前回に引き続き、ダイエットの迷信を専門家に聞きました。
脂肪を摂ると太る すべてのカロリーは平等である 炭水化物は体によくない 夜に食べると体重が増える ダメな食事をしても運動すれば帳消しになる、はこちら。迷信6:体重を減らすには朝食を食べなくてはならない
「朝食を食べれば自動的にダイエットが成功するわけではありません」とニューベリー医師。朝に食事をとるのは、食欲を抑えてあとで食べすぎてしまうのを防ぐのにはよいかもしれません。
「しかしここでも重要なのは、その時間帯に燃焼されるカロリーの総量と、実際に摂取したカロリーの量と種類です」
コーディングさんも同意見。「朝食を食べられない人もいますが、それでも大丈夫ですよ」
迷信7:グルテンフリーはダイエットにいい
おさらいしましょう。グルテンとは、小麦、大麦、ライ麦など特定の穀物に含まれるタンパク質の一種です。セリアック病などの限られた人以外には「グルテン自体は危険ではありませんし、繊維質やビタミン、ミネラルなどをたくさん含んだ多くの健康的な食品に含まれているものです」(ニューベリー医師)
グルテンフリーの食事をしていても、最終的に何を食べているかによって体重は増えることがあります。「事実、多くのグルテンフリーの加工食品には、グルテンが含まれた類似品にくらべて、味や硬さを向上させるためにかなりの脂肪と糖質が含まれている」とニューベリー医師は注意しています。
迷信8:脂肪を燃やす唯一の方法は、有酸素運動をたくさんすること
ランニングやサイクリングに山のような時間を費やすことは脂肪の燃焼を助けてくれるでしょう。でもこれらの運動が嫌いだとしても、これらはやせるための唯一の方法ではないし、おまけに筋肉トレーニングもかなり重要であることが研究でわかっている、とコーディングさんは言います。
たとえば『Obesity』誌に掲載された研究では、太りすぎまたは肥満のためにカロリー制限と筋肉トレーニングを行っている249人の成人を18か月追跡調査しています。その結果はどうだったのでしょうか? 筋肉の減少は少なく、またかなりの脂肪が減っていました。筋肉を鍛えることは体が引き締まって見えるだけでなく、代謝を活発にして体が休んでいる間にも多くのカロリーを燃焼するよう助けてくれるのです。
さらに筋肉トレーニングには体重を減らす以上のメリットがあります。週に少なくとも2回ウエイトを持ち上げることを目標にすれば、骨を守り、姿勢を改善し、背中や腰の痛みを軽減するのにもよいでしょう。
迷信9:おいしい食事は体に悪い
違います。「健康的な食事はおいしいはずですよ!」とコーディングさん。たとえば旬の野菜はいちばん味がよくてまさに食べ頃で、果物だって自然の甘さたっぷりです。
低脂肪の乳製品や豆、ナッツバター、シーフードといった脂肪の少ないタンパク質も期待にぴったり応えてくれるとニューベリー医師も言います。
ダイエットに欠かせない栄養は?
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Korin Miller/10 Biggest Weight Loss Myths You’re Still Hearing in 2020, According to Experts /Maya A. Kishida(翻訳)