鍛えても太くなるだけで、なかなか難しいのが「脚やせ」。女優やモデルからの指名が絶えないKAORUさんに、「マッチョに太くなるのではなく、すらりと細く引き締まった脚」になるコツをうかがいました。外側に張り出したお肉を内側に集めるエクササイズなら、短期間でしなやかな細見え脚が叶います。

張り出した太ももは、内側のロックを外してすらり!

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体重が増える、脂肪がつくといった変化も一因ですが、年齢を重ねると「お肉が外側に張り出す」のも太って見える原因です。特に、大きな筋肉のある太ももは、使い方を間違えれば(そして実際、多くの人が間違っている)バーンと外側に大きくなってしまいます

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「脚が内股方向に向いてしまう=内旋してしまい、ロックがかかったような状態になっている女性が多いのです。そうなると、外側の筋肉が頑張ってバランスをとるしかない。こんな状態で鍛えてもマッチョになるだけですから、まずはそのロックを外すのが先決です」(KAORUさん)

ここでも活躍するのはテニスボール。実際に行ってみると、内ももが意外にもガチガチに硬くなっていることがわかるはず。そのロックを外すだけでも、脚のすらり感が違ってきます。

続いて行うエクササイズのひとつめは、ストレッチのようなゆるやかさ。内ももも腰も背中もしなやかに伸び、脚は使っていないのにすらりと整います。さらに、横になって全身をスッと伸ばすエクササイズを取り入れることで、腰から始まっているような長い印象の脚に。

脚のみをせっせと鍛えるのとは真逆のアプローチで、筋肉を引き延ばすKAORUメソッド。いきなり脚をやせさせるのは難しくても、これなら少しやるだけで脚がすっきり整ってくるから不思議。

ガチッとたくましい太ももをしなやかに見せるには、ほぐし&伸ばしエクササイズが一番の近道なのです。

脚ほぐしエクササイズ

太ももの内側が硬くてうまく使えないと、外側の筋肉が頑張って張り出すことに。テニスボールをコロコロするほぐしなら、簡単にできるのにしなやかさを取り戻すことができます。テニスボールに上半身の体重をかけるようにすれば、力はいれなくてもかなりの負荷がかかります。硬く縮んでいた内ももをしなやかに整え、ほっそり印象を育てましょう。

脚を開き、坐骨を立てて座る。 膝を曲げ、逆側の手でテニスボールを太もも内側に添える。 体重をかけるようにしながらボールを内もも上で転がす。 片側1分が目安。逆も同様に。

脚鍛えエクササイズ

坐骨を立てたまま上体を倒すエクササイズは、内ももから背中まで伸びてすっきり。胸から前へと倒れることで肩甲骨も開放されるので、一連の動きで全身のバランスが整います。気持ちよく筋肉を伸ばすコツは、座ったときに「おへそをしまいこむような感覚」をもつことで、腹筋が使えていると、太ももや背中の筋肉を効率よく伸ばせます。

坐骨を立てて直座りする。 両足の裏を押し当てる。 坐骨を床に押し当てたまま、上体を前へ倒す。 1回10秒が目安。5〜10回繰り返す。

脚鍛えエクササイズ2

やるほどに脚が長くなり、お腹も引き上がるお得なエクササイズがこちら。横向きに寝るだけでも腹筋群を使うので、腹斜筋などやせ見えに重要なパーツが鍛えられ、立ち上がったときに抜群の引き締まり感が。太ももの内側が伸びていることを意識して行いましょう。

横向きになる。下側の腕を頭上に伸ばし、上側の腕は胸の前の床に置く。 上側の脚を骨盤幅程度に伸ばす意識で持ち上げる。 下側の脚も同様に伸ばす意識で上の脚に沿わせる。 10回ほど繰り返す。逆も同様に行う。

第1回:「鍛える」はもう古い! 気づいたら美ボディになるKAORU流メソッド
第2回:ぽっこりお腹KAORU流エクササイズ! お腹を縮めるのではなく、どうするの?
第3回:お尻の筋肉、硬くない? KAORU流「筋トレ」でキュッとヒップアップ

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KAORUさん
パーソナルトレーナー。パーソナルトレーニングスタジオ「STUDIO Apro」主宰。フィットネス・クリエイティブディレクター。
1987年度全日本エアロビクスチャンピオンシップ初代トリオ部門優勝。
36年に及ぶフィットネス指導者生活の中で、バレエ、エアロビクス、ダンス各種、ヨガ、ピラティス、加圧など幅広いジャンルに精通。人体の動き、姿勢に関する分析をあらゆる観点からホリスティックに行う独自のメソッドが定評。『永遠の健康美』をモットーに、女優、モデル、ダンサー、音楽家などのパフォーマー、ファッション、美容業界関係者な、美の専門家のメンテナンストレーニングから、高齢者や怪我による機能障害のリハビリまで幅広い層に向けて、常に進化する独創的なウェルネスプログラムをプロデュースしている。著書に『自分で整体ストラップ』(講談社刊)。「STUDIO Apro」はこちら。Instagramはこちら

撮影/高村瑞穂

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