私は職業柄いろいろな寝具を試すので、家にはベッドが3台あります。そのうちの1台が電動ベッド。電動ベッドを使い始めてからは腰が楽になったのはもちろんのこと、意外な発見がありました。電動ベッドで中立姿勢をとるようにしたら、寝つきが早くなったのです。
中立姿勢とは、人間が宇宙空間で脱力したときに自然につくられる姿勢で、胴体と足の角度がおよそ128度に開きます。筋肉や背骨への負荷を少なくし、血行を改善する姿勢として注目されている姿勢です。
中立姿勢は、地球の重力に対して、姿勢を保持するために働く“抗重力筋”をゆるめる作用があります。抗重力筋とは、背中や腹部、お尻、太ももなどの大きな筋肉を指し、ここに力が入ると交感神経が働いて活動的になります。電動ベッドで中立姿勢になることで、交感神経を鎮めることができるのです。予算が許せば、ぜひ電動ベッドを検討してみてください。
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眠トレ! ―ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣 (単行本)
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「眠トレ!ぐっすり眠ってすっきり目覚める66の新習慣」(三笠書房)
1万人の眠りを変えた快眠セラピストが教える、睡眠改善の画期的新メソッド(=眠トレ)。心地よく眠りにつくためには、体内時計や自律神経、体温、ホルモンなど、すべての準備が整っている必要があります。そのための「生活習慣」や「運動」「考え方」など、著者が20年以上にわたって研究を重ねてきた中で、誰でも実践できて本当に効果がある66の「眠トレ」を厳選して紹介します。
三橋美穂(みはし・みほ)
快眠セラピスト・睡眠環境プランナー。寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕はその人の頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通している。日本語版を監訳した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(カール=ヨハン・エリーン、飛鳥新社)はシリーズ累計100万部を突破。NHK「あさイチ」など、テレビ番組の出演多数。