市販か手作りかを問わず、お気に入りのスムージーには余計なカロリーや糖分、脂肪が潜んでいるかもしれませんよ。グリーンスムージーでさえも、中の材料に十分気をつけないと、太る原因になるんです。
スムージーを朝食にするのはヘルシーなの?
タンパク質、炭水化物、ヘルシーな脂肪などの栄養素がバランスよく含まれているなら、もちろんスムージーはヘルシーな朝食になります、と言うのは、食品表示の読み方を解説した『Read It Before You Eat It』の著者で認定管理栄養士のボニー・タブ=ディックスさんです。スムージーはジュースとは異なり、野菜や果物から繊維質を取り除かないため、満腹感も得られます。
「スムージーは健康的な朝食になり得るのですが、フルーツジュースやシロップをたくさん加えてしまうと、一見身体によさそうに見えても、まるで別物になってしまいます」とタブ=ディックスさん。「糖分が高いためにほんの少しの間は元気になったように感じるでしょうが、その後、またお腹が空いてしまうのです」
健康的なスムージーを作るには?
image via shutterstockスムージーの糖分を減らしつつ、腹持ちをよくするには、1食あたり20〜30gのタンパク質を摂るよう栄養士は推奨しています。
主要栄養素であるタンパク質をスムージーにたっぷり加える方法としては、プロテインパウダーを使うのが非常に便利。ただしプロテインパウダーは、含まれている砂糖が少ないか、あるいは無加糖で、人工甘味料未使用のタイプを選ぶようにしましょう。
また、スムージーのベースとなる液体も慎重に選ぶこと。フルーツジュースは糖質がたっぷりですが、タンパク質や脂肪が含まれていません。そこでジュースではなく、低脂肪牛乳かアーモンドミルクやココナッツミルク、カシューナッツミルクなどにするとよいでしょう。
よりヘルシーにするには?
無糖のナッツバターやヘンプシード、チアシード、フラックスシードパウダーなどを用いると、ヘルシーな脂肪を摂ることができるし、スムージーにカリカリした食感も加わります。
「ギリシャヨーグルトを2%ほどいれると、カロリーを増やしすぎることなく、ヘルシーな脂肪やタンパク質を追加できます。クリーミーな食感になりボリュームも出るので、満腹感もアップしますよ」(タブ=ディックスさん)
さらに低糖質の果物をスムージーに加えると、砂糖を使わずに自然の甘さを出せます。ただし加えるのは1人前か2人前だけという分量を厳守すること。スムージーに果物を入れすぎると、血糖値の急上昇と急降下をすぐに招いてしまうことに。ちなみに、新鮮なフルーツの代わりに冷凍果物を使えば、スムージーがより濃厚でクリーミーになります。
飲むより、食べるほうがいい
image via shutterstock満腹感を促進して消化を助けるためにも、タブ=ディックスさんはスムージーをストローで吸ってゴクゴク飲むのではなく、ボウルに入れてスプーンで食べることを勧めています。
スタンフォード・ヘルスケアの臨床栄養師レア・グルッポさんも「満腹感を得るには、飲むよりも、噛んで飲み込む方がよい」と話します。
念のために言っておくと、食べ物をブレンダーで攪拌したからといって、その分栄養素が体によく吸収されるようになるわけではありません。ブレンダーで細かく砕いた食べ物は、早く体内を移動するため、食べ物を噛んだ場合よりも、実際には吸収率が下がってしまうこともあるのです。
スムージーは果物を食べるのと同じくらい体によい?
image via shutterstock答えはイエスでもあり、ノーでもあります。あまりにたくさん果物を加えたり、ベースにフルーツジュースを使用したりすると、糖分とカロリーの摂り過ぎのリスクを招くとタブ=ディックさんは注意しています。
でもスムージーに2人分を超える量の果物を入れないようにすれば、健康的といえる分量ですし、あわせて果物の抗酸化物質も摂取できます。
グリーンスムージーはヘルシーなの?
image via shutterstock野菜を十分に食べることができない場合、スムージーなら自分の好みの味で食事により多くの野菜を取り入れるすばらしい手段になります。
繊維質だけでなくビタミンA、ビタミンKをたっぷり摂取するためにも、色の濃い葉物野菜を入れるようにしましょう。冷凍カリフラワーやサツマイモ、ズッキーニも選択肢としてはとてもよいです。さらに栄養をアップさせるなら、ターメリックや抹茶パウダー、アダプトゲンを加えても。シナモンやカルダモンなどの身体を温めるスパイスで風味を加えてもよいでしょう。
「野菜が嫌いな人は、イチゴやバナナの味ならグリーンスムージーを飲む方が野菜を食べるより楽だと思えるかもしれません。果物ではなくフレッシュハーブをたくさんの野菜とブレンドするのが好きな人もいます。いずれにしても人それぞれの好みですね」(タブ=ディックスさん)
ただし、飲む量だけは気をつけて。グロッポさんは、体重を落とそうとしている人の場合、おやつに飲むスムージーは150kcal以下に、食事として飲む場合は350kcal以下に抑えるようすすめています。体重を維持しようとしている人であれば、食事代わりの飲み物の場合500〜600kcalまで許容範囲です。
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