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美しい衣服、そのすべてに物語が詰まっている。天然由来かつ高機能性な生地で紡ぐ未来へのストーリー

2021/02/08 12:30 投稿

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わたしたちの心地よい暮らしに役立つもの、わたしたちが暮らすうえで積極的に選びたい社会や環境に優しい商品、みんなにとって気持ちがいいアイテムやサービスを、編集部がピックアップする連載「Editor’s Pick」。

今回は、地球・社会・作り手に対する3つのトラスト(信用)を備えたファッションの実現を目標とする「EQUALAND – TRUST AND INTIMATE –(イコーランド トラスト ファッション)」

洗える、抗菌・防虫・防臭も。天然素材ながら高機能

洗濯機で洗いたいから、耐久性があるといい。寒い日には体を暖め、暑い日には吸湿速乾性に優れていて欲しい。

衣服にこういった機能性を求めるならば、テック素材を選択していました。でも、もしも、高機能な天然素材があるなら……。

写真はすべて「EQUALAND – TRUST AND INTIMATE –」の今季のアイテムから。中心価格帯は14,000円〜28,000円(シーズンにより異なる)。同ブランドでは日本古来の草木染を進化させた独自技術「ボタニカル・ダイ」を採用。一般的なボタニカル・ダイは天然成分が20%程度のところ、こちらでは90%以上を誇る。天然由来成分での染めは、肌にやさしいだけでなく、染めの際、染料に含まれる化学物質を排水しなくて済むため、環境汚染の予防にも貢献できる。

2021年1月に本格始動したブランド「EQUALAND – TRUST AND INTIMATE –」では、シルクジャージーでありながらウォッシャブル、あるいはコットンの4倍の吸湿性を持ち、涼しく暖かいリネンなど、天然由来と高機能性とを両立させた素材を採用しています。

オーガニックの桑で育てた蚕の繭を使用したシルクジャージー。シルクに含まれるタンパク質とセシリンを特殊分解・吸着させることで磨耗による白現象を低減し、洗濯機で洗っても風合いが硬くならない。

どのピースも、とにかく肌触りが最高。しっとり、サラサラで、ずっと身につけていたくなるほど。

EQUALANDとは何者か

同ブランドは、等しい(イコール)価値でつながる人たちが集まっていくことを目的に、2019年にD2Cブランドをスタート。2021年1月、クリエイティブディレクターに安部真理子さんを迎え、本格始動しました。

どの服にも「信用タグ」が付く。デザイナーはもちろん、コットンを育てた生産者など、その服に関わった人の名前が書かれている。服に対する信頼度が高まるのはもちろん、大切に着ようと、服への愛情も増す。

地球環境に最大限配慮をし、着る人は安心して身につけることができ、作り手は誇りを持って生産にあたることができる。そんな、地球・社会・作り手に対する3つのトラスト(信用)を備えたファッションの実現をコンセプトとしています。

エコフレンドリーなオリジナルの天然素材を探求

そのため、人体と環境に優しく、機能性と着心地を叶える素材を、糸を撚る、もしくは糸から生地を織るところからはじめています。制作チームに素材の産地や工場に精通したスタッフがいることから、目指す素材に合わせ、協業する工場や会社を選定できる強みがあるのだそう。

独自製法で生み出されたカシミヤジャージー素材。乾燥し、寒暖差の大きいモンゴルで、オーガニック飼料を与えられ、大切に育てられた最高ランクのカシミヤ山羊の毛を、ナイロン素材を芯にして撚糸し、溶剤でナイロン芯を溶かすことで、よりやわらかな風合いへ。さらに特殊な熱加工を施し、洗濯機のみならず、乾燥機もOK。

どの素材にも物語があり、そのユニークさは、枚挙に暇がありません。

今後はシーズンごとに残ってしまった在庫商品の染め直しによる再利用や、世界中の素材の余剰在庫の活用天然繊維でできた洋服の回収も予定。

プリント素材は毎シーズン、クリエイターとのコラボレーションから生まれる。今季はタトゥーシールアーティスト「opnner / Kaho Iwaya」の描き下ろし。

さらに「本当に必要なものだけつくる」ため、受注生産スタイルを目標に据えるなど、あらゆる側面においてサステナビリティに貢献する服づくり体制を取っています。

ブランドを通し、持続可能な循環の輪を広めたい

クリエイティブディレクターを手がける安部真理子さん(写真下)は、ラグジュアリーブランドのMD・バイヤーを経たのち、ジュエリーブランド「アルティーダウード」を立ち上げ、ディレクター兼デザイナーとして活躍してきました。

「ありものの生地や色から、頭をひねりながら組み立てていたMD・バイヤー時代とは違い、今回は糸を撚ったり、生地を染めたりするところから関われるので、自分のイメージを完全な形で実現できるところが魅力的。家でも、街でも楽しめる絶妙なバランスを目指しています」(安部さん)

1940年代の米軍のミリタリーサーマルの風合いを生み出すべく、編機を改造して生まれたワッフル素材。コシと伸縮性のある、当時と同質の風合いの再現に成功。オーガニックコットンでありながらしっかりとしていて、それでいてしっとりとした肌触り。

これまでもアルティーダウードでドネーションプログラムを展開するなど、高いSDGs意識を持つ安部さん。

「スタッフ全員で環境問題に対して本気で取り組んでいるので、同業の方々含め、持続可能な循環の輪を広げていくことができたらうれしいです」(安部さん)

EQUALAND – TRUST AND INTIMATE –

持続可能な循環の輪

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