「ブレない私」は呼吸でつくる。今注目のヨガとは？

2019/05/28(火) 07:30

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ヴィンヤサからアシュタンガ、そしてカトナまで、さまざまなタイプのヨガがあります。最近人気が高まっているひとつのバリエーションが、クンダリーニヨガです。

人気の理由は、エネルギーをしっかりと高められて、ストレスの解消もできること。情熱的にしてくれたり、人生の目標を増やしてくれたりするという声まであります。

話ができすぎと思われたかもしれません。私たちもそう思い、トップのヨガインストラクターを選んで、ヨガを実践して得られる効果をもっと知りたいと考えました。

クンダリーニヨガとは何か、どのような効果があるのかを見ていきましょう。

クンダリーニヨガとは？

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他のヨガクラスと同じように、クンダリーニヨガでもダウンドッグ（下向きの犬のポーズ）やプランクポーズ（板のポーズ）はするのですが、クンダリーニヨガとほかのヨガとの違いは、自分自身のエネルギーを引き出すために、呼吸を重視しているところ。瞑想、マントラの唱和、歌を通して、自我の意識と心の静けさを得られ、クンダリーニヨガ実践の効果が高まります。

「それぞれのポーズを取る時間と同じように、呼吸法を最大限に活用することで、実践の効果を高められます」と、ニュージャージー州ヴォーヒースのウェルネスマインドセットコーチで、認定クンダリーニヨガインストラクターであるベロニカ・パーカーさん。

伝統的なクンダリーニヨガのクラスでは、「クリヤー」と呼ばれるセットの中で、ポーズ、呼吸、マントラの唱和を組み合わせていきます。

クンダリーニヨガの効果は？

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パーカーさんは、「クンダリーニヨガには何千というクリヤーがあります。クリヤーの中で行われるそれぞれのポーズは、内分泌系や神経系など身体のさまざまな働きを強くしてくれるよう特別に設計されているのです」と説明します。

「クンダリーニヨガを意識的に実践すると、神経系に働きかけて、強いエネルギーを肉体に宿すことができるのです」と、ニューヨークのクンダリーニ・アンド・ヨガアライアンス認定インストラクターであるクリステン・フレッチャーさんは説明します。

こうした話は、ちょっと変わったものに聞こえるかもしれません。ただ、こうした主張を裏付ける科学的な研究もあるのです。

イライラ、ストレス軽減につながる

『インターナショナル・ジャーナル・オブ・ヨガ・セラピー』誌に掲載された2018年の研究によると、クンダリーニヨガは全般性不安障害の症状を軽くしてくれ、落ち着かない気持ち、イライラする気持ちを緩和してくれることが分かったのです。

さらに、クンダリーニヨガのクラスに3か月間参加した26人を追跡調査した2017年の研究によると、ヨガの実践をすることで、コルチゾールというホルモンの値と自覚されるストレスを軽減させることが分かりました。その上に、いくつかの調査によると、クンダリーニヨガを行うことで認知機能低下の防止につながり、うつ病の症状の緩和にもつながることが示されているのです。

クンダリーニヨガがもたらしてくれる、メンタルの健康へのプラス効果により、人生の向き合い方にまで違いが生まれるのです。それは、次の話題である「クンダリーニの気づき」につながります。

クンダリーニの気づきとは？

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クンダリーニヨガを実践している人の多くが、クンダリーニの気づきを経験したと言います。内なる生命力のエネルギーが背骨の下の方から湧き上がるような経験だといいます。

「エネルギー、活力、明晰な心、気持ちの高まり。それがクンダリーニの気づきです」とパーカーさんは説明します。この一瞬の感覚により、人生が開けるように感じることができ、前に立ちはだかる問題にとらわれることがなくなるのです。

「一般的に、気持ちが軽くなり、心が澄み、雑念がなくなります。心配事、恐怖心もなく、より平穏な気持ちを保てるようになるでしょう」とパーカーさんは説明します。

フレッチャーさんは、「クンダリーニの気づきを得ると、身体や背骨にエネルギーが通うときに、身体の震えや熱を感じることがあるかもしれません」と話します。

クンダリーニヨガはよいトレーニングになる？

クンダリーニヨガの目標は、必ずしもほかのタイプのヨガのように、身体の強さや柔軟性を向上させることではありません。

とはいえ、いいトレーニングにもなります。一般的なヨガポーズもあり、身体には新しい形での負荷をかけられますから。ほとんどのクンダリーニヨガのクラスは1時間以上（90分になることも）になるので、十分に長い時間をかけることになるのです。

「自分自身の経験としても、生徒の経験としても、クンダリーニヨガに取り組むことで、身体を引きしめることができますし、身体を柔らかく、強くすることにもなります。ハタヨガやパワーヨガに取り組んできた生徒でも、クンダリーニヨガのクラスに参加してみると、大変だなと感じるのが普通なのです」とパーカーさんは話します。

次回の『Prevention』記事に続きます。