「ミートレスマンデー」は食習慣や環境への意識を変える?
自分が食べるものと気候変動との関連に対する意識を高めるために、毎週月曜日に肉を食べない日を取り入れる「ミートレスマンデー(肉なし月曜日)」運動に参加した人の多くは、運動終了後もこの習慣を継続させていることが、米国の研究で明らかになりました。家畜は温室効果ガスであるメタンを大量に排出します。ミートレスマンデーは、人の健康と地球環境のために肉の消費量を減らすことを人々に促す運動で、世界規模で広がっています。
今回、研究チームが研究対象としたのは、気候変動に対する米ニューヨーク州ベッドフォードの取り組みのひとつである「ミートレスマンデー」に参加した320世帯。参加者たちは2018年2月5日から4月23日までの間、週に1日肉を食べずに過ごす日を設けました。
研究チームは、12週間にわたるこの運動の開始時と終了時、さらに終了後6か月時点の3回にわたり参加者に調査を行いました。
肉なしの食事で地球温暖化や環境への意識も変化
運動終了後6か月時点での調査では、参加者の約57%は運動に参加する前と比べて肉の消費量が減ったと答え、また毎週月曜日に肉を食べない人が32.7%、少なくとも週に1日は肉を食べない日を設けている人が39.8%、合計で70%以上いることが分かりました。
さらに、週に1日食事から肉をなくすことは「簡単」または「とても簡単」だったと答えた人は約70%に上り、肉なしの食事を週に1日設けることに対しより熱心になったと回答した人は68%に上りました。同時に、この取り組みにおいて一番やっかいなのは、食事を共にする友人や家族が肉食好きな場合であることもわかりました。
肉の消費量を減らす理由として最も多かったのは、どの調査においても「健康のため」でした。運動終了時点では、「地球温暖化緩和のため」「環境のため」「省エネルギーのため」「節水のため」といった理由が増え、「健康のため」は減っていました。
運動終了後6か月時点の調査でも、気候変動と環境に関する理由はわずかに減ったものの、理由として挙げられる率は初回調査より依然高いままでした。
研究チームによると、ベッドフォードは米国の平均的な地域と比べると、高学歴・高収入であるそうです。
このことを踏まえ、今回の研究リーダーは「この地域の人々はすでに肉の摂取量を減らす食生活を取り入れていたため、今回の研究では、人々の気候変動に対する意識が高まり、週に1日肉を食べない食生活への移行が容易だった」と考えています。
しかし同時に、「今回の研究で得られたことは、食と地球温暖化に対する意識をコミュニティーレベルで高め、行動を促すには、どの方法が最も効果的な可能性があるかを知るのに役立つでしょう」と付け加えています。
食生活を意識的にするには?
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HealthDay News 2019年11月14日/Copyright © 2019 HealthDay. All rights reserved.(参考情報)Abstract/Full Text/image via shutterstock
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