その仕組みを知り、細胞たちの仕事に必要な栄養素を取り入れることで不調をやわらげ、身体を最適な状態に導いていくのが、オーソモレキュラー栄養療法。
2019年7月に、この療法を実践するドクターや専門家、関係者が一堂に会し「日本オーソモレキュラー医学会第1回総会」が行われました。第一線で活躍するドクターたちが発表したのは、さまざまな科における臨床での栄養素の活用から、腸内環境、がん治療、抗酸化、CBDオイルなどさまざま。なかでも個人的に気になったのは、ビタミンDに関するトピックの多さです。
風邪やインフルエンザ予防とビタミンD
これまでは、丈夫な骨を作ることに関わると考えられてきたビタミンD。最近では骨づくりにとどまらない、驚くべき力を持っているということで、改めて注目を浴びています。
日本オーソモレキュラー医学会代表理事、柳澤厚生先生からは、風邪やインフルエンザ予防から見たビタミンDの有効性について発表が。
東京慈恵医科大学の研究によると、児童167人をふたつのグループに分け、ビタミンDを与えたグループと与えないグループを設定。インフルエンザが流行する12月〜4月の間で調査を行なったところ、ビタミンDを与えられなかったグループでインフルエンザにかかったのが31人なのに対し、与えられたグループは18人と、半数に近かったといいます。
さらに、アメリカ・エール大学の研究によると、198人の健康な成人が、血液中で一定のビタミンD濃度を保っている場合、それ以下の濃度の人に比べて、鼻や喉の風邪、肺炎といった急性呼吸器感染症にかかる人数が約半分にまで減少し、病気にかかっている期間も短くなった、という報告も。
歯周病が全身のトラブルに。転ばぬ先のビタミンD
歯科領域では森永宏喜先生より、口の中の健康とビタミンDの関係が紹介されました。
口の中の代表的なトラブルといえば歯周病。この菌をマウスの口から与えたところ、腸に届いて腸内環境のバランスを崩してしまい、全身の炎症を引き起こしやすくなるという研究が挙げられました。歯周病が進むほど動脈硬化が進行しやすい、という話も。
こうした状態に福音をもたらしてくれるのがビタミンDである、と森永先生は語ります。抗菌ペプチドであるヒトβディフェンシン3を増やし、歯周病や炎症を抑える可能性がわかっています。実際、歯周炎にかかっている人たちの体内のビタミンD濃度は低い傾向にあるのだそう。
では、いろいろなパワーをもつビタミンDを日常に取り入れるにはどうしたらよいのでしょうか?
生活のなかでビタミンDをとるには
ビタミンDが多い食材には鮭やサバといった魚や、きのこ類があります。また、コレステロールを材料にして、紫外線を受けて肌の上で作られるので、適度に日に当たることも大切なこと。
私もビタミンDチャージを常に意識していますが、風邪をひきにくくなるなどたくさんのメリットを感じています。日常の工夫はもちろん、しっかり補給したいのでサプリメントも利用。その際はビタミンD3と表記してあるものを選んでいます。
Dr.Formula ビタミンD(ビタミンD3を1,000IU配合) 60粒 60日分 日本製
2,450円
サプリメントと言えば、オーソモレキュラー栄養医学における日本での第一人者、溝口徹先生も学会発表の中で、「脂溶性ビタミンはいろんな形で相乗効果があり、ビタミンDはAと一緒に摂ることで相乗効果が期待できる」というお話があったのが印象的でした。脂溶性ビタミンをブレンドした製品を利用するのもよさそうです。
改めて栄養の持つパワーを知った学会。その力に驚いたり、感動したりすることもしばしば。うまく活用して毎日をさらに機嫌よく過ごしていきたいと感じているところです。
ビタミンDについて
日本人のビタミンD不足に「まいたけ」。免疫や血管への知られざるパワー
「健康習慣のビッグ5」とはコーヒー、ビタミンD、運動、ナッツ、瞑想のことである
[監修:オーソモレキュラー医学会]
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