ちょっとその前に、かゆい部分がどんな状態なのか見てみましょう。赤く腫れているなら、蚊に刺されたからかも。じくじく赤くほてっているなら、かぶれやすい植物に触れたかも。しかし発疹がないのにかゆい場合は、原因がわかりにくいものです。
「慢性掻痒症(皮膚科医の言い方で、かゆみを指す)の原因は非常に広範で複雑」と言うのはメーガン・フィーリー医師。フィーリー医師はニュージャージー州の有資格専門医、マウント・サイナイ医療センターの皮膚科で臨床指導医をしています。
かゆみの根本原因は、乾燥肌から色々な病気まで幅広い可能性があります。肌がかゆい原因やとめ方を専門家に聞きました。
1. 乾燥肌
image via shutterstock「かゆみの原因で最も多いのは、単純に乾燥肌」とアリックス・J・チャールズ医師。認定皮膚科専門医で米国皮膚病学会のフェローです。
乾燥肌は乾皮症としても知られていますが、日焼けした皮を剥ぐ、乾燥した気候にいる、湿度が下がる、石けん(皮膚の天然の油分を吸い出してしまいます)を使いすぎる、プールの水に含まれている塩素や水に長い間浸かるという原因や、皮膚がだんだん薄くなる加齢によっても悪化(剥がれ落ちたり、ふけが落ち始めたり、かゆみが始まったり)することがあります。
つまり、乾燥肌の原因は何でもあり。ですから、かゆみを止めるには、最近何をしたかを考えて、皮膚から潤いを奪うものに触れないこと。保湿化粧水を使うことで、かゆみを和らげることができます。
2. 虫にさされたのかも
image via shutterstock蚊など一般的な虫に刺されると、赤い発疹が現れてすぐに気がつくことができます。「しかし、そのほかの虫に刺された場合、人間の目にははっきりと見えるわけではありません」と、チャールズ医師。
シラミ、ノミ、ナンキンムシ、疥癬虫(かいせんちゅう)は、最初のうちは発疹が出ることなく激しいかゆみの原因になります。米国疾病対策センター(CDC)によれば、はっきりと虫さされとわかるものは、少し腫れ上がって赤くなるのですが、症状が現れるのに2週間かかることも。
消毒クリームもしくはローション、市販の抗ヒスタミン剤がかゆみを抑えるのに役立ちます。
3. 薬の副作用があるのかも
image via shutterstock「特定の薬が、副作用として、あるいは他の薬とのよくない相互作用のために、発疹を伴わないかゆみを引き起こす可能性があります」と、チャールズ医師。
例えば、オピオイドなど痛み止めの処方薬のほか、特定の降圧剤やがん治療薬は皮膚のかゆみを起こす可能性があるということが、研究によって示されています。
明朝の『Prevention』記事に続きます。
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