より安全なセックスをするには。自分が性感染症にかかっているときにパートナーを守るには。また、HIVを含む性感染症をもつ相手からの感染の可能性を減らす方法は?
一般的な性感染ウイルスや性感染症から自分を守るための方法をぜひ知ってください。
もしパートナーが淋病、クラミジア、梅毒だったら
image via shutterstockこれら3つの細菌感染症のいずれかを持つ人は、注射あるいは処方薬で投与される抗生物質で治療します。淋病には抗生物質耐性のある珍しい株があります。
ニューヨーク州保健局では、安全のため、再度セックスするまでにパートナーが1週間抗生物質を服用するのを待つことを推奨しています。
感染者が1週間以内にセックスを再開しようとする場合は感染していないことを確認すべきだという医師もいます。しかし大部分の人はそれをしません。抗生物質が非常に効果的だからです。
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もしパートナーが性器ヘルペス(HSV-2)だったら
image via shutterstock細菌感染症である淋病、クラミジア、梅毒とは異なり、ヘルペスはウイルスです。これは、感染した人は残りの人生にわたって性感染症を持ち続けるということです。しかし米国疾病対策センター(CDC)によると投薬は再発の抑制に効果的で、性的パートナーへの感染の可能性を減らすことができます。
パートナーからのヘルペスの感染を防ぐには、毎日ヘルペスの治療薬を服用するように促し、パートナーがヘルペスを発症している間は膣、アナル、オーラルセックスは避けます。
また、セックスの際には毎回ラテックスのコンドームを使用。CDCによるとコンドームは性器ヘルペスの感染を100%防げるわけではありませんが、感染のリスクを減らすことはできるそうです。
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もしパートナーがHIVだったら
image via shutterstockパートナーのウイルス量が検出できないほどである、つまり血液中のHIVウイルスのレベルが検出のしきい値を下回っている場合、例えコンドームを使用していなくても、セックス中にウイルスに感染することはありません(とはいえ他の性感染症から守るために常にコンドームを使うのが賢明でしょう)。
CDCによると、HIVに感染している人は、抗レトロウイルス療法(ART)を行うことで、ウイルス量を検出しきい値を下回るレベルに抑え、維持できるそうです。「パートナーがHIV陽性の場合にできる最善のことは、薬を確実に服用できるようにすることです」と、エイズ予防研究センターのディレクター、マルゲリータ・ライトフット博士。
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一方、パートナーに検出可能なウイルス量がある場合は、1日1回の錠剤を服用する方法があります。暴露前予防投与(PrEP)と呼ばれるもので、CDCによると、セックスによるHIV感染の可能性を99%減らすことができるそうです。PrEPに使える薬品にはTruvada(日本ではツルバダ)とDescovy(同デシコビ)という2つの種類があります。 これらは、HIV逆転写酵素と呼ばれるものをブロックすることで機能します。 この酵素がブロックされると、HIVは体内でその細胞を複写、再生産することができません(PrEPにこうした薬剤を使うことは、日本国内で認められている使用法とは異なります)。
もちろん、CDCも指摘していますが、コンドームもHIV感染を防ぐのに非常に効果的です。ラテックス製のコンドームは最も耐久性が高いため、最高のアイテムです。ポリウレタンまたはポリイソプレン製のコンドームは、ラテックスより若干破れやすいですが、ラテックスアレルギーのある人には信頼できる選択肢です。
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