老けこむ原因のひとつは“偏った食生活”にあり、と指摘するのは、管理栄養士の麻生れいみさんです。
「体年齢の若さを保つには、AGE(コゲ)と酸化(さび)を予防するのがポイント」と麻生さん。AGE(コゲ)と酸化(サビ)の関係は、マイロハス特集「コゲとサビ」をご覧になっていただくとして、コゲとサビを予防する食生活を実践した麻生さんは、自身の体年齢が実年齢より10歳も若いのだといいます。
抗酸化食材を活用したり、糖化した食材を摂りすぎないようにしたり、調理法を工夫してAGEをコントロールするのが「若食べ」。
それでは、私たちが普段なにげなくしている食べ方は、「老け食べ」それとも「若食べ」なのでしょうか? 数多の企業や病院などで栄養療法を監修してきた麻生さんの知識が詰まった『麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識』(主婦の友社)に、その答えがありました。
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バナナ or みかん、肌のくすみにいいのは?
寝不足でもないのに顔全体がくすんで見える、透明感がなくなった気がするなど、肌の悩みは尽きないもの。
では、肌のくすみが気になるときは、バナナとみかん、どちらを選べば「若食べ」と言えるのでしょうか?
答えは、みかん。肌の色をワントーン明るくしたいなら、皮に豊富に含まれるリモネンがおすすめと、麻生さん。リモネンはファイトケミカルのひとつで、抗酸化作用や免疫増強作用などから最近注目されている栄養素です。
リモネンには非常に強い抗酸化作用があるので、摂取することで体の内側から紫外線などの影響を受けにくい肌にすることができます。内側からくすみの原因にアプローチすることで、肌の内側から明るい肌へと導きます。
『麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識』27ページより引用
みかんだけでなくオレンジやグレープフルーツ、レモンの皮などにもリモネンは多く含まれているそう。有機レモンの皮をすりおろしてドレッシングに、グレープフルーツをサラダに入れるなど、料理にも取り入れやすいですね。
鮭 or 鱈、シワやたるみ対策にいいのは?
シワを隠したくて、思わずファンデーションを厚塗りにしてしまう人もいるかもしれません。そんなときは、鮭と鱈(たら)のどちらを食べるとよいのでしょう?
答えは、鮭。鮭の色の成分であるアスタキサンチンが、シワやたるみ抑制に役立つのだそう。化粧品の成分にも使われているアスタキサンチンは、鮭やえび、かに、たこ、金目鯛の皮などに含まれる赤い色素で、老化の原因である活性酸素の除去効果も高いとも言及されています。
紫外線のUVAを浴びると、シミやシワ、たるみなどの原因になります。アスタキサンチンをとると、このUVAの影響による肌のシワ形成や、表皮から水分蒸散が抑制されることがわかってきました。
『麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識』46ページより引用
また、鮭に含まれるビタミンDはカルシウムの吸収率をアップしてくれるので、チーズと一緒に食べるとよいそう。シミやシワだけでなく、骨粗しょう症予防にもなるのは嬉しいですね。
野菜チップス or アーモンド、「若食べ」はどっち?
野菜チップスとアーモンド、どちらもヘルシーそうですが、“老けにくい”おやつは、どちらでしょうか?
答えは、アーモンド。たくさん含まれているビタミンEの抗酸化作用がカギになります。
ビタミンEには強い抗酸化作用があり、細胞膜の成分であるリン脂質の酸化を防ぎ、老化防止や美肌効果があります。
『麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識』78ページより引用
さらにアーモンドは、皮膚の再生を助けるビタミンB2や、悪玉コレステロールを減らすのに役立つオレイン酸など、肌にうれしい栄養素をたっぷり含んでいるとのこと。口にするときは、塩分のない素焼きアーモンドを選ぶのがポイントです。
このように、本書では「若食べ」に繋がる食材を選ぶポイントが多数紹介されています。ほかにも、ホルモンバランスを整えたいならミョウガ、白髪に悩んだらブロッコリースプラウトを3日おきに食べるなど、体を若い状態のまま保ちたい人に向けた食事のヒントがいろいろ。
食材の選び方や食べ方をちょっと変えるだけで将来の体型が変わるなら、さっそく試してみたいものです。
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サビない体になる!
[麻生れいみ式 いつ会っても若い人の食べ方の新常識]image via shutterstock
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