どこの国・地域のどういった方々と提携しているかはさまざまです。デザイナーによってパーソナルなストーリーがあって取り組みをされている方もいれば(こういった場合、一から工房を育てる場合も!)、認証されている工房を探しだして利用したりします。
今回はエリア別にご紹介しますね!
◇アジア
インドを中心とした南アジアエリア、またはフィリピンやバングラデシュなどの東南アジアエリアの生産者と取り引きされているブランドが多いでしょう。このエリアは伝統的にテキスタイル生産に強く、フェアトレード認定を受けた工房も目立ちます。
近年メキメキ成長をしているブランドが、フランス人の3人の女性が始めた「Les Fees de Bengale」。
ボンベイのスラムで活動するNGOと提携してスタートしたのが始まり。そのNGOと協力して縫製の研修などを提供し、女性たちの自立に一役買っています。今でも創業した3人の女性たちは年2回インドを訪ね、縫製のレッスンを提供しているようです。
オンラインショップ>>(フランス語)
一部「Little Happiness」(目白)などでも展開あり。
◇中南アメリカ
アルパカから想像できるとおり、ニットウェアや丁寧な刺繍の類が目立つ地域。少数民族が多く存在しますが、それら民族と協力して多様性を守りたいと考えるブランドが多く存在します。また、ファベーラという貧民街が存在しますが、ここに住む女性たちに仕事を提供し、エンパワメントを促すビジネスモデルのブランドも多数存在します。
なかでもおすすめしたいのは「Carla Fernandez」。
メキシコ中を旅しながら各地の民族とラボ形式でコラボして、その伝統技術をハイセンスなデザインに起こしています。
オンラインショップは現在準備中。
◇アフリカ
色鮮やかな色彩が特徴的なブランドが目立つエリア。また鋳造技術が盛んで、ジュエリーブランドも目立ちます。カンガなどを利用したブランドはこれまで注目されがちだったかもしれないのですが、最近スタイルの幅が増えています。やはり欧米のアフリカへの注目度は高く、「EDUN」や「Vivienne Westwood」を始め、ラグジュアリーブランドからのアプローチも多いです。アフリカと一口に言っても、地域ごとにデザインの特徴が違うので、まだまだ今後スタイルの幅が増えそうで楽しみです。
今後成長が気になるのが「lem lem」。
スーパーモデルであり、女優であり、またWHOのアンバサダーを務めたこともあるLiya Kebedeが立ち上げたブランド。母国エチオピアで雇用を創出するために何ができるか? と考えたことがきっかけだそうです。今までのアフリカの極彩色のイメージとうってかわって、優しい色味が特徴です。ストールなどの小物類、そして注目の子ども服も充実しているので、家族で楽しめそうです。
オンラインショップ>>(公式サイト内)
ところで、ブランド名「lemlem」は、エチオピアの言葉・アムハラ語で「花咲く・芽吹く」の意味。フェアトレードとは、生産者と着る人が互いに種を撒き、水を撒き、そして互いに花を咲かせ合うプロセスだと言えるでしょう!
text by Hitomi ITO
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1987年広島生まれ。在学中より国際協力関係のNGOやベンチャーでインターンなどを行う。卒業後は編集者として専門書を手がける。2010年からイギリスの媒体を中心に日本・海外のエシカルファッションについて寄稿を始め、2012年、「Ethical Fashion Japan」エディターに。
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