ただ、それだけではなくて吐き気、ほてり、のぼせ、発汗といったいわゆる更年期障害のような症状を併発する方も30代後半からは増加傾向にあります。そうなると「もしかして早くも更年期!?」と心配になってしまうかもしれません。
それに、最近では20代30代で閉経してしまう「若年性更年期」なども頻繁にメディアに取り上げられているため、ますます心配に思う人も多いでしょう。
でも、30代のほてりやイライラの多くは、一時的な自律神経や女性ホルモンの乱れによるものです。その原因は、主にストレスや生活習慣にあると言われています。 ストレスを受け止める脳の視床下部という部分は、自律神経や女性ホルモンの司令塔でもあるため、ストレス過多で視床下部がダメージを受けると、自律神経や女性ホルモンまで乱れてしまうのです。
漢方的に見るとほてりというのは、本来であれば、上から下へと流れる 「気」が逆流して上半身に停滞している状態です。これを「気逆」といい、イライラや手足の冷えなどを併発しやすいのも特徴です。
例えば、残業して帰って、疲れているのに仕事のスイッチが入りっぱなしの時って、なんだか頭が冴えちゃって眠れませんよね? あの状態が、まさに気逆。そのとき手足を触ってみてください。きっとすごく冷えていると思います。
そんな「気」を整えるのに、昔から使われている食材があるのをご存知ですか?
それは、スーパーでもよく見かける食材「シソ」なんです。シソは精神を安定させる働きがあり、その清々しい香りにはアロマ的な効 果も期待できます。薬味やお茶として気軽に取り入れられる食材なので、ぜひ、試してみてくださいね。
シソの香りを感じながら、ゆったりと深呼吸をして自律神経を調整してあげましょう。その時に、「頭に上ってしまった意識を、吐く息とともに丹田(臍の下)に下ろす」イメージをしながら行うと、気の流れが正常に戻りやすくなりますよ。 でももし、ほてりやのぼせがずっと続いて生活に支障が……というようなことがあれ ば、すぐに婦人科にご相談されることをおすすめします。
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photo by Thinkstock/Getty Images
text by 岸紅子(NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事)
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大学時代にホリスティック医療と出会い、多くの代替療法を研究。美容家としていち早く、ホリスティック(包括的)ビューティのメッセージを発信し、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会を設立。2010年秋から「ホリスティックビューティ検定」開始。トークショーをはじめ、雑誌・WEB・新聞・テレビ・ラジオなど、多くのメディアでも活躍中。
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