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感染を避けるための日用品の除菌法。スマホ、スポンジ、化粧ブラシは?

2020/04/08 12:00 投稿

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感染のリスクを最小限に抑えることは大切。

今日のウイルス流行の中で、洗浄した方がよい身の回りの物について考えてみましょう。

コスメブラシ

朝、急いで出勤する前に、メイクの時間がわずか数分しかない場合、ひょっとするとブラシに付着したファンデーションの残りをそのまま気にせずにいるかもしれません。でも、そうしたブラシはファンデーションの粉末ばかりではなく、顔の表面についているさまざまなものも付着させてしまっているのです。

コスメブラシは肌の表面にある細菌に加えて、細菌の温床になる皮脂や皮膚の組織もかき集めます」と、カリフォルニアの認定皮膚科医であるシンシア・ベイリー医師。結局、自分が細菌を育てるシャーレを手にしていることに鏡を見て気づくのです。肌には赤みや吹き出物が見えるかもしれません。

洗浄法:少なくとも2週間ごとにブラシの洗浄を。最低、月に1回、大きなカップに室温の水を入れて無香料のシャンプーを少し加え、その中で30秒程度ブラシを振り洗いします。次に水ですすぎ、清潔なタオルの上で一晩乾燥させます、とベイリー医師はすすめます。

寝具類

とにかく考えたくないのは、ベッドに入ると肌に触れるベッドカバーの下に隠れている細菌の数。シーツをしばらく、洗っていないのなら気をつけた方がいいかもしれません。

調査によると、人間はベッドで年間100Lの汗を出し、そのような湿気のためにベッドは細菌や真菌が増殖する温床になってしまうのです。それだけでなくシーツなど寝具類には、体からの老廃物や皮脂、ペットの毛など、花粉、さらには食べかす(ベッドでスナックを食べているなら)も。

米国喘息アレルギー財団によると、アレルギーやチリダニの過敏症がある場合、洗っていない寝具類は症状を悪化させるばかりではなく、さらに、細菌の付着した枕カバーはにきびを引き起こす可能性があります。これはあなたのシーツにも同様。なぜなら細菌は、にきびや他の感染を引き起こす恐れがあるからです。

洗浄法:「研究によると、だいたいの人は寝具や枕カバーをせいぜい月に1、2回しか洗っていません。しかし、細菌の増殖を防ぐために、寝具は最低でも週に1回は洗う必要があります」と、ペンシルバニア州ワシントンのMedExpress Urgent Careの内科医、デナ・ネーダー医師。

週末にその作業は面倒かも。しかし、ネーダー医師は「ほとんどの人はすでに週に1回は洗濯をしています。だから、寝具のためにルーチンに1つの作業を追加すればよいのです」と考え直すことを提案。

スマートフォン

きっと多くの人がスマホをいつも手元に置いているはず。それはトイレのときも……。そのときに汚れた手でスマホに触れている頻度には気にとめていないかもしれません。「スマホは手の延長線上にありますから、スマホの表面は細菌を拡散させる可能性があると考えるべきです」と、ベイリー医師。

手すり、握手、エレベーターのボタンなどの表面から黄色ブドウ球菌(とびひ)が手に付着することもあります。風邪やインフルエンザもこうしてうつるのです」と、ベイリー医師。『Germs』誌に掲載された2017年の研究によると、10代が所有する27台のスマホを調べたところ、すべてのスマホに細菌汚染が見つかりました。

洗浄法:ベイリー医師は、ウェットのマイクロファイバークロスやスクリーンワイプで毎日スマホをふくことを提案。そして「キーボードも同じです!」 とつけ加えます。

水筒

水筒を机に置いていると、水分補給を1日中できるから便利。地球環境にとっても、ペットボトルよりすっと優れます。

では、水筒に水を入れているとき何度も洗浄する必要はない? 水道水やフィルターからの水は新鮮ですから。でも、水筒に手を伸ばすたびに、水分を好む細菌も飲んでいるのです。水そのものに罪はなく、飲むときに口をつけるためなのです。

カルガリー大学の研究によると、70を超える未洗浄の水筒から水を採取したところ、糞便性細菌やカビが高レベルで検出されたのです。細菌類は口から水筒のふたに付いて、増殖するのです。すべての細菌が有害というわけではありませんが、この研究では、水筒から検出された細菌の60%以上は病気を引き起こす可能性のあるものでした。大腸菌や連鎖球菌です。

洗浄法:おそらく水筒の水が汚れているからといって、このために病院に行くことになることはないでしょう。ただ、病気の回復を妨げる恐れはあります(あるいは病気が再発するかも)。残った水はそのままにせずに捨てて、石鹸とお湯で毎日、水筒を洗うことが大事です。

下着

決まって、きれいな下着を毎朝着ている人もいれば、そうでない人もいます。後者の人はルーチンを考え直すことをおすすめします。「下着には汗、細菌、分泌物が付着しています。もちろん糞便も。下着も肌も毎日衛生的に保つことが大切です」とベイリー医師。

同じ下着を数日間着用していると、よくかゆくなり、かいてしまってひっかき傷を作ることになるでしょう。すると皮膚の炎症や感染を引き起こすことに。細菌感染、膣カンジタ症、尿路感染症などです。「男女にかかわりなく、かゆみを引き起こす真菌に感染する場合があります」とベイリー医師。

洗浄法:ほとんどの専門家は、洗濯機でお湯を使うことをすすめています。洗濯物にひそんでいる有害な細菌を確実に殺すのです。研究によれば、綿の生地を洗濯機で洗っても前後で細菌数の数にほとんど差はありませんでした。熱を加えることで黄色ブドウ球菌のような本当に厄介なものを殺すことができるのです。ですからお湯の使用を。

さらに、ベイリー医師は、下着を洗うときに低刺激性で無香料の洗濯石けんを使うことを提案します。アレルギー性発疹を避けるためです。「洗剤の残留物、香料、柔軟仕上げ剤が下着の生地に残っていると、肌に移って炎症を起こす恐れがあるのです」と、ベイリー医師は話します。

キッチンスポンジ

流し台の隣に何気なくおいてあるキッチンスポンジは家全体で最大、最悪のバクテリアの巣窟になっていると聞いたことがあるかもしれません。実際、2017年の調査では、キッチンスポンジに362種類の細菌が1立法cm当たり450億個の密度で住み着いていると判明しています。

キッチンスポンジをこれまで通りに見られないかもしれません。本当に危険な細菌の大部分は熱で殺すことができますが、温かい洗剤を含む水だけでは効果がありません(多くの細菌の増殖を促すだけです!)。「キッチンスポンジは完璧な細菌の温床になります」とネーダー医師は言います。

洗浄法:「最善の対策は、スポンジを週に1回、定期的に交換すること」とネーダー医師。スポンジの細菌感染を減らすためにネーダー医師が教えてくれたのは米国農務省(USDA)のスポンジ消毒推奨事項です。食器洗い機に入れる、1分間、電子レンジで加熱する。3〜5日ごとに行い、細菌を退治。1週間でスポンジを捨てるべきだというのは知っておくとよいでしょう。環境に優しいオプションは、定期的に洗えるマイクロファイバークロスを使うこと。細菌の増殖を防ぎ、長期的にはお金を節約できます。

ヨガマット

毎週ホットヨガで汗をかいていなくても、ヨガマットは多孔質材料からできており、素足、素手でいますから、多くの細菌を集めてしまう可能性はあります。自分のマットを持ち込むのではなく、スタジオの共用ヨガマットを使っているならば、厄介なものを拾ってしまうリスクは高まってしまいます。

「心配しなければならないヨガマットの主な病原体は、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌(皮膚感染症を引き起こす可能性があります)、および水虫の原因となる真菌のたぐいです」と、ベイリー医師。

洗浄法:ヨガマットから感染するおそれのあるものは、大部分が命を脅かすものではありませんが、スタジオやジムに常に自分のマットを持ち込んで、使うたびに抗菌スプレーを使ってよく洗うこと(石鹸と水だけではうまくいかない可能性があります)。湿気と細菌は大の仲良し。洗ったマットは必ず完全に乾かすことです。

バスタオル

同じバスタオルを何度も使って体を拭いているとしたら、シャワーをまったく浴びないのと同じこと。細菌が好んでバスタオルに住み着く理由の1つは、バスルームの湿気が細菌にとって好都合だから。湿気がなければ細菌は増殖することが困難になります。

2013年の調査によると、約25%のバスタオルに大腸菌が検出されています。また、バスタオルを他の人と共用すると、よく知らない微生物をもらったり、皮膚炎になったりしてしまう可能性もあります。

洗浄法:バスタオルには時間の経過とともに増殖する細菌が潜んでいますが、毎日の使用状況によっては、使うたびにバスタオルを洗う必要はありません。「バスタオルは通常、最大3〜4回使用ごとに洗う必要があります」と、ネーダー医師。

ベイリー医師は、「少なくとも、週に1回は洗濯を。ただし、定期的に運動して1日に複数回シャワーを浴びて、タオルを使うたびに乾かせない場合には、もっと多く洗濯するとよいでしょう」とすすめます。

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