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肩こり、頭痛、だるいのは鼻奥の炎症が原因かも。セルフチェック方法

2020/04/13 06:00 投稿

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今、痛めたくない喉(のど)。ただでさえストレスが大きくかかる中、喉の不調はもちろん、頭痛や肩こり、慢性疲労、うつ状態などが続くのも避けたいものです。

このような不調はいつものことだと諦めてしまいがちですが、「その長引く不調、鼻奥の炎症が原因かもしれません」と話すのは医師の堀田修(ほった・おさむ)先生。自身が経営する病院の院長に加え、診療科の枠を超えて病気の根本原因を探り対処するNPO法人の理事長を務める堀田先生は、「上咽頭を鍛えたら、心身の不調が改善する」と言います。

著書『自律神経を整えたいなら上咽頭を鍛えなさい』(世界文化社)から、健康の鍵を握る上咽頭の役割や今すぐできるセルフケア方法を紹介します。

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上咽頭は、強力な免疫の関所

堀田先生曰く、原因不明の心身の不調を抱える患者さんの鼻奥を調べると、上咽頭という部分に炎症が認められるそう。では、普段あまり耳にしない「上咽頭」とはどんな働きをしているのでしょうか?

上咽頭は口蓋垂(のどちんこ)の後ろ上方にあり、気道の一部。呼吸によって左右の鼻から入った空気が合流し、流れを変える場所を指します。

上咽頭は空気専用の通り道ですから、細い毛の生えた繊毛上皮で表面が覆われています。繊毛上皮の間には多くのリンパ球(白血球の一種でウイルスなどを攻撃する)が存在し、外界と直接接し、見張り役をしています。リンパ球は空気中の細菌やウイルス、ほこりや花粉、黄砂や、PM2.5などの汚染物質を排除して体を守る役割をしているのです。

『自律神経を整えたいなら上咽頭を鍛えなさい』35ページより引用

つまり、上咽頭はさまざまな異物から体を守ってくれている強力な免疫装置。そして、免疫の関所であるとともに、自律神経のコントロールにも密接に関わっているそう。なぜなら、上咽頭は、自律神経のうちの副交感神経の主体をなす迷走神経が広く分布しているから。

堀田先生は、「上咽頭が常に強い炎症を起こしていると、炎症による刺激が迷走神経の感覚神経を介して脳に伝わり、自律神経の中枢、すなわち視床下部にまで影響を及ぼします」と言います。そうなると、過剰な自律神経の反応を引き起こし、全身の臓器にトラブルが引き起こされてしまうのだとか。

健康な人でも起こりやすい

免疫の関所であるということは、「逆にいうと上咽頭は常に戦場であり、健康な人でも炎症が起こりやすい宿命にあります」と堀田先生。

上咽頭の炎症は、急性と慢性に分けられます。カゼをひくことで生じる急性上咽頭炎は、免疫力が高ければすぐに治り、抗菌剤や消炎剤が効き目を発揮するそう。一方、この場所で慢性的な炎症が起こるのが慢性上咽頭炎です。慢性の場合は、抗菌剤や消炎剤などの薬が効かないため、とても厄介!

上咽頭炎を悪化させるきっかけはカゼやインフルエンザなど、細菌やウイルスの侵入だけではありません。花粉や粉塵、黄砂、タバコの煙、ストレスなど、ほんの小さなことも引き金に。日常で気をつけるべきことはたくさんあるのですね。

また、「台風や低気圧が近づくと、頭痛や肩こり、だるさやめまいなどの体調不良を引き起こす『気象病』の原因のひとつに、実は慢性上咽頭炎が関連している」と堀田先生は考えています。気圧が下がると静脈やリンパ管に大きな影響を与え、脳から排出された老廃物の通り道として重要な鼻咽頭のリンパ管の流れが滞ってしまうそう。

慢性上咽頭炎をチェックする方法

このように、いつも感じている不調は、慢性上咽頭炎が原因かもしれません。そこで本書では、慢性上咽頭かどうか確認できる3つのポイントを紹介しています。

POINT.1 耳の下を押すと固い。痛む
首すじあたりを中指で押すと、痛みがあったり、筋肉の強いハリを感じたりする

POINT.2 口呼吸である
自然に口を閉じたとき、下の先が上あごにくっつかず、歯の裏側につく

POINT.3 後鼻漏がある
鼻水が鼻ではなく、のどから流れ落ちてへばりつくような感覚がある

『自律神経を整えたいなら上咽頭を鍛えなさい』10、11ページより引用

すべてあてはまると、慢性上咽頭炎が疑われます。さっそくチェックしてみましょう。

鼻うがいが有効! 自分でできる上咽頭の鍛え方

慢性上咽頭炎にあてはまった人も、そうでない人も、上咽頭を守り鍛えることが大切に。ここでは、自分でできる上咽頭の鍛え方を紹介します。

まず、上咽頭をクリーンな状態に整えるためにおすすめなのが、鼻腔全体を直接洗い流す「鼻うがい」です。実は一般的なのどうがいでは、細菌やウイルスの門番である上咽頭までは届いていないのだとか。鼻うがいなら風邪予防効果が高い上、ほこりや花粉などのアレルゲンを洗い流し、鼻の粘膜も洗えるため、鼻詰まりなどの不快感も解消できます。

準備するのは、体液と同じ浸透圧である生理食塩水(水500mlに小さじ2/3程度の食塩をよく溶かしたもの)と、鼻の穴に差し込めるようなノズルのついたプラスチックボトルの2つだけ。鼻うがい専用のキットを使うと手軽に習慣づけられるようになると、堀田先生は推奨しています。

鼻全体を洗ってスッキリ! 鼻うがいのやり方

軽く前かがみになり、「エー」と声を出しながら片方の鼻から生理食塩水を注入する。 もう片方の鼻から生理食塩水を出す(口から出してもよい)。これを2回くり返す。

『自律神経を整えたいなら上咽頭を鍛えなさい』130ページより引用

また、鼻うがいよりさらに手軽なのが「上咽頭洗浄」。頭を斜め上に向けて、片方ずつ両鼻に生理食塩水を約2ml入れます。こうするとピンポイントで上咽頭を洗浄でき、簡単で違和感もないのだそう。朝晩二回がおすすめです。

さらに、首が冷えてうっ血すると上咽頭の炎症を招いてしまうため、首を温めることも効果的! ふだんから首の大きく開いた服装は避け、ストールなどを活用するとよいといいます。

このほか、口呼吸を改善する方法など自分で始められる内容や、薬を使わない治療法が本書では紹介されています。上咽頭を鍛えるセルフケアから始めて、不調にさよならをしましょう。

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