前編に続き、リモートワークメイクのポイントについて人気ヘア&メイクアップアーティストの長井かおりさんに伺います。
ベストセラーとなった著書『美しくなる判断がどんな時もできる』(ダイヤモンド社)のなかで、「どんなシーンでも、どんな状況でも、メイクのキモさえわかっていれば、自分が何をすればいいのか判断できるようになる」と私たちに教えてくれた長井さん。
前編でお届けしたそのメイクのキモを押さえた上で、今回は、番外編としてメガネに映えるメイクや、マスクメイクの実践的なテクニックについて教えていただきます。
こんなことでよかったの! ? 96のメイクテクニック 美しくなる判断がどんな時もできる
1,552円
毛束つまみ出しでふんわりヘアに
撮影:鈴木希代江 (『美しくなる判断がどんな時もできる』 ダイヤモンド社刊)長井かおりさん :
リモートワークでは「顔の正面」の印象しかないので、小さくまとめないことが大切。後ろをかわいくしても意味がないし、1本結びだと顔だけが強調されてしまいます。
顔のまわりは結んでも、サイドは下ろしてワックスをつけるなど、華やぎポイントを作って。
長井かおりさん :
トップはぺっちゃんこにせずにボリューム感を。結んだときは、毛束つまみ出しテクニックでふんわりさせましょう。
親指と人差し指の爪を使う気持ちで、細く細く引き出して。ハチの部分は指の腹を使い、前後に頭皮を軽くこするとフワッとします。
この投稿をInstagramで見る長井かおり(@kaorimake)がシェアした投稿 - 2020年 5月月4日午前5時01分PDT
メガネメイクのポイントは眉と唇
撮影:鈴木希代江 (『美しくなる判断がどんな時もできる』 ダイヤモンド社刊)長井かおりさん :
メガネメイクの場合、フレームが顔の印象をはっきりさせてくれるので、アイメイクやチークはあまり必要ありません。
近視で目が小さく見える人は、アイシャドウより目尻にアイラインを引くとよいでしょう。
ポイントは眉と唇。眉はアイブロウパウダーで存在感を出し、唇もきちんと色をのせてメガネとのバランスを取りましょう。
少しはっきりした色をのせてもいいし、ナチュラルな色ならオーバーリップ気味で塗るのもいいですよ。
肌をきれいに見せるマスクメイク
Photo by Getty Images長井かおりさん :
マスクメイクは「強度をどこに持っていくか」がキモ。
マスクに確実につかないようにしたいなら、お粉でしっかり押さえて。
ただし乾きやすくなるので、マスク下はファンデーションを塗らずに、透明な下地だけを塗っておくという選択肢もあります。
マスクにかからない「美肌ゾーン」(目の下から鎖骨の高いところを通って、こめかみまでの部分)にファンデーションを塗っておけば、肌は充分きれいに見えます。
みんなの“困った”を解決したい
『美しくなる判断がどんな時もできる』(ダイヤモンド社)著書『美しくなる判断がどんな時もできる』(ダイヤモンド社)には、メイクアップレッスンなどで長井さんがよく聞かれることや、みんなが絶対に困っていることを詰め込んだという長井さん。
長井かおりさん :
この本を出したのは2017年ですが、長く一般のさまざまな年代の女性のメイクをさせていただいてきて、みなさんのお悩みが統計として、自分のなかにストックされてきていたんです。
メイクは状況によって、必要とされるものが変わってきます。いまは新型コロナウイルスの影響で、撮影もイベントも、メイクレッスンもできません。
それで最近は、アプリ「Radiotalk」内のラジオ番組「長井かおりのおしゃべりメイクボックス」や、Instagramの投稿を通して小さな情報発信にも取り組んでいます。
「こんなときにメイクのことなんて」というお声もあるだろうと思っていましたが、意外だったのは、こういう状況でもみんなメイクに対してネガティブじゃないこと。
テレビ会議でのメイクの悩みが解決したとか、ずっと家にいるけどメイクで気分が上がったというお声をいただくと、本当にうれしくなります。
気分が暗くなりがちなときこそ、メイクが私たちの力になってくれるのかもしれません。
ふだんは会社にしていけないような明るめの目もとやチークも、画面越しなら明るくハッピーに見えると長井さん。リモートワークメイクで新しい自分に出会えたら、これから先のメイクがもっと楽しくなりそうです。
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長井かおり(ながい・かおり)さん
ヘア&メイクアップアーティスト。雑誌を中心に多くのビューティー企画を担当し、わかりやすく理論的なテクニックに注目が集まっている。一方で、全国でメイクレッスンも行なっており、年齢や職業に関係なく、「誰にでも似合う自分史上一番キレイになれるメイク」とを伝授している。『〜周囲がざわつく自分になる〜必要なのはコスメではなくテクニック』(ダイヤモンド社刊)『世界一わかりやすいメイクの教科書 丁寧すぎるプロセス付き!(講談社刊)など、書籍も多数。また現在、VOCE、ESSE、Precious.jpなどで連載も人気。公式HPはこちら。