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脳が活発な時間帯は1日2回あった。起きてから何時間後?

2020/03/17 21:00 投稿

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撮影/印南敦史

──ライフハッカー[日本版]より転載

「疲れない」が毎日続く! 休み方マネジメント』(菅原洋平 著、河出書房新社)の著者は、「作業療法士」と呼ばれるリハビリテーションの専門職。

企業に出向いて研修や相談を通じ、働く人たちが自分のやりたいことで力を発揮できるように、医学的な側面からサポートを行っているのだそうです。

しかし、そんな日常を通じて感じていることがあるようです。

働き方改革が導入されたものの、多くのビジネスパーソンがその本来の意味を知ることなく、ただ「やること」や「やってはいけないこと」が増えた状況に疲れているというのです。

そして問題は、脳の働きにあるのだとか。

つまり脳は、私たちが望ましいと思う行動でも、やめたいと思う行動でも、お構いなしに習慣化するものだということです。

柔軟な働き方が取り入れられると、当事者には、自分で働き方と休み方を同時にマネジメントする技術が求められます。この技術の向上が抜け落ちてしまうと、ただ取り組みに振り回されて疲れてしまいます。

働きながら休息できる習慣をつくること。これが本書の狙いです。それには、科学的な技術があります。 脳にとって休息とは、「何もしない」ことではありません。情報をまとめて次の行動を生み出す。不要な情報を消去して空き容量をつくる。このような未来の自分に対する準備が休息です。(「はじめに」より)

脳の働きを中心として行動を組み立てれば、表裏一体である「働くこと」と「休むこと」を切り離さずに扱うことができるということなのでしょう。

そんな考え方に基づく本書のなかから、きょうは第2章「仕事は脳が活発な時間帯に集中して取り組む」内の「生体リズム」に関する記述に注目してみたいと思います。

まずは「生体リズム」を知る

著者によれば、働きながら休息できるようになるには「生体リズム」を知ることが不可欠なのだそうです。

生体リズムで活発になる時間帯に頑張りたいことに取り組み、活動が低下する時間帯にはエネルギーを必要としない作業に取り組む、これが基本原則です。(48ページより)

リズムに従って活動することによって負担を減らし、エネルギーを増やすことが大切だというわけです。

しかし、生体リズムに合わせると、なぜ疲れにくく、回復しやすくなるのでしょうか?

それは、私たちの脳や体が生体リズムの仕組みと連動しており、活発になる時間帯、活動が低下する時間帯があらかじめ決まっているから。

活発になるはずの時間帯にあまり行動せずにいると、「用意したエネルギーが使われなかった」という事実に基づき、エネルギーの生産が抑えられるというのです。

たしかにそれでは、発揮できるはずの力が低下しても仕方がないかもしれません。逆に、活動が低下する時間帯に無理やりテンションを上げてがんばったとしたら、脳や体に負担がかかることになります。

負担が大きければ、それだけ回復に時間がかかるのは当然。つまり自分の作業と生体リズムのミスマッチをできるだけ減らすことが大切だということです。(48ページより)

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生体リズムは1日に2回活発になり、2回休息する

だとすれば、すべての基準になる生体リズムを整えることが重要であるはず。そこで、生体リズムのおおまかな波を知っておくべきだと著者は言います。

活発になる時間帯と活動が低下する時間帯がそれぞれ1日に2回ずつやってきます。どちらのリズムも、起床時間によって決まります。

活発になる時間帯は、起床から4時間後と11時間後です。活動が低下する時間帯は、起床から8時間後と22時間後です。もし、6時に起床する生活の場合は、10時と17時に活発になり、14時と朝方4時には活動が低下します。(49ページより)

なお、自分の生体リズムが整っているかどうかを簡単に判定できる質問があるのだそうです。

生活時間を、「午前」「午後」「夕方」「眠る前」と4つに分割してみます。この4つの時間帯の中で、①最も眠い時間帯はいつでしょうか?

そして、②最も元気でまったく眠気を感じない時間帯はいつでしょうか?本来の生体リズムでは、午前中が最も眠くなく、午後に1回目の眠気があり、夕方には眠気がなく、眠る前が最も眠い、となるはずです。(50ページより)

このリズムに該当していたら、生体リズムは整っているということになるわけです。とはいえ現実問題として、ビジネスパーソンの多くは異なったリズムのなかで生活しているのではないでしょうか?

午前中は眠気があり、午後にも眠い。夕方にも居眠りしてしまうことがあり、逆に眠る前になると頭が冴えてくるというように。

しかし、そのようなリズムでは、ただ生活しているだけでも疲労してしまうことになります。いうまでもなく、生体リズムと活動のミスマッチがそうさせるからです。

そこで、もしもこのチェックで生体リズムにズレがあることがわかったら、この機会にリズムを整えておくべきだと著者は主張しています。(49ページより)

「4-6-11睡眠の法則」で生体リズムを整える

生体リズムを整えるチャンスは、1日に3回あるといいます。起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後には体を動かして体温を上げる。

著者はこれを「4-6-11睡眠の法則」として、さまざまな現場で活用してもらっているのだそうです。

ちなみに、睡眠に注目することには理由があるのだといいます。睡眠は毎日必ず行い、朝に目覚めたときに質の違いを自覚しやすいもの。

そのため、生体リズムを整える基準として最適だというのです。(52ページより)

本書を参考にしながら「疲れない」状態を習慣化すれば、ストレスを感じることなく仕事に臨むことができるかもしれません。自分自身を最良な状態に保っておくために、参考にしてみてはいかがでしょうか?

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