実は、手洗いをした後に、どの方法で乾かす(手を拭く)かにより、風邪予防の効果が変わります。
最近、多くのトイレに備え付けられている手指専用のジェット式ドライヤー。実は、ペーパータオルだけしかないトイレに比べて、27倍も多く空気中にウイルスを飛散させたという実証データがあります。
アメリカの応用微生物学会の研究が、強い風で一気に手に残った水分を吹き飛ばす「ジェット式ドライヤー」、手を入れると風が出て乾燥させる仕組みの「温風ドライヤー」、ペーパータオルからそれぞれ同じ距離に設置したプレートに付着したウイルスの数を比較したところ、ジェット式ドライヤーは温風ドライヤーの60倍、ペーパータオルの1300倍も多くウイルスが付着していることがわかりました。
つまり、ジェット式ドライヤーがあるトイレは、風邪ウイルスが空間にまんべんなくばらまかれている可能性があるのです。
手洗い後に使用するのは、ペーパータオルが圧倒的におすすめです。他人のハンカチやタオルを借りるのも絶対にやめましょう。濡れたハンカチは菌の温床です。
明日は、風邪を引きにくい「呼吸法」をご紹介します。
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裴 英洙(はい えいしゅ)さん
医師・医学博士、MBA。ハイズ株式会社代表取締役。1972年奈良県生まれ。金沢大学医学部卒業、金沢大学大学院医学研究科修了。金沢大学医学部卒業後、金沢大学第一外科(現・先進総合外科)に入局。その後、金沢大学大学院に入学し、外科病理学を専攻し医学博士を取得。さらに、病理専門医を取得し、市中病院にて病理医として病気の最終診断にかかわり、年間10000件以上の重大疾病の診断をこなす。また、医師として働きつつ慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)にて医療政策・病院経営の第一人者の田中滋教授に師事。同ビジネス・スクールを首席で修了。ビジネス・スクール在学中に医療機関再生コンサルティング会社を設立。多数の医療機関の経営支援、ヘルスケア企業の医学アドバイザー業務などに従事。現在も医師として臨床業務をこなしつつ、臨床の最前線からのニーズを医療機関経営に活かすハンズオン型支援を行なう。著書に『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』『一流の睡眠』(ともにダイヤモンド社)などがある。
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