そこで、銀座上符メディカルクリニック院長の上符正志先生にサプリメントの基礎知識について教えていただきました。
まず、知っておきたいのは、サプリメントの定義。ビタミンの錠剤をクリニックで処方されたり、薬局で売られていたり、と薬のような感覚で捉えている人も多いのでは?
上符先生 :
サプリメントは「食品」です。
法律で定められてるわけではありませんが、健康によい、健康の保持増進に役立つとして販売されている食品は、一般的に「健康食品」と呼ばれています。
そのなかでも、特定の成分が凝縮された錠剤、カプセル状、顆粒状になっているものが「サプリメント」と呼ばれているものです。
サプリメントとは、「補助」「補充」という意味ですから、食事だけでは不足しがちな栄養を補うための食品、というわけです。見た目は薬と似ているものでも、薬ではないので、効果・効能を表示できません。
ただし、サプリメントの商品パッケージには原材料や含有成分が明記されています。あくまでも食事を補う食品であり、病気の治療のためのものではないということを理解しておくことが重要です。
「薬」は「医薬品」として法律で厳格に定められたもの。そこがサプリメントと薬との決定的な違いです。
上符先生 :
もっと具体的にいうと、薬は医薬品医療機器等法で医薬品、医薬部外品に分類されたものを指します。
また、漢方薬は、中国の伝統医学をベースに発展した漢方医学に基づいて、天然の生薬を組み合わせて作られた薬で、これも医薬品に分類されます。
これらの医薬品は、厚生労働省から有効成分の効果・効能が認められたもので、病気の治療や予防に使用されることを目的としています。
医薬部外品も同様に、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が、一定の濃度で配合されているもので、病気の予防を目的に作られています。
薬と違って、サプリメントは特定の病気や症状の治療、予防を目的としていないということを、まずは理解しておきたいですね。
──この記事は、2019年12月12日の記事を再編集して掲載しています。
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上符正志(うわぶ まさし)さん
銀座上符メディカルクリニック 院長。1960年、山口県下関市生まれ。九州大学工学部在学中、医師が社会で果たすべき役割にめざめ転身、産業医科大学医学部に入学。卒業後、横浜市民病院外科、北里大学医学部救命救急センター、益子病 院内科などで治療に携わりながらも、病気の早期発見・早期治療の方法に限界を感じていた。そんななかでアンチエイジング医学と出会い、発症を未然にふせぐ患者本位の医療の可能性を見いだす。米ニューヨークのザ・サレーノ・センターで行われている最先端治療プログラムを習得し日本に導入。
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それを知らない人が今時どれだけ居るんだろう・・・
後、自然界の物質を組み合わせ、法的に線引きが引かれてるだけで広義には食事もサプリも薬も同じ事なんだけどね。
要は用法・容量・正しい補給とバランスじゃない?