もちろん、「生姜」も「ホットヨガ」も良いことだと思います。けれど、「チューブを持ち歩いています!」「カラダが悲鳴をあげている時こそ、ホットヨガ!」など、少しこの2択にたより過ぎている気がして、残念な気持ちになってしまいました。
生姜は、手足の末端冷え性や下半身冷えの方にはオススメの食材。また、ホットヨガも呼吸に意識をおくことで、カラダの巡りを根本的に見直すことができるので大変オススメです。ですが、どんなものでもとり過ぎ、やり過ぎは禁物です!
とくに、中庸(※1)を重んじる漢方では、とり過ぎ、やり過ぎの「過ぎ」はよくないとされています。生姜や辛いもののとり過ぎは、消化機能に支障をきたし、カラダを温める作用がある「血」や元気の素をつくりだしにくくなってしまうため、逆に冷えが加速してしまうと考えられています。
なかでも、とくにどんなの方が「生姜」のとり過ぎや、「ホットヨガ」のやり過ぎに注意しなくてはいけないか、以下の項目でチェックしてみましょう。
□1.秋に体調を崩しやすい
□2.便秘・コロコロ便 / 尿の回数が少ない
□3.月経量が多くて、赤黒い
□4.声が大きく、早口でせっかち/興奮しやすくて怒りっぽい
□5.口が渇きやすい・冷たいものを好む
□6.寝付きが悪くて、夢を良く見る
□7.ずきずきと波を打つような頭痛がよくある
□8.食後、すぐに眠くなる
□9.疲れやすい、カゼ・体調を崩しやすい
□10.カラダを動かすとすぐに疲れ、横になるとラク
1〜7が当てはまる方は、カラダをうるおす水が少なく、日常的にのぼせのような症状がある方。
8〜10が当てはまる方は、元気、気力などの生命活動を維持するエネルギーである「気」が足りていない典型的な症状です。
1つでも当てはまる方は、「とり過ぎ」「やり過ぎ」の「過ぎ」には気をつけてくださいね。
特に、8〜10が当てはまる方は、汗を大量にかくホットヨガやサウナ、激しいスポーツなどは控えた方がいいでしょう。漢方では、汗と一緒に毛穴から元気の源の「気」も発散されてしてしまうと考えられるので、ますます元気がなくなってしまうかも……!
そこで、このタイプの方はもちろん、冷えでお悩みの方にぴったりの薬膳料理をご紹介します。
それは、最近とっても入手しやすくなった韓国の薬膳料理「サムゲタン」のレトルトをアレンジしたものです。
サムゲタンには、カラダを温める「ナツメ」「クコの実」「栗」や「漢方人参」などの食薬(※2)がたくさん入っています! さらに、「鶏」にはカラダを温める作用があり元気の素を作るといわれ、とてもバランスがとれた料理でもあります。
ただ、レトルトのスープは、オイリーであまり健康的ではないものが多いので、スープだけ自分で作ると、おいしいとこ取りでとってもヘルシーに仕上がりますよ! 作り方はとっても簡単です♪
冷えに負けないぽかぽか薬膳スープ!
「サムゲタン」のレトルトアレンジ術
◆材料
唐辛子
ニンニク
白ネギ
陳皮(みかんの皮)
クコの実
ナツメ
◆作り方
カラダを温めて寒さを散してくれる辛味食材「唐辛子」と「ニンニク」をまずは乾煎り、そこに水を加え、「白ネギ」「陳皮(みかんの皮)」「クコの実」「ナツメ」などを入れて、塩で味を整えます。
◆+αで本格漢方スープに!
「漢方人参」「黄耆(おうぎ)」乾燥山芋の「淮山(わいさん)」という食薬を入れるとより本格的なスープになりますよ。このスープを多めに作っておけば、後日、色々アレンジして楽しむことができます。
こんな感じで、レトルト食品でもカンタンに、本格ヘルシー薬膳料理ができ上がります。働く女性にはピッタリですね!
この冬は、バランスのとれた冷え対策と、カラダの芯からあたたまる漢方スープで、かしこく冬を乗りきりましょう!
※1:バランスの取れた状態のこと
※2:食薬とは、美味しく口当たりもよく、栄養のある「食材」と治療作用のある「薬」の両方に使用できるものを『食薬』といいます。例えば、お米も空腹を満たす時は「食材」でもカラダが衰弱した時にお粥として食べれば、元気を与えてくれる「薬」になるのです。
★もっと、漢方を知りたいという方に朗報です!!
私が直接講師をする『はじめての漢方』教室が12月13日(木)夜に開催されます。テーマは、今回のテーマの「冷え」です。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ、どうぞ! ただいま、受付中です。詳しくは、ホームページへどうぞ
photo by Thinkstock/Getty Images
text by 余慶尚子(ビューティーコンサルタント/漢方養生アドバイザー)
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大手広告代理 店・外資系企業勤務を経て、2007年より美容家へ転身。女性が年齢を重ねるごとに、より魅力的に過ごせるライフスタイルを提案。 その柱として『美巡』(ビジュン)をポイントとしたオリジナルメソッドなどがあり、「漢方」と「美・健康」を絡めた内容が好評。ま た、広告宣伝・SP業務に長年携わっていた知識と経験を活かし、PRコミュニケーションアドバイザーとしても活躍中。著書に「美巡ブラシエステ」(中央公論新社)。
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