体の不調だって爪でわかるんです。
「樹木の年輪のように、爪の線も体の状態を表します」と説明するのは、ニューヨークにあるマウント・サイナイ病院皮膚科の美容・臨床研究ディレクターを務める、ジョシュア・ザイクナー医師 。「爪が黄色くなってしまうのは、単にネイルカラーのシミかもしれません。しかし、感染症や隠れた病気のサインというときもあるのです」
爪が黄色くなる理由はいったい何なのか？ 前回に引き続き、皮膚科医がその理由を教えます。
濃いネイルカラー 真菌感染症（水虫） 手作業が（かなり）多いは、こちら。4. ビタミン欠乏症
image via shutterstock「栄養不良は爪の発育に影響します。そしてそのせいで爪が黄色く変色することもあります」と、ニューヨークにあるマウント・サイナイ病院皮膚科の美容・臨床研究ディレクターを務める、ジョシュア・ザイクナー医師 。
医師は血液を検査し、亜鉛やビタミンB12などの大切なビタミンや栄養が不足していないか確認してくれます。「ビタミン欠乏症などであれば、数週間サプリメントを服用すれば、症状は改善します」とザイクナー医師は付け加えます。時間が経てば、元の爪の伸びる速さに戻ります。
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5. 喫煙
image via shutterstock米国皮膚科学会によると、黄色くなった爪は、現在喫煙者である、あるいは以前喫煙者だったことを物語っていると説明します。爪が、繰り返しタバコの煙に含まれるタールにさらされることが原因。また長期喫煙者は、慢性肺疾患、あるいは慢性閉塞性肺疾患（COPD）が原因で爪の先が丸くなることも。
また、ハーレクインネイルという症状もみられることがあります。これは、禁煙を始めると見られる爪の変色です。喫煙時の爪が黄色くなり、禁煙後に伸びた爪と境目ができます。
6. セルフタンニング
image via shutterstock太陽光を浴びずに日焼けした肌をつくるセルフタンニング製品には、DHAという成分が含まれ「それが皮膚の細胞と反応し、日焼けしたかのようなだいだい色になります」とザイクナー医師。
肌に塗る際に爪に付着すると、甘皮の辺りに多く溜まり、爪を濃い黄色に見せます。爪が黄色くなるのを防ぐには、製品の使用後にしっかり手を洗って落とす、あるいは手袋を使って手につかないようにするといいかもしれません。
7. 遺伝性
image via shutterstock非常に珍しい病気に黄色爪症候群（おうしょくそうしょうこうぐん）というのがあります。これはランダムに発症するもので、遺伝的であるとも言われています。
症状としては、足の爪が黄色く変色する以外にも、呼吸障害、慢性副鼻腔炎、脚の腫れなどがあります。米国希少疾患協議会（NORD） によると、黄色爪症候群は40代以降に発症する割合の高い病気ですが、10代や20代でも発症の可能性はあります。
爪（真菌性でないことを確認）、血液、身体検査、病歴を調べ診断します、とフィラデルフィアを拠点とする皮膚科医のリナ・アラワー医師。爪の問題に併せて、呼吸障害や腫れの治療には、各分野の専門医が紹介されます。
8. 隠れた病気
image via shutterstock甲状腺疾患では、爪が黄色く、厚くなり、爪の周りがボロボロになることがあります。 糖尿病もまた、爪が黄色くなることがあります。「なぜそうなるのかはっきりとしていませんが、血糖の濃度が関係していると考えられています」とザイクナー医師は説明します。また糖尿病患者は、免疫機能が低下するため、真菌感染症も発症しやすくなります。
「甲状腺疾患も糖尿病も、血液検査で調べられます」とザイクナー医師。「症状をしっかり管理することで、爪の見た目を改善できるでしょう」
※本記事は、2019年9月24日に、認定皮膚科医で『Prevention』の医療監修ボードのメンバーであるキャロライン・チャン医師によって、医学的知見から監修されています。
不調は隠れた病気のせいかも？
Krissy Brady/8 Reasons Why Your Nails Are Yellow, According to Dermatologists/STELLA MEDIX Ltd.（翻訳）
