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ペットボトルは「永久リサイクル」に。メーカー・自治体・消費者が協力すれば、できる

2021/04/06 18:00 投稿

コメント:13

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回収されたペットボトルの8割以上が資源として有効活用されている日本。諸外国と比較しても非常に高い割合で、リサイクルの意識が浸透していることがよくわかります。

ですがペットボトルがペットボトル以外の物にリサイクルされた場合、そのリサイクル品の使用後は、最終的に焼却処分が必要に——。

この焼却処分をなくし、ペットボトルを永久リサイクルしようという試みが、この春、国内で始まりました。

目標はペットボトルの「永久リサイクル」

この試みを始めたのは、サントリー食品インターナショナル株式会社 (以下、サントリー)と、東播磨2市2町(兵庫県高砂市、同加古川市、同加古郡稲美町、同加古郡播磨町)です。

回収されたペットボトルのリサイクル 用途は、新たなペットボトル、食品トレイ、洋服等繊維などがあります。しかし、食品トレイや繊維にリサイクルされると、再びペットボトルに戻ることはなく、最終的には焼却されるため、リサイクルの輪が途絶えてしまうのだそう。

2021年2月2日に行なわれた事業発表会より。画像提供/サントリー食品インターナショナル株式会社

そこで、サントリーと東播磨2市2町は、4月から産官民連携で、ペットボトルからペットボトルへリサイクルする「ボトルtoボトル リサイクル事業」を実施。

「ボトルtoボトルリサイクル」は、半永久的に資源の循環を続けることができ持続可能な社会・循環型社会に有効な取り組みですが、現状、ペットボトルリサイクルの1〜2割程度しか行なわれておらず、これを普及させることが求められているのです。

本事業では、東播磨2市2町の家庭から回収したペットボトルを、新しいペットボトルへとリサイクル。さらに、再生されたペットボトルは、サントリー高砂工場で飲料製造に使用し、東播磨エリアに出荷・還元されます。

つまり、ペットボトルの地産地消。地域内での資源の循環、ペットボトルの永久リサイクルが可能になるのです。

スキーム概念図。画像提供/サントリー食品インターナショナル株式会社

国内初の取り組みで「リサイクルのレベルアップ」を期待

実は「ボトルtoボトルリサイクル」を複数自治体と企業が連携して取り組むことは国内初。また、回収・リサイクルされたペットボトルが地域内の飲料工場で製造・地域へ出荷・還元されるのも初めての試みです。

さらに、この提携によって、容器包装リサイクル法が定める「リサイクルをする上での消費者・市町村・事業者の役割・責任分担」が明確になり、それぞれの立場の人たちが責任をもってリサイクルを実践し、循環型社会に寄与することができます。

2月3日に行なわれたこの事業の発表会では、「本事業は日本のリサイクルのレベルアップに繋がるのではと期待している」と石川雅紀工学博士。

「最も画期的な点は、自治体が回収したペットボトルをサントリー主導でリサイクルして、再び製品として使用すること。これは、容器包装リサイクル法の定める役割・責任を、最もわかりやすい形で体現しています。『ボトルtoボトルリサイクル』では、消費されたペットボトルのみを新しいペットボトルとして再生するため、消費者が必要としている量のペットボトルのみが循環することになります。つまり、無駄になる資源を自動的に防ぐことができるのです」と話し、さらに、ほかの地域での実施も可能だろうとコメントしています。

今後の展開は「それぞれの立場から循環型社会の実現へ」

「ボトルtoボトルリサイクル」が普及していくためには、地域との連携が不可欠。そしてその鍵となるのが、行政よりも多くのペットボトルを回収しているスーパーマーケットだそう。

東播磨地域は、今後、地域内で発生するペットボトルを全て「ボトルtoボトルリサイクル」にするため、スーパーマーケットと連携して、より多くのペットボトルを回収することを検討しています。また、東播磨地域を環境先進地として環境に配慮した取り組みを進め、地域活性化を目指します。

一方サントリーは、2025年までに、自社製品のペットボトルの半数以上に再生ペット素材を使用していくことを目指していましたが、現状、2020年には26%を達成し、2022年には50%以上の目標を前倒しで達成できる計画。今回の協定締結により、リサイクルをさらに推進し、循環型社会の実現にむけた地球環境の保全活動に一層取り組んでいくそうです。

兵庫県加古郡稲美町長の古谷博氏は、本取り組みについて、このように語りました。「自分が使ったものはもう一度自分が使うんだという気持ちで、リサイクル・リユースをもう一度見つめ直していただきたい。協定を結んだ以上、2市2町で使ったものはもう一度2市2町で使うんだという意識を広めていきたい」。

そして、東播磨県民局長(現・兵庫県道路公社理事長)の伊藤裕文氏は、「地域で一体となっての活動・国内初の活動にワクワク感をもって、環境配慮の取り組みをするきっかけとなってほしい」と、地域住民の協力を呼びかけました。

わたしたち消費者が今日からできること

そして、わたしたち消費者に今すぐできることを改めて。

使用済みのペットボトルは以下の4ステップでリサイクルしましょう。

1.キャップをとる、ラベルを外す
2.中を軽くすすぐ
3.平らに潰す
4.分別して回収日に指定の場所へ

環境への負荷が大きいとして問題視されているペットボトル。ですが、一定量のペットボトルが使用され続けることを考えると、「ボトルtoボトルリサイクル」は非常に画期的な取り組みとなりそうです。

一方、消費者のわたしたちの大切な責任は、正しく分別をすること。使用したペットボトルがゴミとなって処分されたり、地球環境へ余分な負担をかけたりしないために、もう一度基本から始めたいと思います。

Image via Shutterstock

[サントリー食品インターナショナル株式会社]

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コメント

リサイクルってコスパ的にリユースもリデュースも難しくなったものを活用し尽くす為の最終段階だしね
燃やしてもその際に発生するエネルギーと生成される物質まで活用出来ればそれは立派なリサイクル

No.11 44ヶ月前

現在だと、たぶんそのほうが余計にエネルギー(太陽光などを使ったとしても)つかうことになるとはおもうが..

No.12 44ヶ月前

そんな悲観的になることでもない気がするが。
メリットの方をなんとか改善していこうって話なんだし。
結果が出なけりゃそれまでだけどな。

No.13 44ヶ月前
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