流行のダイエット法はさまざまですが、本当に効果があるものだけを知りたいですよね。そして、きちんと長く続けられることも重要。
やってみて満足感が得られるダイエット法と、その効果のほどを栄養士に教えてもらいましょう。
1. 地中海式ダイエット
ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガルの心臓に健康的なライフスタイルをもとに考えられた地中海式ダイエット 。
アボカド・オリーブオイル・ナッツなどの良質な脂質の摂取、魚を少なくとも週に2回食べること、豆類・フルーツ・葉物野菜・全粒穀物をたっぷり摂ることを推奨しています。さらに赤ワインも1日1杯飲んでいいんだそう。チーズは適度に食べてOKですが、赤身肉は週に1~2回程度までとされています。
ダイエット効果:このダイエット法の効果が最も現れるのは健康面。慢性疾患や認知機能低下のリスクを下げると言われています。1日のカロリー摂取量を1500kcal以下に抑えることで減量にもつながります。
いくつかの研究によって、伝統的な地中海式ダイエットもしくは低炭水化物バージョンを続けると、12か月間で体重が5~10%減ることが証明されています。「おいしいものが食べられる食事法なので続けやすいんです!」とテキサス州のヒューストンメソジスト病院の管理栄養士、アマンダ・ビーバーさんもすすめています。
2. DASH食
低ナトリウムのDASH(高血圧予防)食は、薬を使わずに血圧をコントロールするために考案された食事療法です。一部の本ではダイエット法としても紹介されています。DASH食では、フルーツや野菜、全粒穀物、低脂肪・無脂肪の乳製品を摂ることを重視しており、飽和脂肪酸とコレステロールの摂取を控えます。
ダイエット効果:DASH食なら健康増進につながるのは確実ですが、心臓にいいDASH食のルールに従ってカロリーを制限すれば、ダイエットと血圧低下の効果も期待できます。
「DASH食はお気に入りの食事法のひとつです」と話すのは、テキサス州のクーパークリニックで管理栄養士として働くメリダン・ツェナーさん。「抗炎症作用、食物繊維の高摂取、心臓への健康効果などをもたらしてくれます。自分だけのカロリー制限プランを作れば、間違いなく減量できます」
3. WWフリースタイル(旧ウェイトウォッチャーズ)
以前は、ウェイトウォッチャーズという社名で知られていたダイエット会社WWが提供する食事療法です。
最新バージョンのWWフリースタイルでは、週ごとにポイントが決められており(カロリー、飽和脂肪酸、砂糖、タンパク質の量によって各食品をポイント化)、そのポイント以下なら何を食べてもいいとされています。フルーツ、野菜、魚・豆腐・豆類・卵・鶏むね肉などの低脂肪タンパク質の多くは、0ポイントです。
プログラムに参加するにはメンバー登録が必要で、ポイント管理アプリ、デジタルサポート、パーソナルコーチをつけるなどのサービスが有料で受けられます(現在、日本版のサービスはなし)。
ダイエット効果:WWが効果的で安全なダイエット法であることは、数々の研究で報告されています。2013年の研究では、WWのダイエット法を実践した人は自己流でダイエットした人よりも、6か月間で10%減量する傾向が8倍以上も高いという結果が出ています。
「管理アプリがダイエットに役立つということは、さまざまな形で証明されています」とツェナーさん。毎回の食事管理をやめてしまったとしても、低ポイントや0ポイントの健康食品が一度頭に入っているので、その後もダイエットを続けやすいんだそう。
4. ヴィーガンダイエット
ヴィーガンがこれまでのベジタリアンと違うのは、乳製品、卵、はちみつを含むすべての動物性食品を一切食べないということ。倫理的、環境的な理由でヴィーガンになる人も多いですが、ダイエットのために始める人も。最近は植物性の肉代替品が簡単に手に入るようになったので、これまで以上にヴィーガンを実践しやすい環境が整っています。
ダイエット効果:ヴィーガンになるだけではやせません。というのも、健康的で低カロリーとは言えない食品、例えばキャンディやパスタ、ポテトチップもヴィーガン食になるからです。「葉物野菜や植物性タンパク質など質の高いヴィーガン食品を食べれば、ベジタリアンや雑食主義者よりダイエット効果があるでしょう」とビーバーさんは指摘します。
研究によって、動物性食品を食べている人より植物ベースの食事を摂っている人の方がBMI平均値が低いことも証明されています。
次回の『Prevention』に続きます。
ダイエットはいろいろ
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Marisa Cohen/The 8 Best Diets for Weight Loss in 2020/Seina Ozawa(翻訳)
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