いわゆる「女」の嫌な部分や、「女」同士が生み出すイライラのメカニズムを知り、軽やかに生きる方法を、精神科医の水島広子先生の著書から、毎日ひとつずつご紹介します。
(すぐ感情的になる、裏表がある、群れたがる、張り合ってくる……こうした「女」の嫌な部分を、この連載ではカッコつきの「女」と書いています。これは女性そのものを意味するのではなく、一連の困った特徴のことを呼ぶと理解してください)
image via Shutterstockもちろん時代は変化してきていますが、伝統的に、そして未だに一般的な傾向として、女性は「男性から選ばれる性」です。
かつての女性は自力で社会的地位を築くことなど考えられず、「どの男性に選ばれるか」によって社会的地位が決まっていました。
これは完全に過去の話ではなく、女性が仕事をするのが当たり前になった今でも、その「選ばれる性」としての特徴は色濃く残っています。「どんな男性と結婚したか」ということが、その女性の価値と関連して語られることがとても多いのです。
人気のある男性と結婚した女性がしばしばバッシングの対象となるのも、そのひとつです。ある女性が選ばれたということは、それ以外の女性は「選ばれなかった」わけですから、心のどこかが傷つきます。それが「選ばれた女性」に対する意地悪やバッシングなどにつながるのです。
もちろん露骨にしてしまうとひがみと思われてしまいますし、さらに傷つけられることにもなり得ますから、多くは「正論」や「客観論」風に語られます。「自分が傷ついている」というふうに見せないため、「彼女は本性を隠して相手に取り入ったに違いない」「その女性がみんなをだましている」という論法になるのです。
1,404円
『女子の人間関係』
なぜ、あの“女”(ひと)はあなたの感情を乱すのか? 比べたがる“女”、敵・味方を作りたがる“女”、「自分は自分、他人は他人」ができない“女”、そして自分のなかの“女”……女性同士の人間関係の悩みや、いわゆる「女」の嫌な部分から解放されて生きていくためには、自分と相手の中にある「女」についてよく知ることが大切。対人関係療法を専門とする著者ならではの視点で、女子の人間関係をスムーズにする方法をレクチャーします。
水島広子(みずしま・ひろこ)先生
精神科医。慶應義塾大学医学部卒業、同大学院修了(医学博士)。慶應義塾大学医学部精神神経科勤務を経て、現在、対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン(AHJ)代表。2000年~2005年衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正をはじめ、数々の法案の修正実現に尽力。『「ドロドロした嫉妬」がスーッと消える本』など著書多数。