関東では5月〜7月にはイネ科の花粉が、また9月〜10月にはキク科やアサ科の花粉が多く飛散します。これらの花粉もまた、花粉症の原因となるのです。
夏・秋に注意したい草木
イネ科、キク科、アサ科といった草木花粉は飛散距離が短いのが特徴。スギやヒノキの花粉症と違い、その植物が生えている周辺に近づかないことで、ある程度の花粉は避けることができます。
花粉症の原因となるイネ科の植物には、ススキ、ネズミホソムギ、カモガヤなどがあります。
江戸川ではネズミホソムギの生育量が最も多いとか。また河川敷だけでなく、空き地や道ばたにも生育しているので、通勤路にも生えている可能性があります。そしてススキは山野に、カモガヤは道端や草地に生育しています。
アサ科にはカナムグラがあります。これは道端や荒れ地などに生育します。キク科では、ブタクサやヨモギが。ヨモギは市街地、道、堤防に。ブタクサは道端や河原などに生育します。ブタクサ花粉症は、スギやヒノキの花粉症に次いで多いと言われています。
一日のなかで特に飛散が多い時間は?
とくに今の時期、気になるのはイネ科の花粉です。これを避けるにはどうすればいいのでしょうか? 国土交通省 関東地方整備局 江戸川河川事務所によると、
(イネ科の)花粉の飛散時間帯は、晴天の場合、午前中に大半が飛散し、ピークは8時~10時です。 気温が高いほど早い時間帯から飛散する傾向が見られます。午前中に低温で、午後に気温が上昇した場合などは、午後に飛散することもあります。
とのこと。とくに出勤時にはマスクをした方がよさそうですね。
アレルゲンを予想できる便利なデータ
自分にとってのアレルゲンは何か。それを病院で調べたくても、原因となり得る植物の種類がこんなにも多いと、検査項目に悩みます。そこで便利なのが、花粉飛散データです。東京都福祉保健局の公式サイト「東京都アレルギー情報navi.」では、平成30年飛散花粉数データが公開されています(2019年5月14日現在) 。
こちらでは、昨年の東京都内の地点毎の花粉飛散状況が確認できます。たとえば、他の時期は0.0を示しているブタクサの数値が、9月頃に急激に高くなっているのがわかります。つまり、昨年9月頃にだけ花粉症の症状が出た人は、ブタクサをアレルゲンの検査項目に入れてみた方がいいということ。
このように花粉飛散データを公表している県や地方自治体は東京都だけではないようです。ぜひ、自分のアレルゲンを予想するためのツールとして、このような情報を有効活用してみてはいかがでしょうか。
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