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デリケートゾーンの不快症状の治療に定評/産婦人科医・八田真理子先生

2019/07/23 05:30 投稿

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「この不調、どこに相談したらいいの?」「病院では、どう対処してくれるの?」と悩む一方で、いざ病院に行こうと思ったとき、「どこがいいのかわからない」「ネット検索してもどこまで信用していいのかわからない」。そんな思いに応える連載「MYLOHAS Doctors」。

VOL.7は、月経や女性ホルモンのトラブルはもちろん、“デリケートゾーン”の不快症状の治療にも定評がある産婦人科医、八田真理子先生(ジュノ・ヴェスタクリニック 八田 院長)を取材しました。

VOL.7 婦人科/ジュノ・ヴェスタクリニック 八田 院長 八田真理子先生

特に大切にしている診療(得意分野)は?

思春期から老年期まで、すべての年代の女性の診療にあたっています。

月経トラブルやホルモン関連の病気、不妊症、デリケートゾーンの不快症状、更年期障害など、ひと言で婦人科の病気といっても、症状や程度も人それぞれに異なります。

特に、女性は生活習慣や環境の変化、心の問題などが複雑に絡み合って起こることも多いため、それらの症状を多角的に診ることに努めています。

私の診療では、その方に合った女性のヘルスケアを提案し、その向上を目指しています

デリケートゾーンの不快症状とは、どのような症状でしょうか?

女性は35歳くらいから、女性ホルモンであるエストロゲンが減少してきます。そのため、誰でも顔と同じように、腟や外陰部も潤いやふっくら感が失われ、やせて薄くなってきます。

かゆみ、乾燥、におい、下着の擦れ感、腫れ、性交痛、頻尿、尿もれなど、デリケートゾーンにはさまざまな不調が現れてきます。その原因は単に加齢によるものだけではなく、急激なダイエットや不規則な生活、強いストレスなどでエストロゲンが低下し、腟内環境がよい状態をキープできなくなり起こることもあります。

外陰腟萎縮症(がいいんちついしゅくしょう)”と言われています。外陰部や腟の潤いやふっくら感がなくなり、やせて乾燥し、腟内の善玉菌が減少し、雑菌が繁殖しやすくなって起こる症状です。性交痛や尿もれにも関連しています。

このようなデリケートゾーンの不快を感じたら、他にも婦人科の病気がないことを婦人科で確認するようにしましょう。

クラミジア、トリコモナス、ヘルペスなどの性感染症(STI)の有無のチェック、婦人科検診として、子宮頸がんや子宮体がんの検査に加え、経腟超音波で子宮と卵巣の状態をチェックすることが大切です。

それは、必ずしもエストロゲンの減少だけが原因ではないからです。いつもと違う変化を感じたら、婦人科を受診して病気が隠れていないか確認することも大事です。

恥ずかしいからと、医療機関を受診してもこのような不快症状を伝えられなかったり、誰にも相談できず、市販薬の軟膏などで対処する人も少なくありません。

デリケートゾーンの不快症状はどのように治療できますか?

デリケートゾーンのかゆみや乾燥、においなどのさまざまな不快症状を起こす外陰腟萎縮症では、現在、ホルモン補充療法エストロゲン腟錠による局所療法が婦人科で最も多く行われている治療法です。

エストロゲン腟錠は、症状が進んでいる人は毎日、継続して入れる必要があります。

そこで、顔のリフトアップやたるみ改善に使われている炭酸ガスフラクショナルレーザーを腟と外陰部に照射する新たな治療法が婦人科で行われるようになりました。外陰腟部の最新レーザー再生術「モナリザタッチ®」です。

外陰腟部の最新レーザー再生術「モナリザタッチ®」

外陰腟萎縮による不快症状(乾燥、におい、かゆみ、性交痛、頻尿・尿もれ)、乳がん既往で外陰腟萎縮があるがホルモン療法ができない人、外陰部のしわ、たるみが気になる人に有効です。

施術は、外陰部に麻酔クリームを塗り、腟内に専用プローブを挿入しレーザー照射(約1分)。プローブを替え、外陰部にもレーザー照射(約3~5分)。チクチク感や熱さを感じる人もいるがつらい痛みはありません

即効性があり、4週おきに2~3回行うと、さらに効果が高いことがわかっています。1回32,400円(税込)。

またデリケートゾーン専用の保湿ジェルもつくりました。医療機関での限定販売です。

「アノワ41Dジェル」1本25g 3,240円(税込)

におい・かゆみなどの不快症状をやわらげます。腟内の善玉菌(乳酸桿菌)を含みますので、腟にも使用可能。保湿効果がありながらべたつかず、1日に何度でも使えます。ヒト幹細胞、乳酸菌など約50種類の成分が入っています。香料・着色料等の添加物は一切含まれておらず、年齢を問わず使用できます。

診察をするにあたって、大事にしていることは?

じっくりお話を伺い、最善の対処法や治療方針を一緒に考えるようにしています。

診察室を出るときには、安心して笑顔になっていただくことがモットーです。心配事や心の不安を取り除いて差し上げることが、私の役目だと思っています。

先生ご自身が日常生活で健康のために、気をつけていることは?

医療者は、常に健康でベストコンディションでないと人を診ることはできません。そのため、私はいつも「食事」「運動」「睡眠」の3本柱を大切にしています。

どんなに忙しくても食事は3食欠かさず、毎食一品は出汁から作ること。調味料だけは贅沢をしています。 常に骨盤底筋を意識してよい姿勢をキープすること。 週4回はスポーツジムで汗を流すこと。 どんなに夜更かししても、朝は同じ時間に起きて太陽の光を浴びること。

に留意しています。

診療内容、料金目安、薬の処方方法は?

<診療内容>

婦人科(子宮・卵巣疾患・月経・おりものトラブル・不妊症・更年期障害など)・婦人科検診(子宮頸がん・子宮体がん・性感染症・ブライダルチェックなど)・不妊相談・不妊治療(人工授精まで)・ホルモン補充療法(HRT)・低用量ピル(OC)・緊急避妊。腟外陰部レーザー治療(モナリザタッチ)・子宮頸部レーザー治療・産科(検診のみ・24週くらいまで)・人工妊娠中絶・流産手術(12週まで)

<通常診療>

保険診療

<自費診療(すべて税込)>

低用量ピル(1シート 1,950~2,950円) 緊急避妊 8,000円(レボノルゲストレル錠) モナリザタッチ(腟・外陰部同時照射)1回 32,400円

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ジュノ・ヴェスタクリニック八田

診療時間:月曜~土曜
予約診療(時間帯はクリニックホームページを参照)
休診日:水曜日・第2土曜日・日曜日・祝日
住所:千葉県松戸市牧の原2番地92(2丁目ではありませんのでご注意ください)
電話:047-385-328

八田真理子(はった まりこ)先生
ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長・理事長。産婦人科医。1990年、聖マリアンナ医科大学医学部卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科を経て、1998年、現クリニック開院。思春期から老年期まで幅広い女性の診療を行う。日本産科婦人科学会専門医。

インタビュー・執筆/増田美加(女性医療ジャーナリスト)

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