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和食のトップ・オブ・健康食「味噌」をフレンチでいただきます

2020/03/17 06:00 投稿

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カラダにいいものは「美味しく」食べる時代

「おいしいものは、脂肪と糖でできている」という某CM。「確かに!」と妙に納得をした人も多いのでは。おいしいものは体に悪いから、健康のためには多少おいしさを犠牲にするのは仕方ない、と思っている人は少なくないはず。でも本当にそうなのでしょうか?

大切なのは、まず「食」から

KRD Nihombashiは、以前マイロハスにて人間ドックについて取材したことがある、カラダをデザインする健診施設。院長の田中岳史医師は、「健康リテラシー」の重要性を説いています。健康リテラシーとは、あふれる情報の中から正しい知識を身につけ、それを知恵に変え、行動を起こして自分をサステナブル(持続可能なもの)にしていく、という考え方

KRD Nihombashiは、自分のカラダがこの先もベストな状態であるために、カラダを深く観察し、自分の「今」を知ることがカラダの「その先」を読めるようになると考えます。

カラダをベストコンディションに調えていくために、健康に関するセミナーやイベントを行い、健康情報を「知識」に変えていく活動を定期的に行っています。

今回は、発酵食品である味噌にフォーカス。世界が注目し、日本が誇る発酵食品である味噌は、すべての必須アミノ酸を含み、ビタミンやミネラルも豊富。乳酸菌も多く含み、腸内環境も整えるというスーパーフードです。

毎日1杯のお味噌汁ももちろんおすすめですが、もっとおいしく食べる方法がある! そう、おいしいものは脂肪と糖だけではないのです。

伝統食、味噌をおいしく、そしてフレンチとして登場!

KRD Nihombashiで行われたライブクッキングイベント『味噌~ “醸す” meets French』で、味噌の新しい可能性を体験してきました。

メニューを考えたのは、予約困難なレストラン『SUGALABO』(東京/神谷町)の立上げに尽力し、シェフとして国内外を飛び回り数々の受賞歴をもつシェフ、薬師神陸さん。そして主役の味噌は、自然栽培大豆、蔵付き天然菌米麹使用という究極のオリジナル味噌を「The Sustainability Baton」の井谷公美さんが仕込んできてくれました。

先進性の高い、味噌フレンチのフルコース

味噌ドレッシングでいただく「カリフラワーのプレゼ」

プレゼとは、蒸し煮の意味。バターとオリーブオイルでクミンシード、コリアンダー、マスタードシードのスパイスを炒め、玉ねぎ、ショウガ、にんにくを炒めて、角切りにしたトマトを入れ、最後にカリフラワーと秘伝のカレーパウダーを入れて蒸し煮にしたものです。味噌はドレッシングとして登場

味噌大さじ30cc 水40㏄ シェリーヴィネガー 80㏄ エクストラバージンオリーブオイル 160㏄

これをハンドブレンダーで攪拌して出来上がり。最後にコリアンダーを盛り付ければ、前菜の完成です。

薬師神シェフからのポイント

「味噌ドレッシングは、いも類やカリフラワー、ブロッコリーなど水分の少ない野菜に合います。また、香りの強いハーブとも好相性なので、バジル&味噌も絶妙にマッチします。すぐに作れる味噌ドレッシング、ぜひ試してみてください!」

塩麹で仕込むだけ「新玉ねぎのヴルーテ」

2皿目は、新玉ねぎのヴルーテ。こちらは味噌ではなく、同じ発酵食の塩麹を使っています

塩麹にスライスした新玉ねぎを合わせて、一晩置いておくと塩麹のでんぷん質でポタージュのようなとろみがでるのだそう。

しんなりした玉ねぎをバターで炒め、弱火にかけてミキサーへ。温玉とイタリアのンドゥイヤ(発酵生ソーセージ)をアクセントに敷いたお皿にスープを注ぎ、クルトンを浮かべます。

薬師神シェフからのポイント

「おうちで作るときはベーコンを敷いてもいいですよ。塩麹にスライスした新玉ねぎを合わせて、一晩置いておくと塩麹のでんぷん質でポタージュのようなとろみがでます」

メイン料理「田んぼ豚の味噌漬けしっとりポーク」

今回使用した豚は、田んぼ豚。宮城県登米市のブランド豚で、600畳ほどの広い土地に10頭程度のみ飼育されています。エサは国産の穀類(米、麦)と野菜。のびのびと放牧されているため、ストレスフリーで育っています。

保存袋などに味噌、酒、オリーブオイルを合わせた味噌ドレッシングを作り、油面はしっかり、表面は軽くソテーした塊の豚肉を入れ、60度くらいのお湯に1時間半ほど漬けておきます。生肉を味噌漬けにして焼くと焦げてしまうので、軽く焼いてから漬けるのがよいそうです。

漬け終わったら再度香ばしく焼いて完成。今回は血糖値を下げる効果があるという菊芋のペーストと、八朔と金柑のソースを合わせて。彩りのグリーンはタンポポの葉。ちょっとした苦味がアクセントになっています。

薬師神シェフからのポイント

「生肉を味噌漬けにして焼くと焦げてしまうので、軽く焼いてから漬けるのがポイントです。60度のお湯に1時間半つけておくことで、中がきれいな色に仕上がります。食材の質にもこだわった一皿です」

味噌でちょっぴり塩気をプラスしたデザート「テリーヌショコラ」

こちらもお味噌を使ったテリーヌショコラ。フレーク状の麦みそはカカオニブのようで、ちょっぴり塩気がアクセントのショコラです。

薬師神シェフからのポイント

麦みそのちょっとした塩みがアクセントのテリーヌショコラです」  

シェフに聞いた、フレンチと味噌の相性

「フレンチと味噌はよく合います。もともとフレンチもバターやチーズ、ビネガーなどの発酵食品をよく使うので、発酵食品とは相性がいいのです。味噌に合わない食材を考えてみましたが、ないかもしれません。万能の調味料ですね。
また、味噌は塩の代わりにも使うことができるので、味の濃縮感をプラスすることができ、素材の味をより楽しめると思います」(薬師神シェフ)

発酵食とは、食材に付着した菌やカビがたんぱく質や糖質を分解し、より体にいいもの、使いやすいものに変えたもの。熟成は、菌やカビの力を借りずに、食材自身の酵素で分解を進め、より旨みを増していくものです。

味噌は発酵食であり、さらに熟成して旨みを深めます。まさに、日本のスーパーフード。健康に良い食材を、より美味しく食べる工夫をして、食のリテラシーも高めていきたいものです。

「今の時代、おいしいレストランもあれば手軽に食べられるものもあり、食の選択肢はかなり広くなっています。忙しくてさっと済ませる場合もあれば、昨日何を食べたのか思い出せないという人もいるでしょう。

自分は何を食べるのか、食のリテラシーを高め、食べることにもっと主体的になってほしいと思います」(薬師神シェフ)

KRD Nihombashiでは、「一次予防」を重視し、これからの「人生100年時代」に合わせ、通常の健康診断や人間ドックよりも、さらに細かな項目で健診を行っています。

一次予防とは、未病の段階から健康を意識すること。そして知識を持ち、予防のために自ら実行することを指します。そのために健診だけでなくセミナーやイベントを定期的に行い、健康のリテラシー、食のリテラシーを高めていく活動をしています。せひ参加してみてはいかがでしょうか。

田中岳史(たなか・たかし)院長

KRD Nihombashi 院長。1985年順天堂大学医学部卒業。90年順天堂大学大学院修了。93年ケンブリッジ大学留学。明理会行徳総合病院の院長などを経て、2018年より現職。

薬師神 陸(やくしじん・りく)さん

辻調理師専門学校のフランス料理講師としてスタートし、後進の教育やテレビ料理監修、雑誌制作等幅広く活躍し5年間務める。予約困難なレストラン『SUGALABO』(東京/神谷町)の立上げに尽力。日本最大の料理コンペティションRED U-35でのGOLD受賞のほか多数受賞。インスタはこちら

井谷公美(いたに・くみ)さん

「未来につなぐ自然食研究会」 を主宰し、 サスティナブルでエシカルな食とライフスタイルを提唱している。KRD Nihombashiが主宰する「The Sustainability Baton」にて、定期的にセミナーを開催。次回Vol.3「olive oil 未来につなぐオイルの話」を4月17日に開催予定。予約はこちらから。インスタはこちら

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