大嶋信頼著『憂うつデトックス─ 「未来の不幸な自分」が幸せになる方法 ─』(ワニブックス)には、憂うつな心をデトックスして幸せな未来にしていくための考え方が紹介されています。
憂うつデトックス - 「未来の不幸な自分」が幸せになる方法 -
1,430円
憂うつになりやすい人の共通点は?
著者の大嶋先生は、米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科を卒業し、心理カウンセラーとして25年間カウンセリングに携わってきました。現在は、株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役として、カウンセリングの現場で活躍されています。
たとえば、特別に嫌なことがある場合でなかったとしても、朝起きるとなんだか憂うつ。こんなとき、多くの人は「もっとちゃんとしなくちゃ」と、自分自身を戒めるような気持ちになるのではないでしょうか。
何かと憂うつな気分になりやすい人の特徴について、大嶋先生はこう語っています。
憂うつな気分になってしまう人の特徴は「今の自分」から幽体離脱したような感じで「他人の生活」が手に取るようにわかってしまう。
『憂うつデトックス』22ページより引用
まるで特殊能力のようですが、憂うつになりやすい人は他人の気持ちに敏感になってしまい、「今の自分」からタイムスリップするかのように、未来の不幸な自分をリアルに想像してしまう。
当たり前の話ですが、人は“今”という時を生きています。しかし、憂うつになりやすい人は、今ではなく、過去や未来についていろいろと考えてしまう。今を生きることができないから「今の自分の現状に満足して感謝する」気持ちよりも、他人の目線が気になり不安になってしまう。
さらに、憂うつな気分になりやすい人には、もうひとつの特徴があるようです。それは、「チャンスを逃す」ということ。今を生きていないので、目の前にあるチャンスに気がつかないというのです。
もちろん、リスク管理は大切ですが、必要以上に今以外のことに気持ちを奪われているということは、あまりよいことではないといえるでしょう。
引きこもっているのに疲れてしまう理由
憂うつな考えや嫌な妄想というものは、次から次へとつながって頭の中に湧いてくるもの。大嶋先生は、カウンセリングをしていると、憂うつな人は将来のことばかりを考えすぎて、ものすごく疲れてしまっていることに気がついたそうです。
不快なことを物凄いスピードで次から次へと考えて「嫌な考えが止まらない!」と頭が高速回転してしまう。
『憂うつデトックス』69ページより引用
頭が高速回転をしていると、思考がタイムトラベルをして、未来の自分の脳とつながったような気分の状態になると大嶋先生はいいます。
たしかに、何もしないで家に引きこもっているだけなのに、なんだか疲れを感じている……そんな人の脳内は、エネルギーを消費して、前向きになるエネルギーがなくなってしまっている状態。この悪循環をどうしたらストップできるのでしょうか。
憂うつを「悟り」に変えて、成功を想像する
憂うつな気分や考えというものは、なかなか自分では止められないものです。どんなふうに調整すれば止められるのでしょう。
そこで、この「憂うつ」な枠組みを「悟り」と変えてみると、「あ! 私は時間旅行をして未来に起きることを事前に知ることができている」になるわけです。未来を知ることで「未来は変わる」となります。
『憂うつデトックス』93ページより引用
悟りというと難しい感じがしますが、著者いわく「悟りとは、知らなかったことを知ること、気づくこと」。要は未来のことを考えすぎてしまうことを、逆手にとればよさそうです。つまり、未来をすでに知っているのだから、同じ道は歩まないようにしようと、明るく未来を受け止めていく。
「こんな生き方もいい」と思うことで無意識に危険を回避するので、自動的に未来が変わり幸せになっていくというのです。
さらに、大嶋先生は「成功の未来」を想像することをすすめています。具体的な成功案を思い浮かべることだけではなく、ただ「成功の未来」と思うだけでもいい。すると、脳内の思考が未来の成功した自分につながる。すると、いつもの(失敗してしまう)自分とは違う選択をしていくため、自ずと未来が変わってくるのだといえます。
自分の力だけでは変わらない物事も、たくさんあるのかもしれません。しかし、憂うつな気分に脳内を支配されることをストップすることで、少なからず未来は変わっていくのだと前向きに受け止めていきましょう。
憂うつデトックス - 「未来の不幸な自分」が幸せになる方法 -
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[ 憂うつデトックス ─ 「未来の不幸な自分」が幸せになる方法 ─ ]image via shutterstock
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