でも、スクワットやブリッジなどお尻を鍛えるエクササイズの効果は、引き締まった後ろ姿を作るだけではないんです。
「大臀筋(だいでんきん:お尻の一番大きい筋肉)はポステリオールチェーン筋肉群、つまり身体の背部の筋肉群の原動力となっています。ワークアウトの効率とパワーを最大限に引き出してくれるんです」とトレーニングアプリMOVRの創設者で、バンクーバーでパーソナルトレーナーをしているアーロン・デ・ヨングさんは言います。
お尻を鍛えるとワークアウトの効果アップにつながるほか、日常生活も快適に過ごせるようになります。大臀筋を鍛え上げると、怪我の予防や腰痛の緩和にもつながるんです。
「大臀筋は体幹の一部なので、日々の活動に欠かせない筋肉。歩く、階段を登る、起きる、座るなど、日常生活の動作で使っています」とExtreme Burnワークアウトシリーズを考案した、ロサンゼルスでパーソナルトレーナーをしているマイク・ドナバニックさんは話します。
背筋を鍛えるには、いろいろな動きを取り入れて、さまざまな角度からお尻の筋肉に働きかけるのが一番です。大臀筋は誰もが知っている筋肉ですが、お尻にはほかにも中臀筋や小臀筋などたくさんの筋肉があり、それぞれ違うアプローチが必要です。
エクササイズのやり方
今回ご紹介するお尻のエクササイズでは、左右や前後の動きを交互に行い、身体の背部を隅々まで鍛えます。
シングルレッグデッドリフトなどのウェイトを使った動きで筋肉を鍛えつつ、バードドッグのような自重エクササイズでは小さい筋肉を強化して体を安定させます。各エクササイズを3~5セットを行うのが目標です。
自重エクササイズやレジスタンスバンドエクササイズなら1セットに12~20レップ(回)、ウェイトを使う場合は8~12レップ行ってください。
1. シングルレッグ大臀筋ブリッジ
やり方:
マットの上に仰向けになり、膝を曲げて足裏を床につけます。 右足を伸ばして、足を天井に向けます。吐きながら左足のかかとに力を入れて、腰を持ち上げたら、ゆっくり下ろして最初の位置に戻ります。 レップが終わったら、反対側も同様に繰り返します。2. シングルレッグデッドリフト
やり方:
足を腰幅に開いて立ち、それぞれの手にダンベルを持って体の横に添えます。 片足を後ろにまっすぐ持ち上げながら、身体を前に倒して床と平行にします。腕を床に向かって伸ばしてから、最初の位置に戻ります。 レップが終わったら、反対側も同様に繰り返します。3. ステップバックランジ
やり方:
足を腰幅に開いて立ち、ケトルベルを両手で胸の前に抱えるか、それぞれの手に小さなダンベルを持って体の横に添えます。 吸いながら右足を後ろに1歩引き、左太ももが床と平行になるまで身体を下ろしていきます。 静止後、吐きながら体を上げて、最初の位置に戻ります。反対側も同様に繰り返し、1レップとします。左右交互に続けます。4. ディープスクワット
やり方:
足を肩幅に開いて立ち、ケトルベルまたはウェイトボールを両手で胸の前に抱えます。膝を曲げて、腰が膝よりも低くなるまで下ろします。 身体を持ち上げ、最初の位置に戻ります。 しっかりと足を伸ばしきったら、最後に大殿筋にギュッと力を入れて、引き締め効果をアップさせましょう。5. スプリットジャンプ
やり方:
ランジポジションをとり、後ろ足の膝を床につきます。 ジャンプして足を入れ替えます。 足を前後に切り替えながら繰り返します。6. バードドッグ
やり方:
マットの上に四つん這いになります。目線は床に向け、首はニュートラルに保ちます。右足を後ろに、左手を前に伸ばします(床と平行になるように)。 吐きながら、左肘と右膝をおへその下でくっつけます。 レップが終わったら、反対側も同様に繰り返します。効果的なエクササイズを
Laurel Leicht/13 Butt Exercises to Build Stronger Glutes, According to Personal Trainers
訳/Seina Ozawa