がんにならないためにはどんな食べ物を食べればいいのでしょう?
前回に引き続き、がん予防に特に効果的とされる、食物繊維や抗酸化物質が豊富な食材をご紹介します。
ブロッコリー カリフラワー トマト にんじん ニンニク ケール サツマイモ アーティチョーク オリーブオイルは、こちら。10. りんご
りんごを1日1個食べると医者いらず、というのは本当なのでしょうか?
アメリカがん研究協会(AICR)によると、りんごをよく食べる人は、肺がんや一部の乳がんになるリスクが低いんだそう。皮も食べるのが重要です。「ケルセチンというフラボノイドが一部のがんのリスクを下げるとされていますが、皮に一番多く含まれるんです」と栄養専門家のエリン・パリンスキ=ウェイドさん。
11. イチゴ
甘くておいしいイチゴには、健康的な成分もたっぷり。
フラボノイドやタンニンなどの抗酸化物質が豊富に含まれます。有害なフリーラジカルを除去してくれるほか、遺伝子の損傷を防いでがん細胞の成長を抑えます、と最近の論文で発表されています。
12. ブドウ
ジューシーなこのフルーツには抗酸化物質レスベラトロールがたっぷり入っており、胃がん、乳がん、肝臓がん、リンパ腫などの抑制に役立つことが研究でわかっています。
ひとつ覚えておきたいのは、がん予防に関しては、赤ワインを飲むよりブドウをそのまま食べた方がいいということ。ワインにもレスベラトロールは含まれますが、アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、アルコールの摂取はがんのリスクを増加させる可能性があるそうです。
13. さくらんぼ
イチゴやブルーベリーと同じように、さくらんぼにも保護作用のあるファイトケミカルが多く入っています。
「これらの生物活性化合物は、がん細胞が発生しやすい部分に働きかけます」とニュージャージー州の医療機関Summit Medical Groupで内科医を務めるソーマ・マンダル博士は指摘します。また、あるレビュー論文により、さくらんぼを日常的に食べると、酸化ストレスや炎症が軽減されることも示されています。
14. ブルーベリー
ブルーベリーの深い青色は、強力な抗酸化作用を持つアントシアニンからきているので、食べる価値ありです。
「抗酸化物質は、フリーラジカルと呼ばれるすばやく変化して遺伝子に損傷を与える分子の生成を抑制してくれます」とマンダル博士は説明します。
実際、アメリカがん研究協会(AICR)の調査で、アントシアニンを多く摂取した人は、炎症や酸化ストレスが少なかったという結果が出ています。
15. プレーンヨーグルト
最近の研究で、1日に85g~113g程度のヨーグルトを食べた人は、ヨーグルトを食べない人よりも、肺がんを発症する可能性が約20%低いことがわかりました。
その理由のひとつとして、専門家が注目するのが、ヨーグルトのプロバイオティクス。健康なマイクロバイオーム(微生物叢)を促進して、がんを引き起こす炎症を予防できると考えられています。
16. 牛乳
牛乳1杯(236ml)にはカルシウム300mgが含まれ、結腸がんの予防効果が期待できます。
13万5,000人を対象に行ったある調査によって、カルシウムを1日700mg以上摂取した人は、1日の摂取量が500mg以下の人よりも、一部の結腸がんを発症するリスクが45%も低いことが明らかになっています。
17. 緑茶
アメリカ国立がん研究所(NCI)によると、お茶の摂取は結腸がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、肺がんのリスク低下に関係があるそう。
特に緑茶には強力な効果があると考えられています。没食子酸(もっしょくしさん)エピガロカテキン(EGCG)や没食子酸エピカテキン(ECG)などのポリフェノールを豊富に含むため、フリーラジカルを中性化してがんにつながる細胞損傷を防いでくれます。「EGCGには、がん細胞を増幅する血管の成長を妨げる効果もあります」とマンダル博士は説明します。
18. コーヒー
これを知れば、朝のコーヒーがよりおいしく感じられるはず。
ある研究では、1日に4杯コーヒーを飲んだ女性は、子宮内膜がんになる確率が20%低く、閉経後にがんを発症するリスクも24%下がったといいます。
ただし、クリームと砂糖は避けた方がいいでしょう。「クリームや砂糖をたくさん入れると、コーヒーの予防効果が相殺されてしまいます」とパリンスキ・ウェイドさんは説明します。「コーヒーに味を加える場合は、少量の牛乳とシナモンなどのノンカロリー調味料を使うのがおすすめです」
次回の『Prevention』記事に続きます。
体の中から健康に
Marygrace Taylor/30 Cancer-Fighting Foods That Reduce Your Disease Risk, According to Science /Seina Ozawa(翻訳)