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骨は1週間で衰える。今すぐできる「かかと落とし」運動

2020/04/25 06:00 投稿

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外出を自粛する“家ごもり”生活が長引くなかで、運動不足を懸念する声が高まっています。筋肉や骨が衰えるスピードは想像以上に早いと警鐘を鳴らすのは、骨粗鬆症学会認定医であり、そしがや大蔵クリニック院長の中山久德(なかやま ひさのり)先生。

自宅で「骨活」ができる簡単なトレーニング方法や、カルシウム吸収率を高める食事法について教えていただきました。

骨は1~2週間の運動不足で衰える

骨がもろく、弱くなる骨粗鬆症は、食事量や運動量が減る高齢者の疾患というイメージがあるかもしれません。しかし、中山先生によると、家にこもりがちで運動量が減った場合、たった1~2週間でも筋肉や骨の衰えにつながることがあるといいます。

「一般的に女性の場合、骨密度がピークになる年齢は20~44歳くらいまで。男性はおおむね50歳くらいまでと言われており、それまでにどれだけ骨貯金をできるかが、その先の骨の健康を左右すると考えられています。それまでせっかく骨貯金をしていたとしても、生活スタイルが変わることで一気に下がってしまい、それを元に戻すには何倍も時間がかかります」(中山先生)

とくに女性の場合、閉経前後からは骨密度が低下しやすく、トレーニングをしなければ下がる一方とのこと。“家ごもり”中のいまこそ、身体を支える骨を地道に鍛える必要があるようです。

丈夫な骨づくりには「かかと落とし」が有効

中山先生いわく、丈夫な骨をつくるポイントは2つ。骨は重力の負荷がかかることと、振動を与えてあげることで、より強くなるといいます。

「骨の健康に一番いいのはジャンプすること。体力に自信のない人や高齢者でも家の中で簡単にできるのが、『かかと落とし』と呼ばれる運動です」(中山先生)

かかと落としの方法は、姿勢をよくして真上に伸び上がるようにつま先立ちになり、ドスンと一気にかかとを床に落とすだけ。

ポイントは、ひざを伸ばしたとき、かかとから頭まで一直線にすること。目標回数は、10回を1セットとして朝昼晩に行うとよいでしょう。

※転倒の危険がない安全な場所で行うこと。また、ひざなどに疾患がある方、すでに骨粗鬆症の診断を受けている方などは、運動を行う前に医師にご相談下さい。

「『かかと落とし』でドスンと振動を与えると、骨の形成に関わるオステオカルシンというホルモン物質が効果的に分泌されます。オステオカルシンは神経細胞のネットワークをよくする働きもあるため、認知症予防にもよいということが解明されています」(中山先生)

骨を丈夫にするために、カルシウムを効果的に摂取するには?

運動に加えて、食事から骨を丈夫にすることも大切だと中山先生。骨を丈夫にする栄養素といえばカルシウムが連想されますが、そこには「意外な盲点がある」そうです。

「カルシウムは吸収率が悪い栄養素です。吸収率が一番よいと言われている乳製品でも含まれているカルシウム量の50%くらいしか吸収されず、小魚は30%程度とさらに少なくなります。野菜の中では小松菜に多く含まれますが、食物繊維が含まれていることでカルシウムの吸収を邪魔してしまうため、20%くらいしか吸収されないと言われています」(中山先生)

せっかく摂ったカルシウムを骨や歯の健康に役立てるためには、調理の際の「ひと工夫」が重要だそう。

「レモンやお酢に含まれるクエン酸は、カルシウムのイオン化を促進して吸収しやすくする『キレート作用』を持っています。レモンは果物の中でもクエン酸含有量がトップクラス。ですから、カルシウムを多く含む乳製品などと一緒にレモンを取りいれるといったひと工夫をすることで、より効果的に摂取できます」(中山先生)

このほか、ビタミンDもカルシウムの働きをサポートするので、ビタミンDを含むきのこ類などをさらに加えてもよいとのこと。

ビタミンDは紫外線を浴びることによって体内で生成されるため、“巣ごもり”で外出が減ったことにより、ビタミンD不足の人が増えている可能性もあります。カルシウムやビタミンDを含む食材をレモンやお酢と合わせて摂ることで、より効果的に「骨活」ができそうですね。

骨を丈夫に! いますぐつくれる簡単レシピ

食事から「骨活」を実践したいときは、こんなレシピを試してみてはいかがでしょう。

レモンクリームパスタ

材料>1人分

パスタ 100g 牛乳 200ml きのこ 50g とろけるチーズ 1枚 ベーコン 20g レモン果汁 大さじ1と1/2 にんにく 一片 塩・こしょう 適量 バター 10g パセリ 適量

レシピ

きのこはほぐし、ベーコンは1cm程度の短冊切り、にんにくはみじん切りにする。パスタは茹でておく。 熱したフライパンにバター、にんにく、ベーコン、きのこを入れ、きのこがしんなりするまで炒める。 牛乳を2、3回にわけていれ、ふつふつとするまで火にかける。 細かくしたチーズを加え溶けてきたら茹でたパスタを加えからめる。 レモン果汁を加えひと混ぜし、塩・こしょうで味を調える。お皿に盛り付つけパセリを振ったらできあがり。

レモンラッシー

材料>1人分

牛乳 150ml        レモン果汁 大さじ2 はちみつ 大さじ1

レシピ

グラスにすべての材料を入れ、よく混ぜ合わせる。お好みで氷を浮かべる。

※レシピにははちみつが含まれます。1歳未満の幼児には与えないでください。

カルシウムを含む牛乳やチーズ、ビタミンDを含むきのこなどを使い、レモンやお酢で風味をつけるのが「骨活」レシピの基本です。毎日の運動と食事で骨密度をキープして、健康な体を維持していきましょう。

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中山久德(なかやま ひさのり)先生
骨粗鬆症学会認定医 そしがや大蔵クリニック 院長。国立山形大学医学部卒業後、東京大学医学部アレルギーリウマチ内科に入局。2012年4月、世田谷区砧にて『そしがや大蔵クリニック』を開院。リウマチ内科医として、関節リウマチ・膠原病・骨粗鬆症の診療に従事。全身疾患の臨床経験を生かし身体の全般についても診察。テレビ、雑誌などでも活躍。

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コメント

レシピ載せてるのは有能

No.3 55ヶ月前

四股を踏めればもっといいんだけど、日本の家は狭いからね

No.4 55ヶ月前

骨に衝撃を与える行為って思いつく限りは全て地面に響く行為だな
壁と天井が薄いアパートでもできる骨活って何かない?

No.5 55ヶ月前
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