第4回のテーマは「きれいをつくる栄養素」。美肌、美髪、筋肉づくりをサポートする栄養素の組み立てを考えていきます。
ダイエット&体脂肪を落とすときは何を食べる? 管理栄養士がアンサー
シーン7:肌と髪にツヤを取り戻したいです。食事で改善できますか?
摂りたい栄養素
タンパク質……肌のハリ・うるおいを保つコラーゲンをつくる。髪の毛もタンパク質でつくられる ビタミンC……抗酸化作用が強く、肌の老化予防をサポートする ビタミンA(βカロテン)……抗酸化作用が強く皮膚や粘膜を維持する。βカロテンは体内でビタミンAに変換される ビタミンE……抗酸化作用が強く肌の老化を防ぐ 不飽和脂肪酸……オメガ3など抗酸化作用の強い脂質。肌の老化予防をサポートし、ツヤを与える カルシウム……髪を黒くする細胞「メラノサイト」を活性化。髪自体も強くする アスタキサンチン……抗酸化作用 ポリフェノール……抗酸化作用おすすめの食材
鶏肉、卵、しらす干し、乳製品……タンパク質、カルシウム かぼちゃ、にんじん、ナッツ、ごま……ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなど 赤・黄ピーマン 、キウイフルーツ、柑橘類など……ビタミンC わかめ、ひじき、海苔……ビタミンA、カルシウム、ミネラル あおさ……ビタミンC 鮭、エビ……タンパク質、アスタキサンチン ハイカカオチョコレート……ポリフェノール 黒豆……タンパク質、ポリフェノール栄養を摂るべきタイミング
抗酸化作用が強いビタミンA、ビタミンEなどは脂溶性ビタミンのため、油と一緒に摂ると吸収率がアップします。抗酸化作用の期待できる植物オイルをかけるのもおすすめです。
避けたい食事
糖質の摂りすぎに要注意。糖化によって体内の老化が進み、髪や肌の美しさも損なわれます。おやつが食べたいときは、ハイカカオチョコレートやナッツ、フルーツ、ヨーグルトなどがおすすめです。
中村さん :
美肌も美髪も、基本的にはタンパク質の摂取が重要。ビタミン、ミネラル、食物繊維もバランスよく摂る必要があります。
白髪予防にはカルシウムのほか、亜鉛も摂るとよいでしょう。肌や髪の乾燥を防ぐため、水分と適度な油分も必要です。
シーン8:筋トレに励んでいます。効率的に筋肉をつけるために食べるべきは?
摂りたい栄養素
タンパク質……筋肉の材料になる ビタミンB2、B6……タンパク質の代謝を促す ビタミンC……タンパク質の吸収率を上げる 亜鉛……タンパク質の生合成を助けるおすすめの食材
肉、魚、卵、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品……タンパク質。ビタミンB2も含むものが多い マグロ、カツオ、サンマ……タンパク質、ビタミンB6、鉄、亜鉛 ブロッコリー、 赤・黄ピーマン 、ミニトマト、キウイフルーツ、柑橘類……ビタミンC 牛肉、牡蠣、レバー、ココア、パルメザンチーズ……亜鉛栄養を摂るべきタイミング
タンパク質、ビタミンなどはまとめて摂らず、1日3回の食事で補給することが大切です。
避けたい食事
糖質を摂り過ぎると脂肪になりやすいので、糖質が多い主食(ごはん、パン、麵など)や砂糖は控えめに。
肉類は脂質が少ない赤身肉や鶏ささみ、鶏むね肉を選びましょう。皮や脂肪は取り除いて使用するのがおすすめです。
中村さん :
筋トレの後にタンパク質を多く含む食事を摂ると、筋肉の修復を促すので効果的といわれています。でも、タンパク質は一度に摂りすぎると尿として排泄されたり、消化に負担がかかるので、3食でバランスよく補うのがベターです。
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管理栄養士の中村美穂さんに聞く「悩み別・摂りたい栄養素」。最終回は食べすぎ・飲みすぎやコレステロール値の増加など、食の不摂生をカバーする栄養素をご紹介します。
第1回:体の悩みを栄養で解決! 疲れがとれないときに食べたいものは?
第2回:ダイエット&体脂肪を落とすときは何を食べる? 管理栄養士がアンサー
第3回:貧血になりがち、体調が悪い。不調から抜け出すために食べたいものは?
第4回:筋肉、美肌、美髪がほしい! きれいになるために食べたいものは?
美しい体を手に入れて
「腹筋」で脇腹の肉は取れません! 専門家が教える正しい運動は…
中村美穂(なかむら みほ)さん
管理栄養士・フードコーディネーター。料理好きから管理栄養士となり、おいしく楽しく身体にやさしい料理やお菓子を探求。商品開発や、保育園栄養士としての給食作り・食育活動・食事相談等の経験を活かし、料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍・雑誌へのレシピ提供も多数担当している。
取材・文/田邉愛理、企画・構成/寺田佳織(マイロハス編集部)、image via shutterstock