実は、ウォーキングでもランニングと同じくらいカロリーを消費することができるんです。
ただ歩くだけではダメ。その条件は……
「早歩きをすれば、それは可能です」と言うのは、歩くことと健康についての本を書いた、ACE認定パーソナルトレーナー兼ウォーキングコーチのミッシェル・スタンテンさんです。
「ウォーキングでランニングよりもカロリーを消費するには、より速いスピードで歩くだけです」と説明するスタンテンさん。
例えば、時速7.2km(1kmを約8分20秒)のペースで42分間歩けば、1kmを6分15秒で走るランナーと同じくらいのカロリーを消費できます。ペースを時速8km(1kmを約7分30秒)に上げて35分間歩けば、より短い時間でランナーと同じカロリーを消費できます。
カロリーの消費量が上がるだけでなく、健康促進にも効果的です。2019年に発表されたイギリスのグラスゴー大学の研究によれば、ウォーキングのペースを速くすると、死亡リスク、特に心疾患や呼吸器疾患による死亡率が下がることがわかっています。
時速7.2~8kmでのウォーキングはハードかもしれませんが、持久力を鍛えて少しずつ時間を増やしていけば、ペースを維持できるようになります、とスタンテンさん。彼女おすすめの歩き方のコツを教えていただきました。
体重を減らすためのスピードウォーキングのやり方
image via shutterstock皆さん、ペースを上げる準備はいいですか?スタンテンさん一押しの、歩行速度アップのための戦略を紹介します。代謝を促し、カロリー燃焼パワーを高めましょう。
1. 背筋を伸ばして立つ
背筋をピンと伸ばすと、腰と胸郭の間が広がります。
こうすることで、前のめりに倒れ込むように歩くよりも、自由に足を動かすことができます。
2. まっすぐ前を見る
視線は足下ではなく、3~6メートル先を見ましょう。
肩を後ろに引いて下ろし、胸を開きます。猫背にならないよう背中を伸ばして、深い呼吸をしましょう。
3. 腕を速く振る
腕は90度に曲げて、前後に振ります。体の前で振ったり、外向きに振ったりすると、歩行が乱れてエネルギーの消耗を早めてしまうので気を付けて。
腕をしっかり振ると、上半身や体幹にも力が入るので、効率的に速く動けるようになります。
4. 歩幅を小さくする
足を遠くに踏み出すと、歩行にブレーキがかかりスピードが遅くなります。短い歩幅で速く歩けば、自分のほぼ真下に足をつくことになるので、次の一歩へすぐに切り替えることができます。
自分に合った歩幅を知るには、片足の膝を腰の高さまで引き上げます。行進をするときのように、足が膝の真下にくるようにしましょう。足を前に伸ばして踵を床におろします。もう一方の足より、5~10センチ前に足がつくはずです。
5. スピードインターバルをする
短時間の速い歩行とゆっくりペースの歩行を交互に行うと、歩く速度が速くなるだけでなく、消費カロリーもアップします。また、運動が終わった後もその効果は続きます。
「きついワークアウトを長くすればするほど、体が通常の状態に戻るまでに時間がかかります」とスタンテンさん。
「回復するまで、カロリー燃焼の加速状態が続きます。少なくとも20分、最大24時間くらいまで燃え続けます」
6. 自分自身(もしくは周りの人)と競争する
速いインターバルの歩数を数えておき、次のインターバルではその数を超えられるように頑張ります。
友人と一緒にウォーキングをする場合は、友人にも歩数を数えておいてもらい、ワークアウト後に比べてみるのもいいでしょう。スピードや持久力を上げるモチベーションにつながります。
強度をあげるには?
image via shutterstockワークアウト後のカロリー燃焼を高めるには、こちらのインターバルウォーキングにトライしてみて。
ゆっくり~普通ペースで3分間歩きます。友人と会話をしながら歩ける程度のスピードです。 ペースを上げて、やや速い速度(早歩き)で30秒歩きます。かなり速いペースなので、文章で会話するのが難しくなるでしょう。 20秒間速いペースで歩きます。自分の最高速度を出しますので、この間はずっとこのペースを維持できるようにしましょう。 10秒間全速力で走り、力を出し切ります。このペースでは会話はできないはず。呼吸もかなり荒くなるでしょう。 30秒、20秒、10秒のセットインターバルを4分間繰り返します。最後に普通ペースで1分間、リカバリーを行います。トレーニングは効果的に
お尻を引き締めカロリー消費。動画で簡単「自重トレーニング」4つ
Alisa Bowman/6 Speed Walking Tips to Help You Burn as Many Calories as You Would Running
訳/Seina Ozawa