考案したのは、テレビやラジオでも活躍する歯科医の照山裕子(てるやま・ゆうこ)先生。照山先生は、食生活や嚙む力の退化によって、歯並びや噛み合わせが悪い人が増えていると警鐘を鳴らします。現代人は歯の状態が悪くなっているから、歯みがき自体が難しくなっているそう。
では、どうしたらいいのでしょうか? その答えを、照山先生の著書『毒出し歯みがき』(アスコム)から紹介します。
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強すぎる歯みがきは「歯ぐき下がり」の原因に
昔に比べ1日の歯みがき回数は増えているものの、目的に合わない誤った歯みがきにより、多くの人が歯と歯ぐきを痛めてしまっているといいます。
多くの人にありがちなゴシゴシみがきは、実はほとんどの汚れを落とせていないと照山先生。強すぎる歯みがきは、歯科ではオーバーブラッシングと呼ばれる大きな問題でもあります。
オーバーブラッシングをしていると、歯ぐきが傷つき縮んできます。すると、本来、露出していないはずの歯根部(歯の下の部分)が表にでてくる「歯ぐき下がり(歯肉退縮)」といわれる状態に。
歯ぐき下がりになると歯が伸びたようになり、見た目がよくなくなるだけでなく、露出した部分が虫歯になりやすくなります。『毒出し歯みがき』(アスコム)53、54ページより引用
このように歯ぐき下がりした部分はエナメル質でおおわれておらず、やわらかいから虫歯になりがち。この部分の虫歯が、専門用語で「根面う蝕」と呼ばれ、年齢と共に増える大人特有のむし歯です。
また、オーバーブラッシングにはもうひとつデメリットがあります。それは、力を使うわりに汚れがきちんと落とせないこと。照山先生は「歯ブラシは本来、毛先で汚れをかき出すものです。しかし、強く歯に押しつけると毛が割れて肝心な毛先が歯に当たらず、むしろ逆効果です」と言います。
口の中のぬめり汚れは帯状に歯にこびりつき、簡単には落ちないそう。このぬめり汚れはプラーク(歯垢)と呼ばれるもので、プラーク1ミリグラム当たりの細菌の数は、何と約10億!
放っておくとやがて体内に侵入し、さまざまな病気を引き起こす可能性もあるのだとか。中には命にかかわる病気さえあるため、口の中の汚れはまさに「毒」とも言えそうです。
ガーゼを使った歯みがき法とは?
照山先生は、こびりつき汚れやプラークに負けない方法として、ガーゼを使った歯みがき法をすすめています。サッとふくだけでガーゼの繊維が汚れをキャッチし、ネバネバして歯にこびりつくプラークをきれいにふきとりながら、歯にもやさしいのが特徴。
ガーゼを指に巻く:適度な大きさに切ったガーゼを人差し指に巻きます!
歯の輪郭をなぞるように1本ずつみがくだけ!:指の腹で、1本ずつ歯の輪郭をなぞるようにふいていきましょう。歯ブラシのように小刻みに左右に動かしながらふいてもかまいませんが、歯の輪郭をなぞる、つまり歯と歯の間をふきとることを忘れずに。『毒出し歯みがき』(アスコム)25ページより引用
これで簡単に汚れが落とせるのだそう。準備はガーゼを指に巻くだけで簡単なので、すぐに始められそうです。
「線でしか汚れが落とせない歯ブラシはいわばほうきですが、広い範囲で汚れを面で落とすガーゼはモップや雑巾。汚れがこびりついた歯もふくだけでピカピカに!」と照山先生。
さらに、指でみがくほうがコントロールしやすく歯や歯ぐきに負担をかけないから、オーバーブラッシングを防げるのだとか。そのほかにも、口臭の改善や虫歯予防、歯周病予防、口腔がんなど病気の早期発見・予防など、メリットがたくさん。さっそく毎日のケアとして取り入れたいですね。
また、知ってほしいのが歯間ケアの重要性。歯と歯のすき間には実に3〜4割程度の汚れが残ると言われており、デンタルフロスや歯間ブラシを使ったケアは習慣にしましょう、と照山先生。歯並びが乱れている部分は余計にトラブルが起こりやすいので、念入りに。
気になる口臭には舌みがきが最適
歯みがき法に加え、本書には実践したいケアが多数紹介されています。そのひとつが、口臭予防に効果抜群の「舌みがき」。あまり知られていないけれど、口臭の一番の原因は舌苔(ぜったい)。舌にこびりついている黄みがかった汚れのことで、口臭の多くは舌苔から発生すると言われているのだとか。この舌苔をやさしく落とすのが舌みがきなのです。
ガーゼでやさしく汚れをからめとる:ガーゼを巻いた人さし指で、やさしく舌をなでるようにみがきます。みがく回数は5〜10往復程度。特に奥のほうのケアは大切です。少しずつ慣らしてみましょう。最後にうがいを忘れずに。
『毒出し歯みがき』(アスコム)33ページより引用
舌みがきをするなら、朝起きてすぐや臭いが強いものの飲食後がおすすめ。また、歯ブラシで舌苔をとろうとするのは絶対NGだと照山先生。炎症を起こして余計に口臭がしたり、味覚を感じる味蕾(みらい)を傷つけ、味覚障害になることもあるのだそう。舌のケアはやさしくが鉄則に。
もうひとつ、歯みがきと一緒に行いたいのが「うがい」です。ネバネバプラークを除去する働きにすぐれた歯みがきと、細かい食べカスまできれいに落とせるうがいを組み合わせることできれい度がさらにアップするのだとか。
30ml程度の少量の水を、「クチュクチュ」と音が出るくらい強く、高速で動かすのがポイントに。上下左右4回に分けて行えば、汚れもスッキリ!
このほかにも、ドライマウスに効く「指みがき」やデンタルフロスの正しい使い方など、知っておきたい情報がたくさん掲載されています。明日から、健康できれいな口を手に入れましょう。
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健康はお口から
歯ぎしり、歯のすり減り、不眠も…。気づかずに「噛みしめて」いませんか?
[毒出し歯みがき]image via shutterstock
コメント
ええからつべこべ言わず磨けや
>この世から安倍政権がなくなって1番困るのはサヨク。
→はい、ダウト。別に困らんぞ? 根本的に勘違いしている。
安倍政権より長く長くへばりついてきた彼らが1番困る?まさか; 直に次の総理批判を始めるよ。~は悪いってね、何時の時代でもそうだ。どんな政治家だって独裁出ない限り突ける穴はボコボコ出てくる。重箱の隅突きまくって気持ち良くなるのさ。
8コメどうでもええわ。歯磨きの話してんやぞ他でやれ。
(ID:16781505)
大昔からティッシュでやってる。
歯磨き後、ティッシュ1枚水付けて、歯の表面を拭うと、
ティッシュのその部分がやや黄色くなる。
つまり、歯ブラシも歯磨き粉も、
歯の汚れを取る作用がないって事なんだわ。
その方が歯医者には都合がいいからな。
歯磨き粉には、消毒&殺菌作用があるけど、
付着した汚れ自体には全く無力で、ほとんど落ちない。
それが歯石になり、町の歯医者はウハウハになる。