おつきあいにも、いろいろな形が生まれています。
昔は今よりずっと単純で、大多数の人々が一夫一婦制。ごくわずかな“冒険的な”カップルだけが、パートナーの同意と理解のもとで、他の人とも体の関係を結ぶ「オープンリレーションシップ」を選んでいました。
現代では、オープンリレーションシップの人だけでなく、ポリアモリー、スウィンギング、ポリフィデリティ、モノガミッシュといった関係を築いている人たちもいます。今回は、そんな「一夫一婦制ではない」関係の主な種類を説明します。
倫理的ノンモノガミー
image via shutterstockまず倫理的ノンモノガミーとは、一夫一婦制に該当しないあらゆる関係を指す総称です。下記で説明するすべての関係がここに含まれます。
“倫理的”という言葉がついているのは、ノンモノガミーはパートナーに対して嘘をついたり浮気したりするのとは違うという点を明確にするため。倫理的ノンモノガミーの関係にある場合、パートナーは相手が自分以外の人とデートやセックスをしていることを認識し、それを承諾しています。
1. オープンリレーションシップ
image via shutterstockオープンリレーションシップとは、単純に言うなら、付き合っている相手、あるいは結婚相手以外の人と寝ることができるというもの。
通常、オープンリレーションシップの人たちは、付き合っている相手以外との関係を性的なものに限定しています。つまり他の人とデートはしないし、恋に落ちることもありません。時にはそうした可能性もあるかもしれませんが、事態が複雑になってしまうからです。
オープンリレーションシップにもさまざまなタイプがあって、他者と恋愛関係に陥らないようにするために、多くの人がいろいろな“ルール”を設けています。
たとえば、同じ人とは1度以上セックスするのを禁止したり、友人とは寝ない、セックスの後そのまま泊まらない、自分たちが使っているベッドではセックスはしないといったことです。
自分たちの性的関係について詳しく報告しあうのを好むオープンなカップルもいれば、「聞かないし、言わない」というポリシーの人たちもいます。ここで記しておきたい重要な点は、最優先されるのは本命の相手との関係だということです。
2. スウィンギング
image via shutterstockスウィンギングは“オープンリレーションシップ”の一種ですが、もっと厳密なガイドラインがあります。
認定セックスコーチでエデュケーターのジジ・エングルさんは、次のように説明しています。「スウィンギングは、付き合っているカップルが、乱交パーティのようなリクリエーションの形で他者と性行為に及ぶことを指します。カップルが、他のカップルとプライベートでセックスの相手を交換することも含まれます。スウィンギングは、カップルが一緒に行う行為であり、通常は共通のセックスライフの一部とみなされます」。
押さえておきたいポイントは、カップルが一緒にスウィンギングを行うということ。他者と別々にセックスすることはありません。そしてほとんどの場合、スウィンガー向けのイベントに参加するケースが多いです。
3. モノガミッシュ
image via shutterstock“モノガミッシュ"という言葉は、10年近く前に人間関係およびセックスのコラムニスト、ダン・サヴェージ氏が生み出しました。基本的には一夫一婦制だけれども、(パートナーの理解があれば)性的に無分別な行動もたまには許容されるという関係を指します。
モノガミッシュの人たちは、付き合っている相手以外の誰かと頻繁にセックスすることはありません。他者と性行為に及ぶのは、通常は、どちらかが出張で家にいない時などです。
他の人との浮気行為は、強いて言うなら無意味なことであり、そこに感情が入り込む余地はまったくありません。付き合っているパートナーが定期的に他者と寝ているオープンリレーションシップの人たちとくらべると、モノガミッシュの人たちには “言わないし、聞かない”というポリシーの人が多い傾向が見られます。
次回の『Prevention』に続きます。
パートナーとの関係をよりよく
Zachary Zane/What’s the Difference Between Ethical Non-Monogamy, Polyamory, and Open Relationships? /Maya A. Kishida(翻訳)