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冷え性対策3つの基本と、やってはいけない温活6つ

2019/11/08 20:30 投稿

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漢方医学専門医の南雲久美子先生に聞く「冷え性のメカニズムと対策法」。冷え性の2つのパターンを解説した前編に続き、後編ではタイプ別の温めケア方法や、最近増えているという「冷えのぼせ」についてお話をうかがいます。

温め方を間違うと悪化! 冷え性タイプにご用心

冷え性対策でやりがちなのは、自分の「冷え性タイプ」を知らずに間違った温め方をしてしまうこと(冷え性タイプは前編でチェック)。

生まれつき寒さに弱い先天性冷え症は、とにかく体を温めることが対策になります。しかし後天性冷え症は、症状が進行した状態の「冷えのぼせ」になりやすいことが特徴のひとつ。温め方を間違うとかえって悪化してしまうのです。

下半身は冷え、上半身は熱くなる「冷えのぼせ」

「冷えのぼせ」とは、下半身は冷えているのに上半身はボーッと熱くなること。

上半身は冷えを感じていないのに手足は冷たい 気温・運動などの暑くなる条件のあと、胸より上がカーッと熱くなり、汗がどっと出る

こんな人は、「冷えのぼせ」の可能性があります。

南雲先生 :

冷えが続くと頭部が熱くなり、手足の末端や下半身との温度差が激しくなることから「冷えのぼせ」の症状が起こります。こうなると自律神経のバランスが崩れてしまい、生理痛やむくみ、めまいなどが悪化したり、寝つきが悪くなることもあります。

近年はストレスにより緊張性の汗をかく状態が続き、それが冷やされることで「冷えのぼせ」になる人が増えているそう。「冷えのぼせ」は現代病の一種なのかもしれません。

やってはいけない「温め」ケア

こうした「冷えのぼせ」の傾向がある人や、後天性冷え症タイプには、注意すべき「温めケア」があります。

1.長時間の入浴

お風呂で全身を温めすぎると「冷えのぼせ」が悪化して自律神経が乱れてしまう。

2.長時間の半身浴、岩盤浴、サウナなど

発汗が止まらなくなり、汗の気化熱で体が冷えてしまう。

3.ジムやホットヨガのあと、汗をかいたまま帰宅する

汗で体が冷え、急に激しい尿意を催すことも。エクササイズ後は充分クールダウンして髪を乾かし、汗が引いてから帰宅すること。

4.綿素材の重ね着

「冷えのぼせ」タイプは汗を逃がさないと体が冷えてしまうため、綿素材よりも速乾性のスポーツウェアなどの活用を。

5.タートルネックなど首元の詰まった服

首元の詰まった服は汗を逃がしにくく、顔のほてりにつながる。ストールなど調節できるもので首元を覆うのがおすすめ。

6.靴下の重ね履き

足指の間に汗をかくと冷えにつながるため、汗を吸収しやすい足先だけの5本指ソックスや、レッグウォーマーで足首だけを温めるのがおすすめ。

「冷えのぼせ」がある場合、ほてりやすい顔、脇、手指や足指の先などは汗をかきすぎないことがポイント。熱を逃がしつつ温めなくてはいけません。

冷え性対策、3つの基本

もちろん、先天性・後天性のどちらも気をつけるべき「冷え性対策の基本」も存在します。ポイントは次の3つです。

1.首のうしろ、お腹まわり、足首を冷やさない

この3か所はもっとも冷えが集まりやすいところ。ここが温かければ、他は多少薄着でも冷えが入り込みにくい。

2.体を冷やすものを食べたり、飲んだりするのは時間を見計らって

とくにコーヒー緑茶はホットでも体を冷やす。紅茶、ウーロン茶、プーアル茶、甘酒、味噌汁など発酵したものは体を温めてくれる。体を冷やすものは活動時に。起床後と就寝前、生理前後は体を温める飲み物を飲むこと。温と冷のバランスをとることが大事。

3.下半身に筋肉をつける

血液の循環をよくしてむくみを防ぐために、スクワットやつま先だちを取り入れて、日常生活で筋力アップする工夫を。

南雲先生 :

体が冷えると血液の循環、水はけ、新陳代謝が悪くなり、体中のバランスが崩れます。体中が冷え切っていくと、自律神経が乱れてのぼせや不眠も起こります。

乱れの原因である冷えを解消すれば、こうした症状もよくなる場合が多い。冷えをためない体にすることは、イライラやストレスにもよく効くはずです。

重い症状が出る前に、日常生活から「冷え」を食い止めることが何よりも重要。「冷え」対策は一生ものという意識で、まずはできることから始めてみませんか?

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前編はこちら

冷え性は放っておいても治りません。専門医が教える2つのタイプとは?

南雲久美子(なぐも・くみこ)先生
漢方医学専門医。目黒西口クリニック院長。1982年、杏林大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学第二内科入局、北里研究所附属東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。96年、東西医学を融合して治療を行う目黒西口クリニックを開業。著書は「冷え症・貧血・低血圧― カラー 冷え改善レシピつき (よくわかる最新医学)」(主婦の友社)など多数。

取材・文/田邉愛理、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)、image via shutterstock

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