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「ひざの腫れ」に隠された5つの原因。痛くて歩けないのは虫のせいかも

2019/10/08 22:00 投稿

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気がつくと、ひざが痛い……。

ひざの腫れを引き起こす問題の中には、慢性的なものから酷いケガまで多くの原因があります。医学的に浮腫(ふしゅ、むくみ)と呼ばれることがありますが、ひざに腫れが起こると、歩いたりしゃがんだりという日常の動作が、痛みのために難しくなります。

腫れをひかせるには、まずその腫れの原因を突き止め、そして最善の治療法をみつけなければなりません。前回に引き続き、医師がひざの腫れる元となる原因を5つ解説します。

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5. 滑液包炎

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滑液包炎(かつえきほうえん)は、よく関節炎と間違われますが、実はそれとは異なる疾患で、ひざの腫れを引き起こします。

「滑液包炎は、液体で満たされ、血管や神経末端の入った滑液包という関節のクッション的役割を果たしている袋に起こる炎症です」とグラッドストーン医師は説明します。滑液包炎は、過度な圧力や摩擦により、たいていの場合ひざの前面に発生します。

「血管から出血し、滑液包が液体を過剰に作り出し、巨大に腫れあがった袋のようになります。まるで皮膚の下に水風船があるようなものです」(マウントサイナイ医療システムでスポーツ医学のチーフであるジェームス・グラッドストーン医師)。この炎症を起こした袋は、形や大きさも様々で、圧が加わると激しい痛みを感じるとのこと。

グラッドストーン医師いわく、滑液包炎は、建設業者、配管作業者、タイル張り事業者などよくひざをついて作業する人に多くみられるそう。しかし、大きく転倒しても滑液包炎は起こる可能性があります。

6. ベーカー嚢胞

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膝窩嚢胞(しつかのうほう)や滑液嚢腫としても知られるベーカー嚢胞は、ひざの裏側にできる、液体で満たされた袋です。グラッドストーン医師によると、珍しい症状ではないので、そう怖がらなくても大丈夫とのこと。

「ひざの関節の深いところには、カプセルと呼ばれる細胞があります」とグラッドストーン医師は説明します。ひざの関節が何かしらのダメージを受けて腫れると、カプセル内に余分な液体が溜まり、圧力が高まることで膝の裏側の関節からそれを押し出そうとします。それはあたかも小さなボールがひざ裏にくっついているように見えます。

それ自体はそこまで痛みはありませんが、ベーカー嚢胞が起こる原因には関節炎や重症のケガがあります。放っておいて消えることもありますが、根本にある原因を治療しなければ再発することがよくあるとのこと。

7. 感染症

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おそらく最も緊急な治療を要するひざの腫れは、感染症です。ひざの関節が感染症にかかると「すぐに腫れ、赤く熱くなります」とグラッドストーン医師。きちんと治療されなければ、感染症は全身に広がり、発熱や震えが起こります。

「ひざの傷をきちんと消毒しないために感染症にかかることがありますが、体の他の部分での感染が(尿路感染や呼吸器感染)血液にのって関節まで届くこともあります」とグラッドストーン医師は説明します。

8. ライム病

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ライム病はダニに噛まれ感染するいまだに謎の多い細菌感染症ですが、きちんと治療されなければ関節にも影響が出てきます。「ひざの腫れた患者さんを診て、原因が全く分からなければ、ライム病を疑います」とグラッドストーン医師。

「ライム病はまだ分からないことの多い病気ですが、その症状の出方は様々です。関節の腫れもそのひとつです」(グラッドストーン医師)。米国疾病対策センター(CDC)によると、ひざは重度のライム病による関節炎になりやすい部分とのこと。

注目すべき点に、この症状はライム病が重症化すると出てくるということがあります(ダニに噛まれてから数日から数か月後)。ライム病の初期症状には、明らかな赤い噛み跡や、倦怠感、発熱、頭痛、筋肉痛、肩こりなどの風邪に似た症状があります。ライム病の不明瞭なメカニズムから考えると、その治療法は比較的単純なものです。抗生物質を飲み、細菌を体内から一掃します。

9. 自己免疫疾患

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関節リウマチに加え、他のいくつかの自己免疫疾患(免疫システムが様々な方法で体を攻撃する)でも、体中に腫れや痛みが起こります。ひざもその例外ではありません(米国自己免疫疾患協会によると、100種類以上の自己免疫疾患があるそう)。

「あまりよくみられるものではありませんが、エリテマトーデスなどの全身性自己免疫疾患でも関節が腫れることがあります」とグラッドストーン医師。ライム病のように、これらの病気は、他に腫れの原因が分からないときに疑われます。痛みや腫れとともに、自己免疫疾患の患者には、慢性疲労、筋肉痛、微熱といった症状があります。

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