ウォーキングを最適なワークアウトと考えるには、あまりに単純すぎると思っていませんか?
でも、それは大きな間違い。たった5分から10分程度歩くだけでも有酸素運動になり、カロリーを燃焼させるというメリットがあるのです。
「総合的な健康やフィットネスの観点からすると、ウォーキングのメリットは非常に多いのです」と語るのは、ACE(American Council on Exercise)のリソースセンターでマネージャーを務めるクリス・ガリヤルディさんです。
CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)のガリヤルディさんいわく、「(ウォーキングは)カロリーを燃焼させることに加えて、筋肉を強くし、コレステロールや心機能を改善し、全身に酸素が流れるのを助けます。また一日中座り続けたことによる炎症や悪影響なども軽減します」とのこと。
毎日少し歩くだけでも価値がありますが、ジョギングと同じくらいのレベルのメリットを得たいと本気で思うなら、さらにレベルアップさせてパワーウォーキングを始める必要があります。
ウォーキングのメリットをすべて引き出し、カロリーをどんどん燃焼させて体重を減らすパワーウォーキングのコツを紹介します。
パワーウォーキングのコツ、前編はこちら。
01. 歩幅を変える
image via shutterstockエクササイズのためにウォーキングをしているとき、より早く距離をかせげると思って、なるべく大股で歩くようにしているかもしれません。でも実際には、その反対のほうがよく、短い歩幅はより効果的です。
大きさの違う歩幅を混ぜればメリハリがつき、よりカロリーを燃焼させることができます、とガリヤルディさん。5分間短い歩幅で歩いてから、次の5分間はより大股に変えてみる、といった具合です。
02. ウェイトを持つ
image via shutterstock歩く際に軽いダンベルを両手に持つのは、まるで昔のエアロビのステップかのようにも思えますが、この作戦はいまでもよい考えだとガリヤルディさんは言います。
ウェイトを持ってウォーキングすると、体重よりも重いものを動かすことになり、カロリーの燃焼が増えるのです。そして、その結果もかなり目覚ましいものがあります。
2013年の研究では、体重の少なくとも10%の重さのベストを着用すると、カロリー燃焼を13%も増加させることがわかりました。
ダンベルを使用して歩く場合、安全によく注意することと、1.3kg以上のウェイトは持たないことと、ガリヤルディさんは指南します。1.3kg以上のウェイトは歩きながら振るのには重すぎるし、関節に余計なストレスを引き起こしかねないからです。
ウェイトを取り入れる別の方法もあります。ダンベルを持ってウォーキングをするなら、コンパウンドエクササイズの動きを合間に入れてみてはどうでしょう、とガリヤルディさん。
5分毎あるいはトラック1周毎にウォーキングをいったん止めて、二頭筋カールをしながらレンジをしたり、オーバーヘッドプレスをしながらスクワットをしたりするのもいいでしょう。ワークアウトがよりおもしろくなるし、燃焼するカロリーもぐんと増えます。
03. インターバルを入れる
image via shutterstock決まった状態でウォーキングするのは、退屈しやすく、燃やせるカロリーにも限度があります。しかし、インターバルを入れると、運動後過剰酸素消費量(EPOC)が増えて、ワークアウトの最中と終了後によりカロリーを燃やすことができます。
インターバルを入れるにはさまざまな方法があります。決まった時間や距離でペースを増やしていくのもありです。「たとえば一時停止の標識など、遠くに見える目印を決めて、そこに着くまでは話すのも難しいほど速いスピードで歩いてみます」とガリヤルディさん。
あとはその調子で、楽な歩き方ときつい歩き方を交互に変えながら続けていきます。あるいは、両手を頭の上で組むなど、目印に到着するまで大げさに腕を動かすようにして歩いてもいいでしょう。
もっと本格的にやりたいなら、ヒル・リピートを行ってもいいでしょう。まず心地よいペースで近所の坂まで歩きます。それから、話すのが難しいくらいの勢いで坂を登り、楽なスピードで坂を下りながらリカバーする、というのを繰り返します。
ただし、これらを全部いっぺんに行う必要はないということだけ覚えておいて、とガリヤルディさん。「エクササイズを始めたばかりの人や、ウォーキングの強度をアップさせようとしている段階なら、まずはゆっくりしたペースから徐々にはじめてみましょう。それでも得られるメリットはすばらしいものですよ」
やってみよう! 強度別ワークアウト
さあ、歩く準備はできましたか? 次のインターバルウォーキングのプランを試してみてください。運動のレベルは10段階あり、運動レベル1は休んでいる状態、運動レベル10は息切れするほどの状態です。
クラシックピラミッド
image via shutterstock徐々に強度を高めていき、最高潮からゆっくりとペースを落としていくシンプルなインターバルウォーキングです。
ウォームアップ・ウォーキング(5分間)……運動レベル 5 適度なスピードで歩く(5分間)……運動レベル 6 ふだんの歩くスピードよりも速く歩く(4分間)……運動レベル 7 できる限り速いスピードで歩く(2分間)……運動レベル 8 ふだんの歩くスピードよりも速く歩く(4分間)……運動レベル 7 適度なスピードで歩く(5分間)……運動レベル 6 クールダウン・ウォーキング(5分間)……運動レベル 5ピークアンドバレー
image via shutterstock速くて勢いのあるスピードと、ゆっくりとしたリカバリーを組み合わせたワークアウトです。
ウォームアップ・ウォーキング(5分間)……運動レベル 5 適度なスピードで歩く(3分間)……運動レベル 6 できる限り速いスピードで歩く(2分間)……運動レベル 8 適度なスピードで歩く(3分間)……運動レベル 6 できる限り速いスピードで歩く(2分間)……運動レベル 8 適度なスピードで歩く(3分間)……運動レベル 6 できる限り速いスピードで歩く(3分間)……運動レベル 8 適度なスピードで歩く(4分間)……運動レベル 6 クールダウン・ウォーキング(5分間)……運動レベル 5クレイジー8
image via shutterstock中程度から高強度のインターバルを組み合わせた楽しいワークアウトです。
ウォームアップ・ウォーキング(5分間)……運動レベル 5 ふだんの歩くスピードよりも速く歩く(8分間)……運動レベル 7 適度なスピードで歩く(4分間)……運動レベル 6 ふだんの歩くスピードよりも速く歩く(4分間)……運動レベル 7 できる限り速いスピードで歩く(2分間)……運動レベル 8 適度なスピードで歩く(2分間)……運動レベル 6 クールダウン・ウォーキング(5分間)……運動レベル 5ウォーキングでもっとカロリー消費!
【体幹ウォーキングのススメ】金さん指南! 運動効果を上げる正しい歩き方・階段ののぼり方
Laurel Leicht/Power Walking Tips to Turn Your Stroll into a Calorie-Blasting Workout
訳/Maya A. Kishida