環境にやさしい「オーガニックコットン」は知っていても、「プレオーガニックコットン」はあまり知られていません。これは、オーガニックコットンが普及していくために欠かせない存在なんです。
プレオーガニックコットンってどんなもの?
「プレオーガニックコットン」とは、「pre」という通り、オーガニックコットンの前段階という意味。オーガニックコットン作りを始めて認定されるためには、同じ土壌で3年間無農薬農法を行う必要があります。つまり「無農薬農法でオーガニックコットンを作りたい」と決意した農家が晴れてオーガニックコットンとして認定されるまでの移行期間が3年間。その間は、無農薬農法にも関わらずオーガニックコットンとしては販売できません。そんなオーガニック認定前のコットンを「プレオーガニックコットン」と言います。
この移行期間中は、害虫や栄養不良、農法の準備段階であることなどにより収穫量がダウン。また、オーガニックコットンではないので買取価格も安く、農家は20~30%の収入減になってしまうのだそう。この期間は、農家にとって苦しく大きな悩みとなっています。
そこで、オーガニックコットンへの移行を望む生産者へサポートを行うために、2008年に音楽プロデューサー・小林武史氏による「kurkku」と伊藤忠商事によって「プレオーガニックコットンプログラム」が始まりました。
プレオーガニックコットンプログラムのサポート
・生産が落ちた分を価格に上乗せして購入
・オーガニック農法の指導者を派遣
・第3者期間の認証検査員を派遣(移行期間綿としての認証)
・オーガニック認証の条件である、遺伝子組換えをしていない種を配付
「プレオーガニックコットンプログラム」は、2009年時点で856農家をサポート。すでにさまざまなアパレルメーカーがプレオーガニックコットンを取り扱っています。(取り扱いブランドはこちら>>)私たちにとって身近なブランドも多く、もう手に取っている人もいるかもしれません。
レスポ初のプレオーガニックコットン使用
そして今回、レスポートサックからプレオーガニックコットンを使用した日本限定コレクターズエディション「INSIGNIA」が登場しました。レスポといえばポリエステル素材ですが、ブランド初の試みとしてプレオーガニックコットンを使用。やさしい風合いにレトロなエンブレムのスタンプ柄がナチュラル系ファッションにマッチしそう!
移行期間の収入が確保されることで、生産者は農薬による健康被害や土壌汚染、農薬を購入するための借金から解放され無農薬農法への一歩を踏み出すことができます。オーガニックコットンが増えることは、私たち消費者にとってもありがたいこと。プレオーガニックコットン製品を積極的に購入していきたいと思います。
[プレオーガニックコットンプログラム,レスポートサック INSIGNIA]
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