運ぶことを想定し、約2.8kgと軽量。取っ手の持ちやすさにもこだわった。

Re・De

短時間で料理を本格的な仕上がりへと導いてくれる電気圧力鍋。調理をお任せすることで、本来そこにかかるはずだった時間を、わたしたちは、ほかのことに使うことができます。

みなさんのおうちごはんのラインナップや家で過ごす時間が、電気圧力鍋の導入により、ますます豊かなものになりますように。

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