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いびきが深刻化するとどうなる? 睡眠専門医が教える、いびき解消メソッド

2020/05/11 06:00 投稿

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寝ても疲れが取れない人は、いびきをかいている可能性大! 人から指摘されない限り、なかなか自分では気づかないいびきは、実は想像以上にやっかいなものなのです。

放っておくと、死の危険のある病気や、薄毛、うつなどの不調を招く原因になりかねないのだとか。

ただ、いびきをかいているというだけでいきなり病院へ行くのはハードルが高いのが現実。そこで出会ったのが、1万人以上に睡眠に関する治療を行ってきた睡眠専門医、白濱龍太郎(しらはま・りゅうたろう)先生の著書『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』(アスコム)でした。

本書から、自分でいびきを治す「いびき解消メソッド」を紹介します。

睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法

1,485円

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1. いびきが深刻化すると突然死のリスクも!

そもそも、いびきとは睡眠時に呼吸をする際、鼻やのどなどの気道が狭くなったところを空気が無理やり通り抜けようとするときに音が鳴る物理的な現象のこと。

「主な原因は身体的なもので、骨格や体型が大きく影響してきます」と白濱先生。

あごの小さい人、舌や口蓋垂(のどちんこ)が大きい人、扁桃腺が腫れやすい人、肥満体型の人はいびきが出やすいのだとか。

そして、加齢にともなっていびきをかく人の割合は上昇するのだそう。年をとって筋肉が衰え、それが舌にも影響してくるから。

舌の筋肉が緩くなると、舌がのどの奥に入っていってしまう舌根沈下という現象をまねき、気道が狭くなっていびきが出ます。
『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』84ページより引用

このように、いびきの原因はさまざまなのですね。

また、いびきを放置しておくと睡眠時無呼吸症候群に直結。これは「眠っているときに一時的に呼吸が止まってしまう病気」で、軽症患者や自覚症状のない予備軍も含めると、日本人の5人に1人がこの病気を患っているといわれているのだとか。

この病気を発症すると、前日に蓄積された疲労が取れず、日中に強い眠気に襲われ、注意力が散漫になると白濱先生は言います。

そして症状が進むと、高血圧症や、動脈硬化の進行にともなう狭心症や心筋梗塞などの循環器系疾患をまねくことも。

心臓と脳にダメージが与えられ続けることで、突然死のリスクもあるのです。たかがいびきと放っておくと、怖いことがよくわかりますね。

2. 舌根沈下を防ぐ2つの方法

そこで今すぐ始めたい、自分でいびきを治すことをめざす効果的な方法が、白濱先生によるいびき解消メソッドです。

数あるなかでも最も直接的ないびきの原因といえるのが、気道が狭まること。とくに注目は加齢にともなう現象で紹介した舌根沈下(ぜっこんちんか)で、舌の筋肉が緩む睡眠時は老若男女関係なく誰にでも起こり得るのだとか。

舌がのどの奥に落ちてくることにより、当然空気の通り道は狭くなり、その度合いがひどくなるといびきが発生します。

つまり、舌根沈下を防ぐといびきは解消されやすくなるとも言えるのです。

そこで真っ先に実践してほしいと白濱先生が指南するのが、舌の筋トレ。舌の筋肉を鍛えることで舌根沈下の抑制をめざせるそう。

そうして現状よりも舌を強化できれば、寝ているときでも舌がのどの奥に落ちずに、口の中にとどまってくれやすくなるのです。

白濱先生の提唱する舌の筋トレは、伸ばす、縮める、曲げる、広げる、回すなど、いずれも舌に適度な負荷をかけて筋肉の強化を促進する動きになっています。

1日5分程度、前後や上下、回転など5つの動きをするだけなので、コンスタントに続けられそうです。

また、同じく舌根沈下を防ぐ方法として紹介されているのが、睡眠時に横向きの姿勢をとるということ。

仰向けは舌根沈下を起こしやすく、一方で横向きは物理的に気道を広げる(狭めない)働きをしてくれるのです。

抱き枕を利用した理想の姿勢

左半身を下にする。抱き枕を深く抱えすぎてうつぶせにならないように 上側の脚のひざを曲げるのがポイント 下側の脚は安定感を持たせるためにまっすぐに

『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』24ページより引用

これはシムスの体位と呼ばれる、妊娠中期以降のお腹の大きくなった妊婦さんにとってベストとされる睡眠時の横向きの体位なのだとか。

抱き枕がないときは、両ひざの間にクッションを挟み込むことがおすすめされています。さっそく今晩から始めたいですね。

3. 朝1杯のみそ汁がいびきを止める

いびき自体はもちろん、白濱先生は「いびきと密接に関係している睡眠自体にもしっかり目を向け、入口からケアしていくことが大事です」と言います。

つまり、睡眠の質を上げることが、いびき対策にも大きく影響するとのこと。

そこで実践したいのが、朝に1杯のみそ汁を飲むことです。みそには必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」という成分が豊富に含まれていて、これを多く体内に取り込むと巡り巡って眠りやすい体質がつくられていく仕組みになっていると白濱先生。

トリプトファンは脳に運ばれると「セロトニン」という自律神経の安定を促す物質に変換され、セロトニンは脳から分泌される睡眠ホルモンの「メラトニン」の原料になるのだとか。

体内に取り込まれたトリプトファンが脳に送られ、セロトニンに変換され、メラトニンをつくり出す。このサイクルは、瞬時に行われるわけではなく、おおよそ14~15時間かかるといわれています。

朝食で摂取されたトリプトファンが、日中にセロトニンになり、夜にメラトニンへと変わっていく――というイメージです。
『睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法』63ページより引用

その日の夜によい睡眠がとれるかどうかは、すでに朝起きたときの行動に左右されるのですね。

また、みそのほかにも、トリプトファンを豊富に含んだ食材があります。納豆や豆腐、牛乳、ヨーグルト、バナナ、卵、ピーナツなどを朝食に選ぶといいそう。

このほか、本書には睡眠時無呼吸チェックリストや、いびきをかかない体をつくる生活習慣などお役立ち情報がいっぱい。生活習慣を改め、いびきを解消して、健康な体を手に入れたいものですね。

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睡眠専門医が考案した いびきを自分で治す方法]image via shutterstock

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